シネマトゥデイ

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罪の手ざわり
(C) 2013 BANDAI VISUAL, BITTERS END, OFFICE KITANO
英題:
A TOUCH OF SIN
製作年:
2013年
製作国:
中国・日本
日本公開:
2014年5月31日
(Bunkamuraル・シネマ ほか)
上映時間:
配給:
ビターズ・エンド
カラー

チェック:『長江哀歌(エレジー)』などで世界的に評価の高いジャ・ジャンクー監督が、実際の事件を基に変化を遂げる中国で必死に生きる人たちを描くヒューマンドラマ。実業家に利益を吸い上げられてきた山西省の炭鉱作業員、職を転々としながらホステスとの恋に苦悩する広東省の若者ら4人の平凡な男女を通して、中国の現代を浮き彫りにする。出演は、ジャ・ジャンクー監督作品に欠かせないチャオ・タオなど。急激な発展の陰で虐げられる人々の営みや、彼らが抱えるかなしみや怒りが心に響く。

ストーリー:山西省の村で共同所有していた炭鉱で、利益を吸い上げられてきた炭鉱作業員(チアン・ウー)。重慶の妻子に出稼ぎとうそをつき、仕送りを送る強盗(ワン・バオチャン)。かなわぬ恋を続けて年を重ねきた湖北省の女(チャオ・タオ)。職を転々とし、ナイトクラブのホステスとの恋に思い悩む男(ルオ・ランシャン)。虐げられてきた彼らはついに事件を起こしてしまう。

罪の手ざわり
(C) 2013 BANDAI VISUAL, BITTERS END, OFFICE KITANO

映画短評

  • なかざわひでゆき
    現代中国社会の歪みに対する庶民の悲しみが滲む
    ★★★★
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     中国で実際に起きた4つの事件を基に構成されたオムニバス映画。急激な経済成長による貧富の格差や権力の腐敗を背景としつつ、社会の発展に取り残されてしまった結果、罪を犯さざるを得ないまで追い詰められた庶民のやるせない悲しみを浮き彫りにする。
     無差別テロに強盗殺人など、主人公4人それぞれの罪は重さも軽さも含めて様々だ。しかし、一貫しているのは中国社会で平然とまかり通る理不尽に対する彼らの怒りと絶望。果たして、この国の正義はどこへ行ったのか。本作がキン・フーの武侠映画から影響を受けている理由はそこにあるのだろう。バイオレンス描写の激しさよりも、監督の冷静で慈しみ深い眼差しが印象に残る。

  • ミルクマン斉藤
    英題は『侠女』="A Touch of Zen”のもじり!
    ★★★★★
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    あの高速鉄道脱線事故含め、中国政治体制の闇が露わになったニュースをちりばめつつ、思いもよらぬ形で「暴力」が噴出するさまを描く4エピソード。それは現代社会に沸々とたぎる鬱屈が、もはや大爆発を起こす寸前なのではないかという空恐ろしささえ感じさせる。おおむねリアリズムのタッチではあるものの、冒頭でいきなり手斧強盗団を過激に撃退するハッタリに驚愕。極めつけはジャ・ジャンクー映画のヒロイン、チャオ・タオが無礼な客(常連ワン・ホンウェイ!)を成敗した途端、彼女の表情がキン・フーの名篇『侠女』のヒロインのそれになること!挫折したジョニー・トー製作クンフー映画企画への心残りと受け取っていいよね?

  • 森 直人
    ジャ・ジャンクーを敬遠していた人にこそ観て欲しい!
    ★★★★
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    ジャ・ジャンクーは主に叙事詩的なアプローチで、激動の現代中国社会を市井の視座から描いてきた。今作も基本の骨格は同じなのだが、4つの地方都市のエピソードを並行して描くパノラマ的な舞台の上で、彼なりの「活劇」を展開しているのだ!

    彼の過去作で最も“動”の魅力を持っていたのは『青の稲妻』だが、今回はアクション設計に香港からイー・ティンフォンを迎え、ショウ・ブラザーズの武侠映画を意識し、英語題はキン・フーの『侠女』のもじり。日本で言うと「東映」的なエンタメ感が強い。

    むろん暴力性の噴出は、今の中国社会の軋みが増しているという認識の反映だろう。カンヌでは脚本賞を獲得したが、確かに作劇の精度も抜群だ。

動画

映画『罪の手ざわり』予告編

ポスター/チラシ

  • 映画『罪の手ざわり』ポスター
    ポスター
  • 映画『罪の手ざわり』チラシ
    チラシ
  • 映画『罪の手ざわり』チラシ
    チラシ

前売券特典

  • 映画『罪の手ざわり』オリジナルポストカード
    オリジナルポストカード

※数量や販売期間が限定されていたり、劇場によっては取扱が無い場合があります。


スタッフ

監督・脚本・製作総指揮:
製作総指揮: 森昌行 / レン・チョンルン
プロデューサー: 市山尚三
アソシエート・プロデューサー: 川城和実 / 定井勇二 / リュウ・シーユー / ジャ・ビン

キャスト

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    罪の手ざわり(2013 中国・日本) 原題   天注定 英題   A TOUCH OF SIN 監督   ジャ・ジャンクー 脚本   ジャ・ジャンクー 撮影   ユー・リクウァイ 音楽   リン・チャン 出演   チャオ・タオ チアン・ウー ワン・バオチャン       ルオ・ランシャン チャン・ジャーイー リー・モン       ハン・サンミン ワン・ホンウェイ 第66回(2013年)カンヌ国際映画祭脚本賞受賞 『世界』で北京オリンピックを控え、世界公園という非現実なテ ...[外部サイトの続きを読む]
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