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第63回ヴェネチア国際映画祭コンペ部門21作品に注目!

第63回ヴェネチア国際映画祭

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8月30日から9月9日まで、イタリアで開催される第63回ヴェネチア国際映画祭。昨年の金獅子賞は『ブロークバック・マウンテン』。ほかにも出品された多数の作品が米アカデミー賞にノミネートされ、ヴェベチア国際映画祭に対する注目度が増した。今回、コンペティション部門では世界初公開作品のみが選ばれ、日本からは『蟲師』『パプリカ』の2作品がノミネート。

ここ数年アジア映画は金獅子賞から遠ざかっているので、日本映画が賞レースでどこまで健闘するかが気になるところ。久々に映画祭に参加したブライアン・デ・パルマ監督の『ブラック・ダリア』がオープニングを飾る。本年度の審査委員長は名女優カトリーヌ・ドヌーヴ。
コンペティション部門
01 『ボビー』(原題)
製作国:アメリカ
監督:エミリオ・エステヴェス
キャスト:アンソニー・ホプキンス、デミ・ムーア、シャロン・ストーン、イライジャ・ウッド
 
ストーリー
1968年6月6日、ロバート・F・ケネディ上院議員が暗殺されたアンバサダー・ホテルに居合わせたため、事件に巻き込まれた22人の人々を描いたストーリー。当時のアメリカが抱えていた人種差別、性的不平等、階級格差などを背景に、彼らの人生が、その夜どう交差したのかが描かれる。
見どころ
エステヴェス監督が国際映画祭初参加にして初コンペに挑む『ボビー』(原題)。ホテルのドアマン役にアンソニー・ホプキンス、ラウンジ・シンガーにデミ・ムーア、支配人の妻にシャロン・ストーン、兵役を逃れたいがためにこのホテルで偽装結婚をしようとする若者をイライジャ・ウッドが演じる。日本では2007年春公開予定。
02 『トゥモロー・ワールド』
製作国:イギリス、アメリカ
監督:アルフォンソ・キュアロン
キャスト:クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン
 
ストーリー
人類に子どもが生まれなくなった西暦2027年のイギリスを舞台に、滅亡へと向かう人類とその存続のカギをめぐる巨大な陰謀に、人類の未来どころか、自分の将来にも興味のない主人公セオが巻き込まれていく……。
見どころ
『天国の口、終りの楽園。』で2001年同映画祭脚本賞受賞した、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の監督、アルフォンソ・キュアロンの最新作。約120億円の巨費を投じて、P.D.ジェイムズ原作「人類の子供たち」を映画化した。日本では今秋公開。
08 『ドライ・シーズン』(原題)
製作国:チャド、フランス、ベルギー、オーストリア
監督:マハマット=サレー・ハルーン
キャスト:アリ・バルカイ
 
ストーリー
生まれる前に父親を殺された青年。彼は犯人を探す旅に出ようと考えていた……。
見どころ
アフリカ・チャド出身のマハマット=サレー・ハルーン監督の長編映画3作目。1999年同映画祭にはドキュメンタリー映画『バイバイ、アフリカ』で、芸術貢献賞などを受賞している。『バイバイ、アフリカ』は日本でも第5回東京アフリカ映画祭で紹介された。
04 『ユーフォリア』(原題)
製作国:ロシア
監督:イヴァン・ビリパエフ
キャスト:マキシム・ウシャコーフ、ミハイル・オークネフ
 
ストーリー
南ロシアのドン川の岸辺にある孤立した村が舞台。主人公の青年と人妻ヴェラは、ある結婚式で出会い恋に落ちた……。
見どころ
本作がデビュー作となるシベリア出身の31歳の新進監督。これまでは、映画やテレビドラマの脚本と、数多くの舞台の脚本を手掛けてきた。ロシア映画&テレビ界では期待を集めている。ヴェラ役のポリーナは、監督夫人。
05 『エグザイルド』(原題)
製作国:香港、中国
監督:ジョニー・トー
キャスト:フランシス・ン、ニック・チョン、サイモン・ヤム、アンソニー・ウォン
 
