バレー部のレギュラーメンバーとして活躍し、青春を謳歌(おうか)していた女子高生のりこ。誕生日を迎えた彼女は、両親から自分を産んだ本当の母親の遺品である指輪を贈られる。のりこの父親は広島の原爆投下によって亡くなり、母親も被爆して彼女を産んで間もなく死んでいたのだった。つらい出自や過去をかみ締めながらも義理の両親と共に前を進もうとする中、これまで経験したことのないめまいに襲われ……。