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インファナル・アフェア来日記者会見

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女性たちの熱い視線を浴び、ますます男の魅力を増している香港のスター俳優、トニー・レオンとアンディ・ラウ・このふたりが久々の共演を果たした映画『インファナル・アフェア』が公開となる。警察とマフィアの潜入同士という、正反対の役を演じたトニーとアンディ、精神科医を演じたケリー・チャン、アンディの若き日を演じたエディソン・チャンが来日し、記者会見を行った。

トニー(以下TL):コンバンハ。日本に来て、皆さんにお会いできてうれしいです。(トニー、「こんにちは」ですね、とツッコミを入れられ、照れる)

アンディ(以下AL):コンニチハ。日本で記者会見をすることも、これだけたくさんの人にお会いすることも少ないので、とてもうれしいです。

ケリー(以下KC):ケリー・チャンです。この映画は一般の刑事ものだけではありません。アクションだけでなく、人間ドラマも複雑で、先が読めないストーリーです。皆さんぜひ、見てください。

エディソン(以下EC):皆さんこんにちは、私はエディソンです。よろしくお願いします。

Q:まず、皆さんがこの映画を一言で表すとすれば、どう表現しますか?

KC:素晴らしい映画。皆さん楽しみにしてください。

TL:あえて一言で表現するなら、私たちはいつも運命にもてあそばれている、ということかな。

AL:見た後に、いつまでも心に残る映画。

EC:(日本語で)スゲー!(会場拍手)

Q:すでにハリウッドでリメイクが決まり、ブラッド・ピットがどちらかの役を演じるということですが、トニーとアンディは、ブラッド・ピットにどちらの役を演じてもらいたい?また、相手役にはどんな俳優を望みますか?

TL:僕の希望通りには行かないだろうね(笑)。リメイクはとても楽しみにしているよ。このストーリーは、どの国でも、どの地域でも起こりうることだから、独自の文化を反映できたらいいと思う。

AL:ハリウッドでリメイクが決まったのは、脚本が完璧だったからだと思う。だから誰が演じても構わないし、ブラッド・ピットは、彼自身にどちらを演じるか決めてもらうのが一番だろうね。

Q:本当のところ、ヤンとラウ、どちらの役を演じたいと思いましたか?
TL:脚本を読んでいる段階ではいつも、相手役のほうがいいと思うんだ。でも、演じた以上は自分の役に入りこんでいるので、自分の役が好き。レストランで他の人の食べ物がおいしそうに見えるのと同じだよ。本当は、自分の食べているものもおいしいんだけどね。

Q:トニーは、警察官としてマフィアへ潜入する男の役を演じ、一番気を付けたことは?

TL:潜入捜査官の役は、前にジョン・ウーの映画で演じたことがあるんだ。今回一番気を付けたのは、前のイメージとダブらないようにすること。ポスターでもわかるけど、僕の顔にはプレッシャーを受け続けた疲れがにじみ出ているんだ。

Q:アンディの若き日を演じたエディソンは、冒頭で、マフィアのボスから言われる「人生は自分で選べ」という重要なセリフを、どのように受け止めて演じたの?

EC:彼には選択の余地がなかったんだ。仕方なくその道を選ぶことになった。どうしてそうなったのかは、パート2を見ればわかると思うよ。
Q:皆さん、多くの主演作を持つ大スターですが、この作品へ出演を決めたとき、これだけのヒットを予想していましたか?

KC:私は、これほどヒットしたのは完全に予想外だったわ。自分はあまり出番がなかったので、2日間仕事すればいいと思っていたの(笑)。結局、パート3にも出演することになりました。

TL:まさかこれほどヒットするとは思いもしなかった。いつも思うけど、期待が大きいと、添えなかったら失望も大きいので、俳優として最善を尽くすだけ。どれだけ評価されるかは、ファンの判断にゆだねることになる。今回、こういった結果になったのは、僕にとって意外な喜びだったよ。

AL:僕自身は、自分が出ている映画はどれもすごくヒットすると思っているよ!(会場笑)

EC:『ファイナル・ロマンス』を撮っていたときから、この話はすごくいいと思っていたんだ。ストーリーもすごくよかったし、実際によくできたと思う。

Q:パート2は過去に遡る話ということですが、その後、パート3はどのように続くのですか?

TL:パート3では、回想シーンでヤンの人生を振り返っていく。パート1では、もっとヤンの楽観的な一面を見せたかったけど、ストーリーの展開上それはできなかったので、パート3では、ヤンの別の顔、明るい性格の一面を見せたいと思っているんだ。

AL:パート2では、パート1で問題提起されたことが解明されていく。ラウが子供の頃、なぜそういった道に走ったのかが紹介され、その人間の善悪が追及されていく。そしてパート3では、その人間がいい人間なのか悪い人間なのか、一般大衆の判断に委ねられるんだ。

Q:この映画で一番好きなシーンはどこでしょうか? また、日本以外のアジアでは、どの国で公開が決まっているのですか?

