シネマトゥデイ

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第57回ベルリン国際映画祭特集
世界3大映画祭のひとつ、第57回ベルリン国際映画祭が2月8日から18日(現地時間)までドイツ・ベルリンで開催される。審査委員長にはポール・シュレイダー、審査員には、ウィレム・デフォー、ガエル・ガルシア・ベルナルらが名を連ねている。今年の長編コンペティション部門には日本映画は選出されていないが、アメリカ、中国、韓国、フランス、イスラエル、ブラジルなど世界中から集まった22作品のうち17作品が世界初上映となる。最高賞にあたる金熊賞の発表は2月17日。
長編コンペティション部門
01 『ザ・グッド・ジャーマン』(原題)
製作国:アメリカ
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
キャスト:ジョージ・クルーニー、ケイト・ブランシェット、トビー・マグワイア
ストーリー
第二次世界大戦後のベルリン。ポツダム会談の取材に訪れた従軍記者のジェイクには、この廃虚と化したベルリンに昔の恋人のレーナとの懐かしい思い出があった。ところが、殺害された元運転手のタリーを発見したジェイクは陰謀の渦に巻き込まれていく。
ここに注目!
ソダーバーグ監督が『オーシャンズ12』以来、ふたたびジョージ・クルーニーと組んだ作品。1945年のベルリンが舞台。当時の撮影カメラで撮影したモノクロ映像に歴史的な映像を織り交ぜ、1940年代の映画にオマージュを捧げたというソダーバーグ監督。すでにアメリカでは公開中で、今年のアカデミー賞作曲賞にノミネートされている。
02 『ザ・グッド・シェパード』(原題)
(C) 2006 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED
製作国:アメリカ
監督:ロバート・デ・ニーロ
キャスト:マット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、アレック・ボールドウィン、ロバート・デ・ニーロ
ストーリー
イェール大学の学生が組織する秘密結社「スカル・アンド・ボーン・ソサエティ」に入会したエドワード・ウィルソン。第二次世界大戦がはじまり、CIAの前身であるOSSの任務にのめりこんでいく一方、妻・マーガレットの不信感はますます募っていく。
ここに注目!
ロバート・デ・ニーロがメガホンをとるのは、1993年の『ブロンクス物語/愛につつまれた街』以来2作目。『フォレスト・ガンプ/一期一会』『ミュンヘン』などの名脚本家エリック・ロスが脚本を担当。CIAの設立までの道のりをひとりの青年の苦悩とともに描いたこの意欲作で、デ・ニーロは監督としての力量を証明できるか!?
03 『ビューフォート』(原題)
製作国:イスラエル
監督:ジョセフ・シダー
キャスト:アミ・ワインバーグ、オハド・クノレル、アロン・アブトゥブール
ストーリー
中東の小国レバノン。22年間占領していたイスラエル軍が、ほどなく撤退というころ。レバノン南部のビューフォート・キャッスルで、兵士らが体感した恐怖と苦悩とは……。
ここに注目!
2006年にサピア文学賞(イスラエルでもっとも権威のある文学賞)を受賞したロン・レシェム著の「Im Yesh Gan Eden」を基にヘブライ語で映画化。ニューヨーク生まれの監督にとって本作は3作目だが、占領下で暮らした実体験を盛り込んだという戦争劇。同監督作で2004年の『キャンプファイヤー』(原題)は、ベルリン国際映画祭で上映され、アカデミー賞外国語映画賞のイスラエル代表に選ばれた。
04 『ボーダータウン』(原題)
(C) 2005 Bordertown Productions Inc.
製作国:アメリカ
監督:グレゴリー・ナヴァ
キャスト:ジェニファー・ロペス、アントニオ・バンデラス、マーティン・シーン
ストーリー
若いメキシコ人女性たちが殺害される事件を調査するために、シカゴ・センティネルのレポーターであるローレンは、メキシコとの国境の町フアレスに向う。だが、事件の真相に近づいたとき、危険が身に迫る。
ここに注目!
実話を元に脚本を執筆したのは『エル・ノルテ/約束の地』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたグレゴリー・ナヴァ監督。サルマ・ハエックが画家フリーダ・カーロを熱演した『フリーダ』の脚本家としても知られる。主演のジェニファー・ロペスがジャーナリストのローレンにふんするサスペンス。
05 『ハラム・フォー』(原題)
製作国:イギリス
監督:デヴィッド・マッケンジー
キャスト:ジェイミー・ベル、キアラン・ハインズ、クレア・フォーラニ
ストーリー
のぞきぐせのある10代の青年ハラム・フォー(ジェイミー・ベル)。実母の自殺に継母が関与しているとの疑念を抱くように。やがて、ハラムは家を出て大都市エディンバラへ。そこで母にそっくりな女性と出会い恋に落ち……。
ここに注目!