ストーリー
裏切り者を始末するため香港から2人のガンマンがマカオやって来た。ところが彼らの任務を阻止しようと、以前仲間だった、もう2人のガンマンが現れた。数年前、ある任務中に今回のターゲットである男がボスを裏切ったのだが、4人は悩んだあげく男を逃がしていた……。5人が決着をつけるべく、火花を散らす!
見どころ
ヴェネチア国際映画祭に初登場したジョニー・トー監督。これでベルリン・カンヌ・ヴェネチアと世界三大映画祭に出品を成し遂げた。本作は『ザ・ミッション 非情の掟』(2000)の続編作品でもある。
06 『フォールン』(原題)
製作国:オーストリア
監督:バルバラ・アルベルティ
キャスト:ニーナ・プロル、ビルギット・ミニヒマイアー、ウルスラ・シュトラウス
 
ストーリー
恩師の葬式に参列するために、教え子たちが故郷の小さな町に帰って来た。主人公は、30代前半となった5人の女性たち。彼女たちも14年ぶりに再会したのだったが、その再会は、過去の心の傷をえぐることになるのだった……。
見どころ
映画『愛の嵐』の原作者であり、『美しき少年/エルネスト』など、数々の映画の脚本も手掛けてきた女性監督。国際映画祭の常連でもあり、1999年ヴェネチア国際映画祭のコンペ部門に出品した『Nordrand』に続き2度目の参加となる。主演のニーナ・プロルは『Nordrand』で新人賞を受賞した実力派。
07 『アイ・ドント・ウォン・トゥ・スリープ・アローン』(原題)
製作国:台湾、フランス、オーストリア
監督:ツァイ・ミンリャン
キャスト:リー・カンション、チェン・シアンチー
 
ストーリー
主人公シャオカンはクアラルンプールで略奪にあった。助けてくれたのはバングラデシュの労働者たちで、その中の1人、ラワンが看病してくれた。そのおかげで、ゆっくりと回復していたが、気づくとシャオカンは彼らに捕らわれていような状態だった……。
見どころ
これまで手掛けた作品のほとんどがヴェネチア、カンヌ、ベルリンの3大映画祭コンペ部門に出品されている、台湾を代表するツァイ・ミンリャン監督の最新作。2作目の『愛情萬歳』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞&国際批評家連盟賞受賞し、今回2度目の金獅子賞獲得なるか、注目される。
08 『ハリウッドランド』(原題)
製作国:アメリカ
監督:アレン・コールター
キャスト:エイドリアン・ブロディ、ダイアン・レイン、ベン・アフレック、ボブ・ホスキンス
 
ストーリー
1959年6月16日拳銃自殺した、テレビドラマ「スーパーマン」で主役を務めたジョージ・リーヴスの死の真相とジョージの知られざる人生を、事実を基に描いた作品。
見どころ
本作が映画監督デビューとなるコールター監督は、テレビドラマ「X-ファイル」や「セックス・アンド・ザ・シティ」などを手掛けてきたベテラン。ジョージ・リーヴス役をベン・アフレック、死の真相を追う私立探偵ルイスをオスカー俳優エイドリアン・ブロディが演じる。
09 『ジ・アンタッチャブル』(原題)
製作国:フランス
監督:ブノワ・ジャコー
キャスト:イジルド・ル・ベスコ、ベランジェール・ボンボワザン、マルク・バルベ
 
ストーリー
映画女優のジャンヌは、誕生日に母から自分の父がインドのヒンズー教徒で、“不可触賎民”(=インドのカースト制において、カースト外の最下層民)であることを告げられる。彼女は、父を探すために、インドに向かう……。
見どころ
これまでヴェネチア、カンヌなど国際映画祭のコンペ部門に出品してきたジャコー監督だが、いまだ無冠。女性の“性”に迫る作品を映像化し続ける監督としても有名。今回の主役イジルド・ル・ベスコはジャコー監督の『発禁本-SADE』でもヒロインを務めている。
10 『ザ・ミッシング・スター』(原題)
製作国:イタリア、フランス、スイス、シンガポール
監督:ジャンニ・アメリオ
キャスト:セルジュ・カステリット
 
ストーリー
ヴィンセンツォは、かつて自分が勤めていた会社が作っていた機械を探すため、イタリアから中国までの旅に出るのだった……。
見どころ
イタリア映画界の名匠アメリオ監督最新作。『小さな旅人』では1992年カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを、『いつか来た道』では1998年ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得している。同映画祭コンペ部門は、『Lamerica』(1994)、『いつか来た道』(1998)、『家の鍵』(2004)に続いて4度目の出品となる。
11 『蟲師』
製作国:日本
監督:大友克洋
キャスト:オダギリジョー、江角マキコ、大森南朋、蒼井優
 
