シネマトゥデイ

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第20回東京国際映画祭特集 20th Tokyo International Film Festival 2007/10/20 - 10/28
10月20日から10月28日まで、第20回東京国際映画祭。今回、世界中から集まった668作品の候補作からコンペティション部門には15作品が選ばれた。日本が製作に絡んだ作品も4作品ノミネートされた。ポーランド、デンマーク、イスラエルなど国際色豊かな作品の中から、“東京 サクラ グランプリ”を手にするのは一体どの作品でしょうか?
コンペティション部門 Venezia 64 - In Competition
01 迷子の警察音楽隊  東京サクラグランプリ
監督:エラン・コリリン
キャスト:サッソン・ガーベイ、ロニ・エルカベッツ、サーレフ・バクリ
製作国:イスラエル、フランス

ストーリー
イスラエルに到着したエジプト警察の音楽隊。空港に来るはずの迎えもなく、やむなく自力で演奏会の開かれる街へとバスで行くことに。しかし、到着したのは目的地とは別の荒涼とした砂漠の街だった。
見どころ
イスラエルで迷子になったエジプトの警察音楽隊とユダヤ人の、音楽に包まれた一晩を綴った感動作。テレビや映画の脚本家として活躍してきたエラン・コリリン監督は、この作品で長編監督としてデビュー。2007年のカンヌ国際映画祭の「ある視点部門」に出品され、急きょ設けられた“Jury Coup de Coeur賞”に輝いた。無表情な隊長のニクい演技にも注目。劇場公開は12月を予定している。

01 ガンジー、わが父  最優秀女優賞
監督:フェロス・アッバース・カーン
キャスト:アクシャイ・カンナー、ジェファリ・シャー
製作国:インド

ストーリー
1948年、インド。マハラシュトラ州の州都・ムンバイ。身元の分からない男性(アクシャイ・カンナー)が瀕死(ひんし)状態で病院に担ぎ込まれた。自分の父親の名は「バープー」(=マハトマ・ガンジーを示す呼称。本来は父親という意味)だと言うが……。それは、マハトマ・ガンジーの長男ハリラール・ガンジーの変わり果てた姿だった。
見どころ
日本・インド交流年の2007年、“インド建国の父”の別の顔=ひとりの父親としての素顔を息子(長男)との関係性で描いたドラマ。本国では、演技派で知られるアクシャイ・カンナーが、偉大な父を持つ息子の苦悩や葛藤(かっとう)を自然体で好演。『モンスーン・ウェディング』のシェファリ・シャーも出演。

01 デンジャラス・パーキング 最優秀監督賞
監督:ピーター・ハウイット
キャスト:ピーター・ハウイット、サフロン・バロウズ、ショーン・パートウィー
製作国:イギリス

ストーリー
イギリス出身の映画監督ノア・アークライト(ピーター・ハウイット)は、インディーズ映画界で成功を収めた後、酒、ドラッグ、女性におぼれてゆく。立ち直らせようとする周囲の人々の思いは……。
見どころ
1999年に刊行されたスチュアート・ブラウンの半自伝的な著書を映画化。カルト的な人気の映画監督の、退廃的な暮らしぶりを描くブラックユーモアにあふれた物語。監督とは古くからの友人で、バンド仲間でもあるアンドレ・バローが音楽を担当。東京国際映画祭での披露がワールド・プレミアとなる。

01 トリック  最優秀男優賞
監督:アンジェイ・ヤキモフスキ
キャスト:ダミアン・ウル、エヴァリナ・ヴァレンジャク、ラファウ・グジニチャク
製作国:ポーランド

ストーリー
6歳の少年ステフェクは、父親が、母と自分らを残して女性の元に走ったけれど、再び会えると信じている。姉のエリカは17歳、弟に現実を教えようと試みるが……。ある日、ステフェクが、駅で見かけた見知らぬ男性を父だと思い込んだことから……。
見どころ
1963年、ポーランド出身の監督による第3作目。ポーランドのバルブジェクで撮影を行った。監督は、本作で2007年のヴェネチア国際映画祭の「ランタン・マジック・アワード/Lanterna Magica Award(=魔法のランプ賞)」を受賞した俊英。

01 思い出の西幹道(仮題)  審査員特別賞
監督:リー・チーシアン
キャスト:チャン・ドンファン、リー・チエ、シェン・チアニー
製作国:中国、日本

ストーリー
1978年、文化大革命の影が色濃く残る中国北部の封建的な町。11歳のファントウ(チャン)は、都会から来た少女シュエン(シェン)の踊る姿を見て、恋をした。ある冬に体感した忘れられない思い出の日々を振り返る。
見どころ
少年を主人公にした新たな中国映画で、チャン・イーモウ監督の『初恋のきた道』に並ぶとも言われている評判作。美術監督出身の監督は、2002年に『思い出の夏』で長編監督デビュー。本作では中国国内で最も期待されている女性脚本家と組んだ。ファントウ役はオーディションで約2000人の中から選ばれた映画初出演の小学校5年生。劇場公開は2008年公開予定している。