ピーター・ジンクスの同名ノベルを映画化。これまでに『猟人日記』(原作はアレグザンダー・トロッキのノワール小説「ヤング・アダム」)や『アサイラム』(原題)(原作はパトリック・マグラアの「閉鎖病棟」)などクセのある原作ものの映画化を手掛けており、定評ある監督。主役は『リトル・ダンサー』で認知され、ハリウッド作品『父親たちの星条旗』にも出演したジェイミー・ベルが個性ある役どころに挑戦した作品。
06 『ザ・イヤー・マイ・ペアレンツ・ウエント・オン・ヴァケーション』(原題)
製作国:ブラジル
監督:カオ・アンブルゲル
キャスト:ミシェル・ジョエウサス、ジェルマーノ・ハイウチ、パウロ・アウトラン
ストーリー
1970年、独裁政権下のブラジル・サンパウロ。12歳の少年マウロは両親が旅行の間、祖父に預けられる。だが、町に到着した日に祖父は亡くなり、労働者階級のユダヤ人社会で、彼らの話す言葉も理解できないまま、独りぼっちに……。
ここに注目!
本作はユダヤ教徒などからの話を基に執筆し、4年の歳月をかけて完成した。ブラジルにとって、1970年はワールドカップで3度目の優勝を果たした記念すべき年であり、ペレやトリスタンの活躍するアーカイブ映像を挿入している。ドラマ「カーニバルズ・サンズ」(原題)でエミー賞を受賞し、その名を広めたブラジル出身のアンブルゲル監督。本国では映画やアニメの監督としても活躍している。
07 『アイ・サーブド・ジ・キング・オブ・イングランド』(原題)
製作国:チェコ、スロバキア
監督:イジー・メンツェル
キャスト:イヴァン・バルネヴ、マリアン・ラブダ、ユリア・イェンチ
ストーリー
ヨーロッパの歴史を背景にしつつ、ホテルマン出身の主人公が回想形式で語る自身の半生とドイツ占領下のチェコスロバキアを描いた物語。
ここに注目!
総製作費300万ユーロの超大作。ボフミール・フラバルの同名書籍の映画化。著作中、もっとも人気があり映画化権の争奪戦を経てチェコの名優でもあり、名匠でもあるイジー監督が10年越しで完成させた。これまでもフラバル原作の2作品を映画化し『厳重に監視された列車』でアカデミー外国語映画賞受賞に、『つながれたヒバリ』でベルリン国際映画祭金熊賞に輝いている。本作でエチオピア皇帝を演じたのは歌手のトーニャ・グラーブス。実在したハイレ・セラシエ皇帝をほうふつさせる。
08 『アイム・ア・サイボーグ、バット・ザッツ・オーケー』(原題)
製作国:韓国
監督:パク・チャヌク
キャスト:イム・スジョン、ピ(Rain)、キム・ビョンオク
ストーリー
自分はサイボーグだという妄想を抱いて精神病院に入院中の女の子・ヨングン(イム・スジョン)と、「(彼女が)サイボーグでも構わない」と考える青年・イルスン(ピ/Rain)は、院内で愛をはぐくむ。
ここに注目!
『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』といった復しゅう3部作で知られるパク・チャヌク監督が初めて手掛けたラブ・コメディー。韓国ドラマ「サンドゥ、学校へ行こう」や「フルハウス」で知られる人気歌手Rain(ピ)が破格のギャラで映画デビューを果たした。共演は『箪笥<たんす>』『Sad Movie <サッド・ムービー>』などに出演の若手演技派女優イム・スジョン。韓国では、2006年12月に公開され初登場第1位となった。
09 【金熊賞】『トゥーヤズ・マリッジ』(英題)
製作国:中国
監督:ワン・チュアンアン
キャスト:ユー・ナン、バター、センガェ、ジャヤ
ストーリー
生きていくために離婚を決意した一組の夫婦がいた。井戸掘りの重労働で体を壊し生活に支障をきたしていた夫。そして妻は、ある条件を満たす再婚相手を探し求めることに……。その条件とは自分と、そして元夫を養ってくれることだった。
ここに注目!