ストーリー
人には見えない命の根元である“蟲”を感じることで事件を解決していく、明治時代後期を舞台としたSFファンタジー。“蟲”と人とをつなぐ“蟲師”のギンコが、旅の途中でさまざまな人々と、それに関わる蟲たちに出会ってゆく……。
見どころ
実写映画2作目となる大友克洋監督最新作。原作は「月刊アフタヌーン」に隔月連載中の漆原友紀の同名マンガ。“蟲師”の妖しい世界観を大友監督がどう撮るのか注目される本作。主演のオダギリジョーは今回、本作と黒沢清監督の『叫(さけび)』の出演作2本が同映画祭で上映され、今、海外でもっとも知名度のある日本人俳優といえるだろう。『蟲師』は2007年春に公開予定。
12 『プライベート・プロパティ』(原題)
製作国:ベルギー、ルクセンブルク、フランス
監督:ヨアヒム ・ラフォーズ
キャスト:イザベル・ユペール、ジェレミー・レニエ、ヤニック・レニエル
 
ストーリー
パスカルは夫と離婚し、今は20代の双子の息子とフランス郊外の農家に住んでいた。長きにわたる元夫との不動産問題の末、彼女はリゾート施設に家を売ろうと考えていた。彼女の考えに反対する息子たちは、偶然にも家族の秘密を知ってしまう。
見どころ
元夫との不動産問題という身近なテーマを題材にしながらも緊迫感あふれる作品。不動産をきっかけに次第に明らかになっていく家族の秘密……。ヨーロッパ映画ならではの緻密(ちみつ)な演出による、静かなストーリー展開に注目したい。
13 『ザ・ゴールデン・ドア』(原題)
製作国:イタリア、フランス
監督:エマヌエーレ・クリアレーゼ
キャスト:シャルロット・ゲンズブール、ヴィンチェンツォ・アマート、フランチェスコ・カシーザ
 
ストーリー
1913年、シチリア島で貧しい農民生活を送る一家の下に、ある日アメリカから来たという一人の男が訪れる。彼は一家にすばらしい国アメリカでの新しい生活を提供するという。いぶかしみつつも申し出を受け入れた一家は危険な海の旅を乗り越えニューヨークにたどり着く。
見どころ
イタリアの農家で暮らしていたような貧しい一家が、家族同士助け合いながらも、夢の国ニューヨークで新しい生活にチャレンジしていく姿は、観る者の心に響く。貧しくても、豊かな心を忘れないイタリア人一家の家族愛を、クリアレーゼ監督が美しく描く。
14 『パプリカ』
製作国:日本
監督:今 敏
キャスト(声の出演):林原めぐみ、古谷徹、江守徹
 
ストーリー
精神患者の夢に入り込むことで治療することができる“DCミニ”。夢のテロリストによってその装置が盗まれ、次々と人々の夢が侵されていく。美しきセラピスト千葉敦子、通称“夢探偵パプリカ”は彼らを阻止し正体を突き止めることができるのか。
見どころ
文学界の巨匠・筒井康隆と、最先端の映像世界は国際的にも認められている鬼才・今敏、そしてアニメ界ではカリスマ的な存在となっている、脅威のクリエーター集団マッドハウスという夢のコラボレーションが実現。 次々に登場する個性豊かなキャラクターに注目したい。
15 『プライベート・フィアーズ・イン・パブリック・プレイス』(原題)
製作国:フランス、イタリア
監督:アラン・ネレ
キャスト:ランベール・ウィルソン、サビーヌ・アゼマ、アンドレ・デュソリエ
 
ストーリー
酒好きのダンは恋人のニコールに結婚を迫られていた。バーテンダーのライオネルは、父親アーサーの介護を始めてから友達には敬遠されがち。サラリーマンのシエリーはシャーロットの裏の顔を知らずに彼女に片思い中。シエリーの姉ガエルは孤独で、努力をしてもなかなか彼氏ができず悩んでいて……。
見どころ
酒好きな男、父親と友だちとの関係に悩む男、片思いのサラリーマンと、恋愛下手な彼の姉……、まったく違った人々の運命が、いつしか絡み合い、関係していく……。ヨーロッパのみならず、どこにでもいる人々の素朴な恋愛事情に共感するはず。
16 『ゾーズ・エンカウンターズ・オブ・ゼアーズ』(原題)
製作国:イタリア、フランス
監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
キャスト:アンジェラ・ヌガラ
 
