作品情報 | その他の作品のレビュー

珈琲とエンピツ (2011)

聴者とろう者は心から通じ合えないと思い込み、自分というものを出さずに生きてきた怒りや孤独を、創作のエネルギーに変えてきた映像作家の今村彩子。そんな感情が肥大して作品を撮る意欲がなくなりつつある中、静岡県湖西市でサーフショップ&ハワイアン雑貨店を営むろう者の太田辰郎を知る。自分の愛飲するコーヒーを客にサービスし、それをきっかけに筆談しながら瞬く間に打ち解けてしまう太田。相手が聴者だろうとろう者だろうとも同じように態度で胸襟を開く彼の魅力を感じた今村は、2年近く名古屋から湖西に通い続けて取材を敢行。やがて、自分の中で何かが変わり始めていることに気付く。


全0件