AL:一番の見所を聞かれると、なかなか答えられないな。どのシーンもとてもいいシーンなんだ。僕は、世界のどこで公開されるにしても、この映画のキャンペーンには積極的に参加していくよ。

TL:僕もアンディに賛成。一つのまとまりのあるストーリーを見てほしいから、特定のシーンが好きだというのはもったいない。ただ、屋上の対決シーンは印象的だったよ。ストーリー自体は冬の設定だけど、撮影は真夏ですごく暑くて、冬の衣装を着て撮ったから大変だった。

Q:トニーとアンディは日本の女性に絶大な人気がありますが、日本の女性をどう思いますか?

TL:でも、僕が空港に到着した時、ファンはひとりしか来ていなかったけどな…(笑)。

AL:日本人の女性と話をしたいけど、なかなか機会が無いんだ。

Q:ケリーが出演しているシーンは、映画のなかで一番ロマンティックなシーン。トニーが演じるヤンを、どのように好きになっていくの?また、自分が出ていないシーンで好きなシーンは?

KC:この映画はゲスト出演なので、私のシーンはとっても短いの。パート1では、ヤンとふたりで会うたびに、彼女の彼に対する思いは強くなる。パート3では、ふたりの気持ちが芽生えていくプロセスがもっと細かく描かれていくの。好きなシーンは、自分が出ているシーン(笑)。出ていないシーンでは、麻薬の取引が行われる場面で、ヤンがウォン警視に情報を送り、ラウも自分のボスに、誰を追跡しているのか教えるシーン。とても緊迫感があるの。

Q:映画自体はとてもシリアスな雰囲気ですが、撮影現場の雰囲気はどうでしたか?

KC:私は撮影が2日間しかなかったけど、1日目はトニーとの診療所でのシーンで、とても楽だったわ。2日目、アンディと一緒に出るシーンでは泣く場面もあって、ちょっと重かったわ。

TL:現場ではリラックスしていたよ。こんなに素晴らしい相手役、俳優に囲まれて演じられることも非常によかった。撮影当時、香港映画は元気がよくなくて、大作もあまりなかったので、それほどプレッシャーを感じなかった。

AL:とても緊迫した映画だったけど、現場はとてもリラックスしていた。脚本が事前にきちんとできていたし、一緒に演技をする相手もプロだったから、何も心配は無かったんだ。よく話したのは、映画に関することより食べ物のことの方が多かった気がするよ。

EC:僕は、撮影現場はとても緊張した雰囲気だったような気がする。僕のシーンは、警察学校で行進をしたり銃を持っているシーンだったから。僕は普段猫背だから、アンドリュー・ラウ監督に、もっと男らしく、真っ直ぐ立って歩け、といつも言われていたんだ。

Q:エディソンは、大スターのアンディ・ラウの青年時代を演じるということに、どのような感想を持ちましたか?プレッシャーは感じましたか?また、アンディから見たエディソンはどうでしたか?

EC:最初、アンディの若い頃を演じてくれ、と言われ、少し変だと思った。僕はアンディには似ていないと思っていたからね。でも、出来上がっってみると、似てなくもないね。僕は全体の脚本をもらっていなかったし、出演シーンは1分にも満たないから、プレッシャーはそれほど感じなかったよ。

AL:似ているか似てないかは別として、同じひとつの役柄を演じるわけだから、エディソンとは時々会って、どういう風に役を演じたらいいか話し合ったんだ。

Q:では、トニーから見たアンディ、アンディから見たトニーは、それぞれどんな俳優?

TL:僕らは、テレビドラマ時代から色々と共演してきたけど、アンディはとてもプロ意識の高い真面目な人で、いつもエネルギーに溢れているよ。

AL:僕たちはお互いをかなり昔から知っていて、俳優養成学校の頃からの知り合いなんだ。学校を卒業してからずっと俳優をやっているけど、トニーはすごくプロフェッショナルだし、真面目。養成学校を卒業した人はみんなそうだけど、とても一生懸命やっている俳優。この映画のなかでもそうだけど、彼はいつも、何か言いたそうな表情をしていて、それを瞳に秘めているんだ。

Q:では最後に、今日、ケリーが付けている緑色の手袋の意味は?

KC:(日本語で)お洒落、と思います…(笑)

9月25日(木) ホテル西洋銀座にて
取材・文  竹内詠味子

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