シネマトゥデイ

シネマトゥデイ
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猿の惑星:新世紀(ライジング)
(C) 2014 Twentieth Century Fox
英題:
DAWN OF THE PLANET OF THE APES
製作年:
2014年
製作国:
アメリカ
日本公開:
2014年9月19日
(TOHOシネマズ日劇 ほか)
上映時間:
配給:
20世紀フォックス映画
カラー

チェック:名作SF『猿の惑星』の前日譚(たん)『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編。ウイルスによって滅亡状態に陥った人類と、遺伝子の進化を経て知能や言語を得た猿たちとの対峙(たいじ)が思わぬ事態を引き起こしていく。前作に引き続き、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのアンディ・サーキスがモーションキャプチャーを駆使し、猿のリーダーとなるシーザーを熱演。その脇を『ホワイトハウス・ダウン』などのジェイソン・クラークや『裏切りのサーカス』などのゲイリー・オールドマンが固める。人類が衰退した世界の衝撃的なビジュアルに言葉を失う。

ストーリー:自らが生み出したウイルスによって、人類の90パーセントが死滅した2020年代の地球。サンフランシスコでは、かろうじて生存している人類と驚異的な遺伝子進化を遂げた猿たちのコミュニティーがゴールデンゲートブリッジを挟んで存在していた。人類のコミュニティーでは、衰退を食い止めるためにも、猿たちと対話すべきだとする者、再び人類が地球を支配するべきだとする者たちが、それぞれの考えに従って動き出す。一方、猿たちを率いるシーザー(アンディ・サーキス)は、人類と接触しようとせずに文明を構築していた。

猿の惑星:新世紀(ライジング)
(C) 2014 Twentieth Century Fox

映画短評

  • なかざわひでゆき
    知性の目覚めが戦争の過ちを引き起こす皮肉
    ★★★★★
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     滅び行く人類と進化を遂げた猿たちが、反目しながらも互いに共存共栄を模索するものの、やがて種の生存を賭けた熾烈な戦いへと呑み込まれていく。
     相対する利害の衝突、文化や価値観の相違、そして盲目的な憎悪。通り一辺倒な善悪の概念とは一切関係のない、普遍的な戦争の原理を集約したストーリーが秀逸だ。何よりも皮肉なのは、高い知性に目覚めることで人類と同じ過ちを犯してしまう猿たち。文明と紛争は切っても切り離せないものなのか。両者の狭間に立たされるシーザーの苦悩が、観客の我々の胸にも重くのしかかる
     モーションキャプチャーによるVFXの驚異的な完成度、それに負けないくらいの風格が漂う演出も見事だ。

  • 清水 節
    悪はいない。それぞれに正義がある。争いはこうして起きるのだ。
    ★★★★★
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     絶滅しゆくヒト、勃興しつつあるサル。文明が芽生えれば、サルの共同体も一枚岩ではなくなる。ヒトとの共存を嫌悪する排外性。暴力をもって自己主張する強硬派が勢いを増す。そう、これはサルを通して我々の性懲りもない自画像を描く作品だ。悪はいない。それぞれに正義がある。争いはこうして起きるのだ。このサル版『ゴッドファーザー』『乱』は、表情による芝居が凄まじい。それは最新のCG=モーション・キャプチャーが可能にした。叛乱を起こすサルどもはコピペではない。95%以上はグリーンバックではなくロケ地で撮影されている。俳優が演ずる、感情渦巻く生々しい2千頭の軍団によって、サルと共に映画表現がまたひとつ進化した。

  • 相馬 学
    猿コミュにも一大事が! “次”が見たくなる快作
    ★★★★★
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     リブートによる鮮度の衰えをモノともせず、完成度も質も高かった前作。それだけに期待は大きかったが、それを上回る出来で満足度も高い。

     前作のヒーロー、シーザーはサル軍団のリーダーとして君臨しているが、今回のドラマの鍵は、そんなカリスマの挫折。サルの中にも嫌・人間派と親和派があり、まとめ上げるのは至難の技。そんな試練がシーザーにのしかかり、人間社会と同様のコミュニティ内の膿があらわになる。

     憎悪が憎悪を呼び思いも寄らぬ展開となるが、そんなドラマの重厚さやスリルに加え、“次”を期待させるという点では、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』のような興奮を覚えた。正しく端正なSFシリーズである。

  • 森 直人
    驚異の技術進化が可能にした紛争のリアリズム!
    ★★★★
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    前作『創世記』の示唆するものが「文明の限界」なら、今作の主題は「戦争の原理」か。賢者シーザーと人間マルコムが和平の道を探るものの、敵をヘイトするコバが過激な行動に出る――という異文化交流・共存の難しさが内戦を引き起こす展開。つまり猿が人間の愚行の歴史をなぞり始める構図になる。

    作り手は我々の知っている紛争の「既視感」を巧く利用している。ザ・バンドの68年の名曲「ザ・ウェイト」が流れるシーンなど、本作がベトナム戦争以降の現実を参照しているサインのようなもの。

    むろん屋外パフォーマンス・キャプチャーの映像は圧巻。今やシリーズ/続編は劣化ではなく、前作の成果を踏み台にした「進化」が基本となった!

  • ミルクマン斉藤
    戦争が始まり、志は次世代へと繋がる。
    ★★★★
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    “Rise”から”Dawn”へ。ロメロに倣えば次は”Day”へとおそらく続く新猿惑。今回はさながら『ランド・オブ・ザ・デッド』の如く商業地域の高層ビルに逃れた人間たちと、森でやや社会化したエイプたちとの決裂編。ただし各々の集団に他種族との接触を求める者・拒む者が居り、彼らすべての行動に観客を納得させる何らかの理由が与えられる作劇は相当丁寧で分析的、否応なく現代のイスラエル情勢を想起させずにおかない(そのように作者は企んでいるはず)。それにしてもA.サーキスがビリングのトップというのは感慨深い。彼だけでなく何人ものパフォーマンス・キャプチャー俳優がクレジットされ、そちらの面でも新世紀映画だ。

  • 平沢 薫
    集団で生きる限り、この問題からは逃れられない
    ★★★★
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    物語は予測以上に奥深い。本作の知能が発達した猿の集団と、人間の集団は、別の文化を持つ2つの集団にすぎない。ではなぜ、68年のオリジナル作の"猿が人類を支配する世界"が到来してしまったのか。本作はその理由を明らかにするのだが、それは善悪とは関係がない。2集団とも、集団で生きることを生存戦略として選んだ種が、どうしても直面せざるを得ない事態に陥ってしまうのだ。

    画面は常に、湿度の高い森林の青みがかった冷気に充ちている。寒さの中、ヒトもサルも無為では生き延びることが出来ない。カメラは「アンジェラの灰」のマイケル・セレシン。オリジナル作の灼熱の砂漠とは真逆の湿った冷気が、この物語に相応しい。

動画

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