シネマトゥデイ

ちき&ありあの「ど~こ観てるのよん」シネマ副音声
森を見るよりついつい木を見てしまいがち。さらに葉っぱについてる虫を、さらにさらに木のウロの中に顔をつっこんで宝探し。それは映画も同じこと。そんな2人が話題の映画のすき間を観察中。たわごと上等、的はずれご容赦!
『大帝の剣』を「大抵の件」なら面白れぇ、と観察の巻
時代背景は徳川幕府の江戸時代初期。と、聞いていたので、いきなり『スター・ウォーズ』と見まごう宇宙、宇宙船から映画が始まったのでびっくりです。しかも、その宇宙船が怪獣のごとく食い合っちゃったり、のっけから「へんてこ映画」の愛らしい(?)ニオイがプンプンです。
 
まあ、つまり、謎の地球外金属オルハリコン(ドラクエでおなじみ!)が、3つに分かれて地球に落ちて、“大帝の剣”“闘神(スカンダ)の独鈷杵”“ゆだの十字架(クルス)”となっていた。これが三種の神器。その3つを手にすれば、ものすごい力が得られるというわけで、宇宙人含めたみなさんが、探し求めて奪い合う、てな話なのですね。語り手・江守徹さんの、ものものしい語り口調で、この辺のいきさつを説明されるのが、なんとも言えない面白れぇムードを醸し出します。
 
そのひとつ、“大帝の剣”をすでに持っているのが、「面白れぇ」が口ぐせの大男・万源九郎(阿部寛)。最初の登場シーンでは3メートルぐらいあるか、と思っちゃいました。剣も1トンぐらいありそうな。ビョーンと強調した撮り方、面白れぇ!
 
そして、その大男が文字通りビョ~ンと飛びます、飛びます、ワイヤーアクションで。まあ、『トリック』で上田教授すら飛んでいたので、源九郎さんにも飛んでもらわなきゃ、納得できませんもんね! そして、がさつで大食い、まるで山田奈緒子さん性格をも加味したような源九郎。しかも『ケイゾク』の柴田純さんの「におう! クサイ!」キャラまで、背負っているみたいです。
ひょんなことから、彼と共に旅をすることになった豊臣血筋の姫・舞(長谷川京子)と、忍者だとは思えないほど気弱で頼りないお供の佐助(宮藤官九郎)。だけど、可憐なお姫様のはずが、突然、ハセキョー、岩をかじって、口から石つぶを、ぶっ! 不埒(ふらち)なやからに、ぶっ! 一発で倒すスゴワザ繰り出す変身っぷりに笑えます。体を宇宙人ランに乗っ取られた状態の、ハセキョー演技、面白れぇ!
 
うん、宇宙人はジェル状で、人間の体に乗り移る。あ、これ『ヒドゥン』みたいなパターンですね。ランと敵対している宇宙人ダクシャの方も同じ形態で、これまた乗り移って、人間をへんてこな怪物にしていくわけです。
 
もともと変な土蜘蛛衆なる妖怪忍者集団(破顔坊=竹内力、手妻の籐次=大倉孝二、黒虫=六平直政、姫夜叉=杉本彩)もいるけれど、ダクシャが熊に乗り移り、その経由で取り憑いた猟師の権三(遠藤憲一)キャラが面白れぇ! 熊男に変化しながらも、とにかく何がなんでも「あらら、あらら」の連続ぼやき。襲いかかりながらも「あらら、あらら」、やられたらもちろん「あらら、あらら」。名曲だと絶賛されてるエンディング曲「鼓動」(GLAY)よりも耳に残って、しばらくは頭の中を渦巻くこと必至。つか、ちきもありあも、ついつい感染、「あらら、あらら」と言ってる始末。ほんと、謎の美剣士(黒木メイサ)の凛々しさも、クドカンのとぼけたナイスな表情も、「あらら」権三のインパクトにはかなわない!
 
奇想天外な設定、キッチュな妖怪・怪物の造形、寸止め爆笑のすっとこどっこいな展開、壮大な中のセコさが、ツボにはまれば面白れぇ! あらら!
プロフィール
「絵は口ほどに物を言う」ちき観察官:おおやちき
おおやちき。イラストレーター&パズル作家。2月に発売になった、漫画家「大矢ちき」時代の幻の名作漫画作品集『おじゃまさんリュリュ』(小学館文庫・660円・税込)が、大人気。続く第2弾作品集『キャンディとチョコボンボン』が、4月15日頃発売に!(小学館文庫・600円・税込)。「2冊とも買ってね~、読んでね~、お友達にも薦めてね~♪」
「書くは一時の恥」ありあ観察官
ARAIありあKEIKO。映画中毒者……のはずが、07年F1GP開幕で気もそぞろ。ところで、アントニオ・バンデラスが製作権を得たセナの伝記映画ってどうなったのでしょう? 息子ジャックが「僕の役はディカプリオだったら嬉しい」と言ったジル・ビルヌーブの伝記映画は? ブルース・マクラーレンの伝記映画も気になるところ。
 
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