内モンゴルにてオール・ロケを行い、主役以外の出演者はすべて素人を起用。屈強なモンゴル女性になりきったのは、ワン監督の前作『ザ・ストーリー・オブ・エルメイ』(英題)でもヒロインを演じたユー・ナン。監督は『おはよう北京』などに役者として出演していたこともある監督。
10 『ホエン・ア・マン・フォールズ・イン・ジ・フォレスト』(原題)
(C) 2006 Forest Productions Inc./Ed Araquel
製作国:ドイツ、カナダ、アメリカ
監督:ライアン・エスリンガー
キャスト:シャロン・ストーン、ティモシー・ハットン、ディラン・ベイカー
ストーリー
舞台はアメリカ中西部。不幸な結婚生活を送る中産階級の女性・カレン(シャロン・ストーン)は、万引きをすることで心を満たしていた。そして、それぞれ問題を抱えた3人の男、男女間の悲喜こもごもを描く。
ここに注目!
製作予算200万ドルのインディーズ・プロジェクトにしてアンサンブルキャストが実現したロマンス映画。脚本も手掛けた監督は、雇われ脚本家としてシャロン作品を執筆。そのときに本作の脚本をシャロンに渡したところ、シャロンが興味を示したことで映画化となった。それゆえ、出演だけでなくエグゼクティブ・プロデューサーにクレジットされている。セレブな役どころが定番のシャロンが中産階級の女性を演じて新境地を開けるか? 注目したい。
11 『ジ・アザー』(英題)
製作国:アルゼンチン、フランス、ドイツ
監督:アリエル・ロッター
キャスト:フリオ・チャヴェス、オスヴァルト・ボネット、アルトゥーロ・ゴーツ
ストーリー
日帰りの出張先で、男の死体を見つけたホアン。何を血迷ったか「その男になりすまそう」との思いつきを実行することに。旅程は一変、別人になりすまし、人生の旅をすることとなるが……。
ここに注目!
2001年の『ジャスト・フォー・トゥデイ』(英題)に次ぐアリエル・ロッター監督の2作目。存在の不確かさに悩む男を演じたのは、昨年、ベルリン国際映画祭で上映された 『ザ・マインダー』(原題)に出演したフリオ・チャヴェス。『パラダイス・ナウ』などを支援した、ベルリン国際映画祭のファンド・プロジェクト「ワールド・シネマ・ファンド」作品。
12 『ザ・カウンターフェイターズ』(原題)
製作国:ドイツ、オーストリア
監督:ステファン・ルツォヴィツキー
キャスト:カール・マルコヴィック、アウグスト・ディール、マリー・バウマー
ストーリー
第二次世界大戦末期のドイツ。ナチスドイツは、敵国の経済衰退をもくろんで、多額の英国ポンド紙幣を偽造するために、ザクセンハウゼン強制収容所の中に偽札工場をつくったが……。
ここに注目!
偽装工作として、紙幣偽造犯らを使って収容所内で作業をしたという歴史的事実を描いた書籍に着想を得て、エンタメ性を含んだアプローチで映画化。メガホンを取ったのは、日本では『アナトミー』『アナトミー2』で知られるオーストリアの監督。1996年『テンポ』(原題)で長編監督デビューし、第2作の『ジ・インヘリターズ』がアカデミー賞外国語映画部門にノミネートされ一躍話題になった。
13 『イリーナ・パーム』(原題)
製作国:ベルギー、ドイツ、ルクセンブルグ、イギリス、フランス
監督:サム・ガルバルスキ
キャスト:マリアンヌ・フェイスフル、ミキ・マノイロヴィッチ、ケヴィン・ビショップ
ストーリー
50歳の未亡人・マギーは、孫の生死に係る医療費を工面するために職探し。ロンドンのソーホーで、一枚のポスターに惹(ひ)かれ求人に応募したが、実は、そこは風俗店。源氏名イリーナ・パームとして働くことに……。
ここに注目!
短編映画や、多くのCMで活躍し、2003年に『ザ・ラシェフスキ。タンゴ』(原題)で長編監督デビューしたドイツ生まれのベルギー人監督による長編第2作。ミック・ジャガーに愛されたアイドル歌手・女優として知られるマリアンヌ・フェイスフルの風俗嬢役に期待。最近では、ソフィア・コッポラ監督の『マリー・アントワネット』でのマリア・テレジア役や、『パリ、ジュテーム』(ガス・ヴァン・サント監督編)に出演している。
14 『エンジェル』(原題)
(C) 2006 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED
製作国:フランス、ベルギー、イギリス
監督:フランソワ・オゾン
キャスト:ロモーラ・ガライ、シャーロット・ランプリング、サム・ニール
ストーリー
1900年代初頭のイギリス、才能あふれる女流作家のエンジェル。この若くて美しい作家が描く現実離れした物語は、瞬く間に評判を博すことに。誰もがあこがれるような名声と愛を手に入れたエンジェルだが、その輝かしい人生にさざ波が立ち始め……。
ここに注目!
