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二人日和 (2005)

不治の病ALSを患う妻・千恵(藤村志保)を支えながら、京都の町家に暮らす神祇装束司の黒由(栗塚旭)。ある日、ふとしたきっかけで手品の上手な若者・俊介(賀集利樹)を家に招く。新しい出会いは千恵の心を癒し、子供のいない夫妻は俊介の来訪を楽しみにするようになる。


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  • 風 様
    ★★★★★
    2005年11月3日
     『二人日和』は、「生きることの意味」や「人の絆」を追究し日本人の死生観に迫った、心の奥深くに沈潜する見ごたえのある作品である。だがその映像は、美しい色彩と洗練された言葉によって、一幅の文人画を見るように淡く静謐である。そして特筆すべきは、栗塚旭による「男の典型」を表現する演技である。現代ほとんど語られなくなった男の風格や威厳、誇りあるいは苦悩をその仕草、表情、台詞回しで見事に描いている。中でも後姿で見せる男の孤独、悲哀は圧巻である。『二人日和』は多くの人に観て頂きたい映画である。
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