シネマトゥデイ

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ちき&ありあの「ど~こ観てるのよん」シネマ副音声
森を見るよりついつい木を見てしまいがち。さらに葉っぱについてる虫を、さらにさらに木のウロの中に顔をつっこんで宝探し。それは映画も同じこと。そんな2人が話題の映画のすき間を観察中。たわごと上等、的はずれご容赦!
『ラッキーナンバー7』を「さっき、なんか、たぶん……」で観察の巻
のっけからすごいです。立て続けに殺しのシーンの連続です。超ヴァイオレンスです。手早く、手際のいい殺し方は、いかにもプロの手口です。彼らは一体なのか、なぜされるのか、まったく分からない状態だけど、とにかくドキドキです。冒頭の主要キャスト・スタッフ名クレジットが、何かの帳簿に書き込まれていくのも、イカシてるなあ、と思っていたら、その帳簿の持ち主らしき人物が殺されてからは、血しぶきが飛び散った帳簿になって、クレジットが続いていくところなど、うまいです。過去のことらしき悲惨な事件も「物語」として謎の(ブルース・ウィリス)によって語られて、一体何? なのですけどね、この時点では。ただ、いろいろな殺しの提示なのですが、どれも印象的で引き込まれます。
 
映画開始からだいぶ経って、スレヴン(ジョシュ・ハートネット)が、友達のニック(サム・ジャガー)と間違われて大変な状況に陥る、という映画の本筋らしきものがやっと見えてきました。しかし、そのスレヴン、登場からずっ~と腰にバスタオルを巻いただけの姿で、あっちに行ったりこっちに連れて行かれたり。これがこの映画の一番の見どころなのかと思ってしまうほどです。今にもずり落ちそうな状態で、へそ毛までご披露。さらに、顔面パンチ攻撃の連続にあうわけで、顔には常に傷の「お化粧」つきですね。
 
かつては同じ組織にいたという敵対する2トップ、ボス(モーガン・フリーマン)とラビ(ベン・キングズレー)。道を挟んで向かい合わせの、似たようなクラシカルなビルで、似たような壁紙を貼りめぐらしたペントハウスに、ともに住んでいるというのが分かりやすくていいです。片や黒人、片やユダヤ人でチーム統一というのも明解です。それに、スレヴンを捕まえにくる、それぞれの手下2人組も、ともにまぬけな漫才コンビのようで、さすがかつては同じ組織にいたのだな、という趣味が感じられますね。黒人コンビはマシンガントーク系、ユダヤコンビはダンマリワザで芸風は違いますが。
 
しかし、彼らもたじたじ、M−1グランプリ優勝候補か? と思わせるのが、スレヴンとリンジー(ルーシー・リュー)。彼女の暴走ツッコミに、最初はあぜん、だけどすぐについてくるスレヴン。さすが人間違いされてもさほど動揺しなかっただけのことはありますね。不幸話もネタに変換しているかのようです。2人は探偵ごっこネタから、『刑事コロンボ』『007』『北北西に進路を取れ』などの映画うんちくネタ、下ネタまで幅広く展開してくれて楽しませていただきました。
ルーシーは、『チャーリーズ・エンジェル』などのカッコイイ姉ちゃんイメージではなく、ひたすらキュートで新鮮です。ファッションもチープシックでキッチュな感じ。一方、スレヴンは服を着れば、トラッド系。しかし、なんだかいつもアーガイル柄のベストを着ていますね。茶系、ベージュ系、グリーン系。旅してきたわりには、何枚もお持ちのようで。
 
豪華スターが演じる多彩で個性的な登場人物、数々の殺し、ユーモアとヴァイオレンス、「不幸」「借金」「時」などのキーワード……。ムムッ、さっきのあれは、なんか、たぶん、きっと……。映画の進行につれて、それがはりめぐらされた伏線だ~と、気付かされていくのが面白いです。種明かしを知って、合点がいってから、ツッコミたいことも出るけれど、それもなんだか登場人物の性格を考えると、納得できちゃったのでした。
「絵は口ほどに物を言う」ちき観察官:おおやちき。「ダ・ヴィンチ・コード」よりも、巧妙で愉快な「ちき・コード」を仕掛けるパズル作家&イラストレーター。当代きっての超細密画は右に出る者なし。 「書くは一時の恥」ありあ観察官:きちんと完璧な映画はもちろん、つっこみどころ満載のすっとこ映画も同じぐらい大好きな映画中毒者。右利きなのに文を書かせりゃ鏡文字。
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