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『インファナル・アフェア無間序曲』主役3人独占インタビュー

文・インタビュー:平野敦子

数々の興行記録を塗り替え、多くの賞に輝いた話題作、『インファナル・アフェア』シリーズ3部作の第2章がいよいよ日本でも公開される。今回は時代を返還前の香港へとさかのぼり、逃れられない宿命にとらわれていく男達のルーツを熱く描いてみせた。ウォン警部を演じたベテラン俳優、アンソニー・ウォンと、潜入捜査官を熱演した大型若手俳優、ショーン・ユー、『DEAD OR ALIVE 2』などで日本でも人気沸騰のアイドル、エディソン・チャンら大物スター3人がプロモーションのため来日した。

Q:最初に出演を決めたとき、こんなにこの映画がヒットすると思っていましたか?

ショーン:僕はパート1ではまだ出番も少なかったのですが、今回のパート2では出番も多くなりました。前作がとてもヒットしていたので、その成功に対してのプレッシャーはひしひしと感じていました。

アンソニー:パート2は香港ですでに公開されて好調でしたが、日本ではこれから公開されるので、今がまさに勝負どころなんです。もし映画が大ヒットして儲かったとしても、会社の利益になるので、私自身にはあまり関係ないかなぁ……(笑)。私はプロとして自分の仕事をきちんとこなすだけです。だからあれこれ悩んだり、プレッシャーを感じたりすることも少ないですね。

エディソン:この役をもらった当初は、これほどヒットするとは思っていませんでしたから、本当にびっくりしています。もしこんなに成功することが事前にわかっていたら、もっと出演料を上げてもらうんだったなぁ(笑)。

Q:現場での雰囲気はいかがでしたか?

アンソニー:今の私たちは楽しそうに見えますか? 見えないでしょう。現場もこのように暗かったんですよ。ウソウソ、冗談です(笑)。

ショーン:実は今日の午後日本に着いたばかりでクタクタなんです。

アンソニー:そう! だからまだ”取材モード”になっていないんです。いきなりテンションが高いとびっくりされると思ってあえて抑えているんです。現場はもちろん楽しかったですよ。

エディソン:……(疲れてソファーにもたれて眠っている!?)

Q:アンソニーさん、この2人の若者との共演はいかがでしたか?

アンソニー:とても楽しかったですよ。彼らには撮影中はよく食事をごちそうになったし、たまにはマッサージもしてもらいました。あーんと口を開ければご飯も食べさせてもらえましたしね。

ショーン:え、日本では年上の人がおごるんですか? 初耳です。ちょっとアンソニーさん、聞きましたか!?

アンソニー:へぇー、そうなの? でも私は日本人じゃないからね……(ニッコリ)。

Q:ベテランのアンソニーさんとの共演はいかがでしたか?

ショーン:アンソニーさんはこの通りとても優しい方なので、緊張はしませんでしたね。

エディソン:最初はアンソニーさんを怖い人だと思っていたので少し緊張しましたが、この作品の前に3、4回共演したことがあったので、徐々に慣れていきました。2人一緒の場面の撮影はあまりありませんでしたが、共演できて楽しかったです。

アンソニー:このショーンとエディソンの2人は演技がとてもうまいので、実は私のほうがヒヤヒヤしていたんですよ!

Q:ハリウッドでのリメイクも決まっているそうですが、自分の役は誰に演じてもらいたいですか?

アンソニー:ブラッド・ピット! 冗談だよ、冗談。ケヴィン・スペイシーかな。君達はパート2以外の出番があまりないんだから、答える必要はないんだからね!

エディソン&ショーン:……(沈黙)。

Q:では、憧れの俳優さんは誰ですか?

ショーン:僕はロバート・デ・ニーロです。

アンソニー:私は『時計じかけのオレンジ』のマルコム・マクダウェルです。

エディソン:僕のヒーローは、アル・パチーノやジェームズ・ディーンですね。

アンソニー:実は私は”香港のアル・パチーノ”と呼ばれているんですよ!

一同:爆笑!

Q:パート2での一番の見どころは?

ショーン:最初から最後まで全部です! ストーリーがしっかりしていて、脚本もきちんと書かれていると思うので、すべてが見どころなんです。僕自身がこの作品に心底惚れ込んでしまったぐらいですから。

アンソニー:私もすべてが見どころだと思います。特別にここというのはないです。一番嫌いなのはあの凄惨な爆発のシーンですが……。

エディソン:個人的には最初と最後のパートが好きです。僕にとって一番ビジュアル的にインパクトが強かったのが、映画が始まって最初の2分半と、最後の2分半のシーンです。あの2つは本当にとても良かったと思います。どういう場面かは観てのお楽しみです(笑)。

Q:『インファナル・アフェア』シリーズの大ヒットが香港映画界に与えた影響は?

ショーン:ちょうどパート1が公開される前というのは、香港では新型肺炎(SARS)が猛威を奮い、経済的にも不況にあえいでいて、人々は落ち込んでいました。ですがこの映画が華々しい成功を収め、5千万香港ドル(日本円で約7億円以上)の興行収入を稼ぎだしたんです。それまで映画館から足が遠のいていた人々が、また映画を観るために徐々に映画館に足を運ぶようになりました。うれしいことにその後香港では、映画を観る人、そして映画を撮る人も増えて来ているんですよ。僕は香港で映画産業が成功するためには、それに携わる人々が、心をこめて真剣に取り組んでいくというのが、長期的な成功につながると思っています。

アンソニー:この映画の成功は香港の人々に夢を与えたんだと思います。それと同時に、誰もがその成功に酔い、香港映画界は黙っていてもこのままスムーズに発展するんだという幻想も与えてしまったのです。ですが現在はまたその一時の夢も醒めて、現実には香港映画界は少しずつ落ち込んで来ています。この映画はあくまでも特例の成功なのであって、香港や中国映画を代表しているわけではないということを、われわれはもっと意識するべきです。

エディソン:香港の映画産業の歴史は非常に長いのです。僕が生まれる前から香港映画は世界中の注目を集めて来ました。どんな産業でも波というものがありますから、不景気の時もあれば、逆に好調の場合もあるのです。ですから私たち俳優はそのような一時的な波に気をとられることなく、自分たちの仕事をしっかりとやっていけば大丈夫だと思っています。

成田空港に到着後すぐにプレミア試写会の舞台挨拶に立ち、その足で取材場所に移動してくれた、香港映画界の大スター3人組。まるで父親のように若い2人を叱咤激励しながら、ジョークをぽんぽんと飛ばしつつ本音で語ってくれた職人肌のアンソニー・ウォン。今回は役柄のウォン警部を意識してか、ぱりっとしたスーツ姿で登場。ダンディなおやじっぷりを見せつけてくれた。あくまでも誠実に答えを探しながら真面目に質問に答えてくれた、楽天家のショーン・ユー。謙虚で控えめな態度ながらも、アンソニーとのボケとツッコミの間合いはぴったりだった。彼のはにかんだような笑顔はあまりにもまぶしすぎる! そしてクールでしっかり者の国際派、エディソン・チャン。挨拶も流暢な日本語でしてくれた上に、彼はなんと握手までしてくれようとしたのだ。残念ながらインタビュアーは取材のことで頭が一杯で、せっかくの彼の好意に気づくのが遅すぎた……。どうもすみませんでした!

『インファナル・アフェア無間序曲』は9月18日よりシネマスクエアとうきゅうほかにて公開。

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