フランスの鬼才・フランソワ・オゾンが初の全編英語で撮りあげた新作は、1957年にイギリスの作家エリザベス・テイラー(ハリウッド女優とは別人)が発表した「エンジェル」という小説が原作。『8人の女たち』『スイミング・プール』など女性心理の妙を描かせたら右に出るもののいないオゾンに認められた主演女優は、オーディションで選ばれた『ダンシング・ハバナ』のロモーラ・ガライ。一度は頂点を極めた女流作家の転落人生の物語を、オゾンが皮肉たっぷりに描く。
15 『グッバイ・バファナ』(原題)
製作国:ドイツ、フランス、ベルギー、イギリス、イタリア
監督:ビレ・アウグスト
キャスト:ジョセフ・ファインズ、デニス・ヘイスバート、ダイアン・クルーガー
ストーリー
人種差別主義者のジェームスは、投獄されたネルソン・マンデラの監視を任命されたことから、自分たち白人の犯している不正に疑問を抱きはじめる。アパルトヘイト体制下の南アフリカで、南アの自由と民主主義を勝ち取るために立ち上がった白人の実話を基にした物語。
ここに注目!
『ホテル・ルワンダ』『ブラッド・ダイヤモンド』など厳しいアフリカの現実をテーマにした良質なドラマが続く中、『ペレ』『愛の風景』でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞しているビレ・アウグストが選んだ題材はネルソン・マンデラ。テレビドラマ「24」で黒人初のアメリカ大統領を演じたデニス・ヘイスバートが、この作品ではノーベル平和賞を受賞した南アフリカの初代大統領を演じる。
16 『デザート・ドリーム』(英題)
製作国:韓国、フランス
監督:チャン・リュル
キャスト:ソ・ジョン
ストーリー
モンゴルと中国の国境にほど近い過疎の村。砂漠化の進むこの村に残ったのは、妻と子どもに去られたハンガイ、そして北朝鮮を脱北したスンヒとチャンホの母子だけとなってしまった……。言葉の壁を乗り越えて、やがて3人は心を通い合わせるようになる。
ここに注目!
アジアの新星として、いまもっとも注目されている在中3世の朝鮮族チャン・リュル監督。詩人・小説家として中国で活動していたが、短編映画『11歳』がヴェネチア国際映画祭の短編部門コンペティションにノミネートされ一躍脚光を浴びることになる。『キムチを売る女』に続くこの長編第3作でもまた、リュル監督と同じ異邦人としての朝鮮人が主人公。これまでに見たことのない新しい感覚のアジア映画を見せてくれそうだ。
17 『イン・メモリー・オブ・マイセルフ』(英題)
製作国:イタリア
監督:サヴェリオ・コスタンツォ
キャスト:フリスト・ジフコフ、フィリッポ・ティミー、マルコ・バリアーニ、アンドレ・ヘンニック
ストーリー
現実に嫌気がさし、修道院に入ることを決意した青年アンドレ。俗世を捨てると決めて修行をはじめたものの、宗教の世界の先には彼の想像していなかった事実が隠されていた。聖職者の内情を知ったアンドレが選ぶ道は……。
ここに注目!
長編デビュー作となった『プライベート』(英題)で、2004年ロカルノ国際映画祭グランプリにあたる金豹賞を受賞したサヴェリオ・コスタンツォ監督の最新作。前作ではイスラエルとパレスチナの衝突を、そして今作ではキリスト修道会と、重厚なテーマを描くことのできる期待の俊英。
18 『ラ・ヴィ・アン・ローズ』(原題)
(C) 1996-98 AccuSoft Inc., All right
製作国:フランス、イギリス、チェコ
監督:オリヴィエ・ダアン
キャスト:マリオン・コティヤール、シルヴィー・テステュー、ジェラール・ドパルデュー
ストーリー
世界的に名をはせたシャンソン歌手エディット・ピアフ。母親に捨てられた不遇な子ども時代、最愛の恋人だったマルセル・セルダンの死。名声を欲しいままにしたピアフの、芸術家としての才能の裏に隠された、小説よりも数奇な運命が明かされる。
ここに注目!
