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『鳶がクルリと』観月ありさ単独インタビュー

取材・文・写真:FLiXムービーサイト

観月ありさ演じるエリートOLが、哀川翔、率いる江戸前男気とび職人一家と対決する! 『狂気の桜』で独特の映像世界を作り出した薗田賢次監督が今度は、CGをふんだんに取り入れてコメディ『鳶がクルリと』を完成させた。本作で、仕事はバリバリ、英語も堪能、でもどこか抜けているチャーミングな主人公、貴奈子を演じた観月ありさが、CG撮影の裏話、共演者である哀川翔の秘密、自身のデビューから現在までをたっぷりと語ってくれた。

■斬新な映像の連続

Q:CGを駆使した映像がとても斬新でしたね。完成した映画の感想を教えてください。

今まで観たこともなかった映像の連続で、新しいことに挑戦している映画だなと思いました。車に乗っているシーンも窓を流れる景色は、すべてCGなんです。だから、撮影の時は、グリーンバックにスタッフが車を押して揺らしていたのに、完成したのを見たら「本当に車に乗っているように見える!」って感動しました。

Q:映画の中ではすれ違いが多い哀川さんと観月さんでしたが、共演してみていかがでしたか。

哀川さんって、テレビのままなんで、「おっとこまえだなー」って思うときが何度もありました。すごい高いところから飛び降りたり、スタントマンばりのことを「足痛えな」って言いながらやるんで。あまりにすごすぎて、危険な仕事はすべて「哀川さんお任せするんでお願いします。わたしを、ひっぱっていってくださーい」って感じでした。ほかの現場では、わたしが男前キャラになるんですけど、今回は本当にやられましたね。わたしは女性らしく、おっとりしていました。

Q:須藤元気さんもすごいボケキャラでしたが、現場でもあんなキャラなんですか。

彼は、勉強家で常に本を読んでいてとてもしっかりした人。でも、元気くんの芝居はほとんどアドリブなんです。格闘家のイメージが強かったので、こんなにアドリブがきく演技ができる人なんだってビックリしちゃいました。

■アドリブにはアドリブで!

Q:観月さんはアドリブが多い方ですか。

相手がアドリブのときはアドリブで返します。臨機応変に!
基本的には、事前にアドリブを考えたりはしません。共演者の方の出方に合わせます。現場に入って考えるタイプですね。

Q:ドジないずみちゃん(「ナースのお仕事」)のイメージが強い観月さんでしたが、今回はバリバリのキャリアウーマンで見ごとな変身ぶりを見せてくれました。新しいキャラクターへの挑戦はどうでしたか。

仕事ができるOLの役なので、なるべくテキパキした感じを出すようにしました。なにが大変って英語のシーンが大変でしたね。いずみちゃんみたいな、だめなキャラは愛嬌で何とかごまかせたのに、できる女って大変なんだなってつくづく思いました。

■人生壁だらけ

Q:主人公の貴奈子は、冒頭から人生の大きな壁にぶつかってしまいます。観月さん自身もこれまで大きな壁にぶつかったことはありましたか。

ぶつかったことにも気づかないくらい、人生壁だらけなんで! 毎回違った作品にたずさわるたびに、壁にぶつかりながら前に進んでいくって感じです。

Q:デビューしてから、仕事に対する姿勢は変わっていきましたか。

自分自身はどこも変わっていないと思います。でも、デビューしたての時は、モデル出身っていうこともあってかクールな感じ、無表情なイメージが強くついていて、もらうお仕事もそういう冷たい感じが多かったんです。自然にしていても、逆に回りにそういうイメージをもたれてしまっていて、「冷たい」とか「不思議」って言われるのがつらかった。取材で「ありさちゃんは笑うの?」って聞かれたこともありましたね。それで、わざと明るい役ばかりを求めていた時期もありました。今はようやく、そんな風に力まずに自分の興味がある仕事ができるようになったんです。

■よく楽屋で泣いていました

Q:貴奈子が劇中で「泣かない! 泣いたら負け!」って言うシーンがありました。観月さんは、仕事中でも思わず泣いてしまうことはありますか。

グッ! と耐えます。あとで、家に帰ってからしくしくするタイプです。10代のころなんて、めそめそしてましたねー。よく楽屋で泣いていました。悔しいことが多かったから……。表にいる時は能天気に演じていても、裏ではけっこう細かいことを気にして泣いたりとか、すごく、くよくよしていましたね。

Q:コメディエンヌとしての素質は、昔からあったのですか。

昔から人を笑わせることは好きでした。逆に今の方が、興味ないかもしれない(笑)。でも計算が得意じゃないので、計算した面白さは出せないんです。逆につまらなくなるので。だから自分から自然に、ポッと生まれたものを、お客さんが見て面白く感じてくれればいいなって思って演じています。思い切りだけですね。人を笑わせる演技って、自分がためらっているとその感情がストレートに伝わってしまうので……その辺を気をつけています。それから、しつこく! 出来る限りしつこくします。つまらないことでも、3回くらい言われると面白いじゃないですか(笑)。

Q:CGの撮影で苦労した点は。

貴奈子が、初めて高層ビルの建築現場を訪れるシーンで、CGがあとから入るお芝居があったんです。高さもそんなにない所で恐怖の演技をしなくちゃいけなかったんです。貴奈子の怖がりっぷりも、立つ高さによって変化するので、今地上何メートルくらい、そこからさらに10メートル上がった演技って感じで段階を作って、自分で想像しながらやるのが大変でした。高さに合わせて、テンションを上げたり下げたりするのが難しかったですね。

■ガテン系とヒルズ系、好みの男性は……

Q:貴奈子は、ガテン系とヒルズ系の男たちの間で悩みますが、観月さんはどっち派ですか。

(笑)。それかーなり極端ですよね。あんまりガテン系で「おめえ! コノヤロウ!」って毎日のように怒られるのも嫌ですからねー。かといって、エリートじゃなきゃいやだっていうのもないですけどね。ハートが温かければどちらでもいいです!

Q:ナースやOL、お天気お姉さんといろいろな職業の女性を演じてきた観月さんですが、生まれ変ったらどんな仕事がしたいですか? やっぱり女優ですか?

女優とは違う人生を選びたいです。逆に撮る側の、撮影スタッフとか。違う目をとおして女優を見てみたい。好奇心が旺盛なので、いろんな職業を転々とするフリーターになってみたいですね(笑)。

Q:最後にこの作品の見どころをお願いします。

映像的にも斬新だし、ストーリーも面白いので全編楽しんで観てください! 世の中がハイテクな時代になっていく中で、わたしたちに必要なものって、本当はあったかい心であったり、一つのことにかける魂だったりすると思うんです。この映画を観て、心と心の触れ合いの大切さを感じてくれたらいいなと思います。

スタジオに現れた観月ありさは、その場にいた誰もが一瞬息を飲むほど光り輝いていた。場を一瞬にしてきらびやかな空間にしてしまう彼女の才能は映画の中だけではなかったようだ。本作では主題歌『セ・ラ・ビ』(9月28日 avex tuneよりリリース)でヒップホップにも初挑戦している。大きな瞳を動かさずに、相手をしっかり見つめながら話す姿が印象的だった。インタビューで語ってくれた、「数え切れないくらいたくさんの壁」を乗り越えて、強く知的な女優に成長した観月ありさの今後の活躍に大いに期待したい。

『鳶がクルリと』は10月1日より全国東映系にて公開。

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