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ジム・カヴィーゼル インタビュー
 ジム・カヴィーゼル インタビュー

『モンテ・クリスト伯 』
19世紀フランス。親友フェルナン(ガイ・ピアース)に陥れられた無垢な青年エドモン(ジム・カヴィーゼル)は、無実の罪で島送りに。だが、13年間の幽閉生活を経て島から脱出した彼は、フェルナンらへの復讐を誓い、名前を変えてパリの社交界に乗り込む。

英題: LE COMTE DE MONTE CRISTO
製作年: 2002年
製作国: イギリス・アイルランド
日本公開: 11月2日
(日比谷スカラ座2他全国東宝洋画系)
上映時間: 2時間11分
配給: 東宝東和
カラー/ビスタサイズ/ドルビーSRD、SDDS
この映画は、僕のキャリア上一番難しい映画だった

 整った顔だちに190センチの長身。一時はプロになることも考えた優秀なバスケットボール選手だったジム・カヴィーゼルの青春時代は、華やかだったに違いない。しかし、俳優になることを決意してからの彼の人生は、地道という言葉のほうが断然ふさわしい。92年『マイ・プライベート・アイダホ』に端役で出演してから、観客の記憶に残らない小さな役を演じてきた彼は、98年の『シン・レッド・ライン』で主要な役を獲得する。その後『オーロラの彼方へ』ではデニス・クエイドの息子、『エンジェル・アイズ』ではジェニファー・ロペスの相手役を務め、次第にその役柄を大きくしてきた彼が、ついに主役に輝いたのが『モンテ・クリスト伯』だ。
「この映画は、僕のキャリア上一番難しい映画だった。

すべてと言っていいシーンに僕が登場しているし、何といっても映画そのもののタイトルになっている男を演じるんだから。この男は、苦難の結果、純粋で素朴な青年から、正義を求め、復讐を試みる大人の男になる。大変だったけど、それはやりがいのある、楽しいチャレンジだった」

アウシュビッツに収容された経験を持つ人に会ってリサーチをしたんだ

これがたとえ主役を何度もこなしているヴェテラン俳優であったとしても、モンテ・クリスト伯という役柄は、楽な役ではないだろう。試練に満ちた長い年月をかけて変わっていく男の精神状態を演じるという、内面の表現に加え、格闘シーンもふんだんにあるこの映画では、肉体的トレーニングも要求される。

「ケヴィン(・レイノルズ監督)に僕が最初に言ったのは、この男の変化は、外側からでなく内側から描かれるべきだということ。僕はそう演じたかった。この物語はこれまで何度も映画化されているわけだし、今回、僕たちがまた作る以上は、正しく作らないといけないという気持ちもあったんだ。だからアウシュビッツに収容された経験を持つ人に会ってその体験を聞くなど、たくさんリサーチをした。フェンシングは、この映画の前に『エンジェル・アイズ』を撮影している時からトレーニングを始めた。共演のガイ(・ピアース)はフェンシングの経験があるんだ。それは未経験の僕にとって、大いに助けになったよ」 
 

しかし、初の主役を演じている時でさえ、カヴィーゼルは決して、その喜びに酔ってはいなかった。ここまでの道が長かっただけに、人生に対する彼の目は、甘くないのだ。
「この映画を撮っている時、これが最後かもしれないと思った。『エンジェル・アイズ』を撮っている時は、あの映画が最後だと思ったよ。いつもそうなんだ。僕は、その時、撮っている作品のことしか考えない。先のことは考えてもどうにもならないから」
 

ではもし本当にこの映画が最後なら、その後はどうするのか。そう聞くと、冗談なのか本気なのかわからない面持ちで「専門学校に行くかも。カイロプラティックスの学校とか」と言ったが、すぐに「僕は俳優という仕事がとても好き。この仕事に、大きな喜びと刺激を感じるんだ」と付け加えた。ゆっくりではあるが、確実にキャリアを向上させてきたカヴィーゼル。ブレイクのきっかけは、もう、すぐそこにあるのかもしれない。

(猿渡由紀)

 

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