不世出のシャンソン歌手・エディット・ピアフの30曲以上の名曲がスクリーンでよみがえる。ピアフを演じたマリオン・コティヤールは、フランスでもっとも期待されている若手女優。アクション娯楽作の『TAXi』シリーズから、『エコール』といったアーティスティックな作品まで多彩に演じ分ける。また『ビッグ・フィッシュ』『ア・グッド・イヤー プロヴァンスからの贈りもの』でハリウッドにも進出し、今後の活躍は要注目。
19 『ザ・ウィットネス』(英題)
(C) 1996-98 AccuSoft Inc., All right
製作国:フランス
監督:アンドレ・テシネ
キャスト:エマニュエル・ベアール、ジュリー・ドパルデュー、ミシェル・ブラン
ストーリー
仕事を探すために姉を頼ってパリへとやってきたマヌ。マヌの登場は、4人の男女の人生に波乱を巻き起こす。オペラ歌手を目指す姉のジュリー、50代のゲイの医者エイドリアン、警官のメディと作家のサラ夫婦の密かな欲望とは……。
ここに注目!
エイズ問題が深刻になりだした1980年代初頭を描いたアンドレ・テシネ監督の最新作。イザベル・アジャーニ、カトリーヌ・ドヌーヴなど女優の魅力を引き出すことには定評のあるテシネが、前作の『かげろう』に続き今作でもエマニュエル・べアールを起用した。キーパーソンとなるマヌを演じるのは、『コールド・シャワー』(英題)でリュミエール最優秀新人男優賞を受賞したヨハン・リベロー。
20 『ドント・タッチ・ザ・エクス』(英題)
(C) 1996-98 AccuSoft Inc., All right
製作国:フランス、イタリア
監督:ジャック・リヴェット
キャスト:ジャンヌ・バリバール、ギョーム・ドパルデュー、ミシェル・ピッコリ、ビュル・オジエ
ストーリー
フランス軍将校のモントリヴォーには、かつて狂ったように愛した女性がいた。5年前のパリ、モントリヴォーと愛をかわしてきたランジェ公爵夫人だったが、宗教的な理由を持ち出し彼のまえから姿を消した。そして探し続けること5年、ついにその女の姿を見つける。
ここに注目!
バルザックの「ランジェ公爵婦人」を、ジャック・リヴェット監督が映画化した古典ドラマ。『恋ごころ』のジャンヌ・バリバールが、ランジェ公爵夫人を演じる。リヴェット監督に誘われて舞台から映画界へと進出してきたビュル・オジエが、1988年の『彼女たちの舞台』以来、約20年振りにリヴェット監督作品に出演し、ともにベルリン国際映画祭に戻ったきたというのもうれしい。
21 『ロスト・イン・ペキン』(英題)
製作国:中国
監督:リー・ユウ
キャスト:レオン・カーフェイ、ファン・ビンビン、トン・ダウェイ
ストーリー
都会的な生活にあこがれて北京へやってきた若い夫婦。マッサージ店で働きはじめた妻は、同僚と飲みすぎたあげくにマッサージ店の主人に性的暴行を受けてしまう。その妻が身ごもったことを知った夫は店主をゆするが、事態は思わぬ方向へと進んでいく……。
ここに注目!
ローカルテレビのレポーターから転身した中国女性監督の新星・リー・ユウ。2000年の長編初監督作『フィッシュ・アンド・エレファント』(英題)でレズビアンの恋愛を描きベルリン国際映画祭のフォーラム部門で上映され、2005年の『ダム・ストリート』(英題)ではヴェネチア国際映画祭でElvira Notari賞を受賞した。3作目の『ロスト・イン・ペキン』では、『エレクション』でキレた香港マフィアを演じたレオン・カーフェイと『墨攻』のキュートな女優ファン・ビンビンが共演しているのも見物。
22 『イェラ』(原題)
製作国:ドイツ
監督:クリスティアン・ペツォルト
キャスト:ニーナ・ホス
ストーリー
結婚に失敗し夢をかなえられなかったイェラは、新しい人生を求めて西ドイツへ向かうことに。ハノーバーで出会った男・フィリップの下で働くことになった。欲しいものをすべて手に入れたように思えたイェラだったが、この生活が夢ではないかという不安を取り除くことができない。
ここに注目!
2000年に公開された『DIE INNERE SICHERHEIT』(原題)でドイツ映画賞金賞を受賞するなど、ドイツでは数々の賞を受賞しているクリスチャン・ペツォルト監督の最新作。2005年のベルリン国際映画祭コンペティション部門にノミネートされた『幻影』以来、2年振りのノミネート作品で地元ベルリンの期待値は高い。
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  1. 記事
  2. 2007年
  3. 2月
  4. 9日
  5. 第57回ベルリン国際映画祭 特集