シネマトゥデイ

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ヒラリー・スワンク
『ザ・コア』preview(佐野晶)
スター・ムーヴィーの定石を踏まえながらも、荒唐無稽に陥らない
突地球規模の災害パニック映画なのだが、災害や異常現象をCG技術を駆使して派手派手しくスクリーンに現出するだけの作品ではない。まず設定が斬新でありながらもリアルだ。心臓ペースメーカーの不調、鳩の異常行動……。予期せぬ怪現象が世界各地で起きる。それらはすべて地球の中心にある核(コア)が回転を止めたことによって引き起こされていた。核が回転を止めたままだと地球は一年以内に滅亡すると予見された。食い止める方法はただ一つ。地球の中心部にまで潜行して核を再び回転させることだ。学者、宇宙飛行士からなる編成チームが、急造された地中潜航艇で地球の
核を目指す。
 アクシデントが次々に襲いかかるというディザスター・ムーヴィーの定石を踏まえながらも、荒唐無稽に陥らない。難関を突破する方法にアイディアが満ちているのだ。また華やかさより演技力を追求した俳優たちの説得力のある演技が人間ドラマを熱く盛り立てている。

インタビュー:あずま ゆか / Yuka Azuma


Q:この作品『ザ・コア』に出演同意したのは、どんな理由からですか。

ヒラリー・スワンク:いままで私がやってきたものとは、まったく違う新鮮さが良いと思ったの。私はSF映画ファンじゃない。自分では、こういうタイプの映画は普段見に行ったりしないのよ。でもスペシャル・エフェクト以外に、いろんなことが展開されるストーリーだったから、脚本を読んで魅力を感じた。ジョン・アミエル監督はSF映画とは思えないようなキャストを揃えて、素晴らしい才能を発揮したと思う。


Q:あなたが演じたキャラクター、宇宙飛行士ベックは危機に面した際にも取り乱さずに行動できるタイプのようですね。実際のあなたなら、どう行動していたでしょうか。

ヒラリー・スワンク:私のキャラクターは、落ち着いて行動すると描かれていたから、私はそれを忠実に演じたの。


私自身もプレッシャーには強いほうで、かなり落ち着いて行動できるほうだと思う。私たちの職業は、思ったよりもチャレンジのいる役柄だったとか、時間内でどうやってやり遂げられるかとか、いろいろあって、かなりプレッシャーが多い。だからキャリアを積めば積むほど、そんな境遇に対応できる強さが自然に備わっていくものなのよ。

Q:では、あなたの弱さというと?

ヒラリー・スワンク:休養が必要なこと!。働き詰めは良くないわ。いまは特に、私にとって大変な時期なの。

『奇跡の人』の舞台演劇を始めたのよ。毎日、舞台に立っていて、 唯一 の休息日の月曜日に、この映画『コア』のプロモーションの仕事を入れているから、もうこの6週間、1日も休みなしで働き通し。

『コア』は心から気に入っている映画だから、こうやってインタビューに応じるために飛行機で飛んできた。本当に作品が好きだから、できることなのだけど、でもやっぱり休息は必要だわ。

Q:『奇跡の人』(実在人物ヘレン・ケラーの家庭教師アン・サリヴァン役)の舞台を始めたきっかけは?

ヒラリー・スワンク:『奇跡の人』は、私が子供の頃に見て、心に残った映画だった。だから私も子供たちを感銘させたいと願って、半年、舞台に立つことを契約したの。アートに触れさせて、子供たちに柔軟なマインドを持たせることは、とっても重要なことだと信じてる。子供時代にこそ、広い視野を持たせるべきだとね。

『ボーイズ・ドント・クライ』は、心の狭い、偏見した見方しかできない人達のストーリーだった。もし子供の頃に、もっと広い見方を教えてもらっていれば、あんなふうにはならなかったと思うのよ。

Q:今回の役柄といい、あなたはタフな女性を演じることが多いようですが、それはあなた自身がそういう強さに惹かれるからでしょうか。

ヒラリー・スワンク:そうね。どんなタフな女性像のなかにも、何かしら自分というものを見つけて、演じているのかもしれない。実際、私はあまりキャーとかいうタイプのちゃらちゃらした女性じゃない。まあ、いつかはそんなヒッ、ヒッ、ヒーッってヘラヘラしている女性も、チャレンジとして挑戦すべきだとは思っているけれど。次はね、ロマンチック・コメディにも挑戦したいなあって思ったりしているの。

Q:『ボーイズ・ドント・クライ』でアカデミー・オスカー受賞の主演女優になり、その後、あなたはどう変わりましたか。

ヒラリー・スワンク:オスカー受賞のあと、良い機会が舞い込むようになった。役柄の選択が広がった。どちらの役柄が良いかしら、どちらもやりたいのに、って迷ってしまうようになった。変わったのは、それだけね。

自分がやりたいことをやる機会が欲しいって願いながら、家で役の到来を待つことはなくなった。自分が本当に愛することができるようになったのよ。そして、それ以外のことをする時間は、なくなったってことね。


 『ザ・コア』ジョン・アミエル監督 インタビュー

「視覚的なおもしろさに頼るだけじゃなく、
人間や感情をドラマを通して描くことができると感じたんだ」
 

ジョン・アミエルと言えば、『ジャック・サマズビー』から『知らなすぎた男』まで、あらゆるジャンルを手掛ける万能監督だ。長年舞台を手掛けてきただけに役者の扱いがうまく、そのしっかりした演出力には定評がある。そんなアミールの新作は、なんとヴィジュアル・エフェクトをふんだんに使ったSFアドヴェンチャー『ザ・コア』だ。芝居中心の演出家として知られらているアミエルが、一体どのようにこの作品を手掛けるようになったのだろう?

「脚本家のジョン・ロジャースが元々の本を書き直して、随分とサイエンスのおもしろさを足してくれてね。それで急にこの企画に対して興味が湧いてきたんだ。最近のヴィジュアル・エフェクト作品に風穴を開けられるかもしれないと思ったからね。単に視覚的なおもしろさに頼るだけじゃなく、しっかりとしたストーリーテリング、人間や感情をドラマを通して描くことが出来ると感じたんだ」

 ヴィジュアル・エフェクトとドラマのバランスが作品を成功させるための鍵だと言うアミエルにとって、役者選びが最も大事な要素だったそうだ。これまでSF大作に主演したことのなかったアーロン・エックハートをなぜ起用したのか聞いてみた。

「この作品の主役には『アルマゲドン』と違って知性が必要だったんだ。アーロンには性格俳優から映画スターになる準備が出来ていたしね。彼はとてもハンサムだけど同時にとてもリアルなんだ。彼にはハリソン・フォードようなリアルさと、トム・クルーズのようなハンサムさがあるんだ。マッチョじゃなく男らしさがね。
そういったクォリティを持った男優を今のハリウッドで見つけるのは難しいよ」

最近のSF作品では断トツの仕上がりを見せる『ザ・コア』。アミエルの監督しての懐の深さに改めて感心させられた。

『ザ・コア』日本公開: 6月7日 (日劇1他全国東宝洋画系)上映時間: 2時間14分ギャガ・ヒューマックス

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