ストーリー
舞台は第二次世界大戦後、1947年の農村。
見どころ
2人の監督は、『シチリア!』『アメリカ』『労働者たち、農民たち』など常に共同でメガホンをとり、公私ともに伴侶でもある。主演のアンジェラ・ヌガラは『シチリア!』『労働者たち、農民たち』にも出演した、彼らの作品では常連の女優。
17 『シンドローム・アンド・ア・センチュリー』(原題)
製作国:タイ、フランス、オーストリア
監督:アピチャポン・ウェラセタクル
キャスト:ナタラット・サワンディクル、ジャルチャイ・イアマラン
 
ストーリー
舞台はバンコクの病院。働き始めたシャイだがハンサムな若い医師は、同僚の女医に心引かれていた。しかし彼女は、蘭の花を売る青年に心を寄せ……。40年間の時間の中で起こる3つの恋。
見どころ
40時間という、限られた時間のなかで進んでいくロマンチックな恋模様が斬新な恋愛映画。なんとウェラセタクル監督の両親の体験にヒントを得て作られたという。主演の3人が見せる、繊細でみずみずしい演技に注目したい。
18 『ブラック・ダリア』
製作国:アメリカ
監督:ブライアン・デ・パルマ
キャスト:ジョシュ・ハートネット、スカーレット・ヨハンソン、アーロン・エッカート、ヒラリー・スワンク
 
ストーリー
1947年、ロサンゼルス市内の空き地で腰から2つに切断された若い女性の死体が発見された。被害者は女優志望のエリザベス・ショート(ミア・カーシュナー)。黒髪に黒い服を着ていた彼女はブラック・ダリアと呼ばれていた。ロス市警の名物コンビが事件解決に挑むが……。
見どころ
数々のハードボイルド小説を世に送り出している、ジェームズ・エルロイ渾身のサスペンスが原作。アメリカで伝説になっている、実際に起こった迷宮入り事件を題材に、巨匠ブライアン・デ・パルマが独自のカメラワークと編集で描き出す衝撃作。
19 『ザ・ファウンテン』(原題)
製作国:アメリカ
監督:ダーレン・アロノフスキー
キャスト:ヒュー・ジャックマン、レイチェル・ワイズ
 
ストーリー
男は自分が愛した女性を守るために、1000年の間戦い続けてきた。16世紀の征服者、現代の科学者、そして26世紀の宇宙飛行士と姿を変えて、彼は永遠の命の秘密を探し続ける。
見どころ
「X-メン」シリーズで、人気絶頂のヒュー・ジャックマンと、『ナイロビの蜂』で見事オスカーを受賞したレイチェル・ワイズ。1000年もの間、愛する女性のために戦い続けてきた男の人生を通して、自分の存在する意味を考えさせられる作品。
20 『ザ・クイーン』(原題)
製作国:イギリス、フランス、イタリア
監督:スティーヴン・フリアーズ
キャスト:ヘレン・ミレン、ジェームズ・クロムウェル、マイケル・シーン
 
ストーリー
世界一有名なプリンセス、ダイアナ妃が事故死したとき、エリザベス2世は王室のプライペートな部分を守ろうと、表にてくることはなかった。一方で、当時新任だったトニー・ブレア総理大臣は今までにない使命感とともに国民と王妃をふたたび取り持つ術を探し出さなければならなかった。
見どころ
イギリス皇室では、タブー視されているダイアナ妃の死の謎に迫った問題作。さまざまな圧力に耐えながらも作ったというスティーヴン・フリアーズ監督が執念で撮り上げた作品。内部関係者のインタビューをもとに、イギリス・ロイヤルファミリーの悲劇に迫っていく。
21 『ブラック・ブック』(原題)
製作国:オランダ、ベルギー、ドイツ、イギリス
監督:ポール・ヴァーホーヴェン
キャスト:カリス・ファン・ハウテン、トム・ホフマン、セバスチャン・コッホ
 
ストーリー
舞台は第二次世界大戦中。美しきユダヤ人歌手のレイチェルはオランダの解放地区に避難する途中、ドイツ兵に見つかり家族を殺害された。唯一生き残った彼女はレジスタンスに参加する。偽名を使って彼女は、あるドイツ人青年と親しくなる。
見どころ
第二次世界大戦中のオランダを生き抜いた、ユダヤ人少女の姿に心を打たれる。主人公のレイチェルを演じるカリス・ファン・ハウテンの美しさに注目したい。巨匠ポール・ヴァーホーヴェンが、家族を殺された少女が抱える心の闇を繊細に描き出す。
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