01 リーロイ!  観客賞
監督:アルミン・フォルカース
キャスト:アライン・モレル、アンナ・ハウズブルグ、コンスタンティン・フォン・ヤシェロフ
製作国:ドイツ

ストーリー
とことん不運に見舞われるリーロイ(アライン・モレル)は、16歳。ドイツ系黒人ということで、生まれながらにして自身のアイデンティティーに関する悩みを抱えている。親友のディミトリはギリシャ人。恋人のエヴァは白人で、彼女の兄たちはネオナチだから何かと大変。ある時、とある問題が発生して……。
見どころ
あらゆる差別に対して前向きに接する少年を描くコメディー。2005年に主人公リーロイを描いた約18分の作品がサンクトペテルブルク映画祭での短編映画作品賞を受賞。それを基に長編に本作を仕上げたとされる。『サウンド・オブ・サンダー』のヴィルフリート・ホーホルディンガー出演作。

01 ワルツ  最優秀芸術貢献賞
監督:サルバトーレ・マイラ
キャスト:ヴァレリア・ソラリーノ、マウリツィオ・ミケリ、マリーナ・ロッコ
製作国:イタリア

ストーリー
20年ぶりに刑務所から出所した男は娘に会うために、娘がメイドとして働くホテルへとやってくる。一方、ホテルの上階では、サッカーチームのオーナーたちのスキャンダル騒動が発生し……。
見どころ
大ホテルで展開される群像劇を、85分間全編ワンカットでフィルムに収めた力業の野心作。『THE 有頂天ホテル』(三谷幸喜監督)×『エルミタージュ幻想』(アレクサンドル・ソクーロフ監督)を連想させるが、移民問題という社会的な内容を提示しているのも見どころ。監督は大学で講義をしながら映画を撮っているサルバトーレ・マイラ。東京国際映画祭での披露がアジアン・プレミアとなる。

01 鳳凰 わが愛
監督:ジヌ・チェヌ
キャスト:中井貴一、ミャオ・プゥ、グォ・タォ
製作国:日本、中国

ストーリー
1920年代の中国。誤って恋人にケガを負わせ投獄されたリュウ・ランは、夫殺害の罪で服役していたホンという女性と静かに心を通わせていく。しかし、2人は別々の刑務所に収監され、30年の時が過ぎていく。
見どころ
中井貴一が中国に乗り込み、主演・プロデュースした悲恋の叙事詩。実話を基にしたこの作品で、中井は収容された刑務所で運命の女性と出会う中国人男性を演じる。中国第6世代の監督として期待されている監督のジヌ・チェヌと、中国新時代を担う女優の1人と言われているミャオ・プゥも要チェック。東京国際映画祭での披露がワールド・プレミアとなる。劇場公開は11月3日より。

01 ハーフェズ ペルシャの詩(うた)
監督:アボルファズル・ジャリリ
キャスト:メヒディ・モラディ、麻生久美子、メヒディ・ネガーバン
製作国:イラン、日本

ストーリー
コーランを暗唱できる者だけに与えられる称号を受け、ハーフェズと呼ばれるようになったシャムセディン。高名な宗教指導者の娘ナバートにコーランを指導するうちに、次第に心を奪われてしまう。
見どころ
『少年と砂漠のカフェ』など、けなげに生きるイランの子どもの世界をリアルに描き、世界に衝撃を与え続けるアボルファズル・ジャリリ監督。そのジャリリ監督たっての願いで、何と麻生久美子がこの作品のヒロインで、身分の違いのためにかなわない恋に落ちるイスラム教指導者の娘を演じる。アジアでは初上映。2008年新春公開予定。

01 ハブと拳骨
監督:中井庸友
キャスト:尚玄、虎牙光揮、宮崎あおい
製作国:日本

ストーリー
ベトナム戦争当時、重要基地だったアメリカ軍占領下の沖縄。歓楽街のコザに暮らす人たちは、生き抜くすべを求めてアメリカ兵と共存し、異様な空気の中でひしめき合っていた。そんなとき、ある家族に転機が訪れる……。
見どころ
今年の東京国際映画祭コンペ部門で唯一の日本映画。出演はモデルの尚玄、虎牙光揮、映画やテレビで活躍中の宮崎あおい。混沌(こんとん)と熱気に満ちたアメリカ軍占領下の沖縄を舞台に、ある家族の転落を描く。林海象監督の下で「私立探偵 濱マイク」や「探偵事務所」シリーズに携わり、多くのプロモーションビデオを監督してきたという中井庸友のデビュー作だけに、スタイリッシュな映像にも期待。東京国際映画祭での披露がワールド・プレミアとなる。劇場公開は年内を予定している。

01 青い瞼(まぶた)
監督:エルネスト・コントレラス
キャスト:セシリア・スアレス、エンリケ・アレオーラ、アナ・オフェリア・ムルギア
製作国:メキシコ

ストーリー
“プラヤ・サラマンダー”と呼ばれる楽園へのペア旅行チケットを手に入れたマリナだが、一緒に行くような友人や恋人はいない。そこで、知り合ったばかりのビクトルを誘って出掛けるか悩む。孤独な男女のたどる恋の行方は……。
見どころ
毎年3月に実施するメキシコ最大の映画祭、グアダラハラ国際映画祭にて3部門を受賞。監督のエルネストと脚本のカルロスは兄弟。これまでに短編作品で実力を発揮しており、本作が長編デビュー作となる。『ダック・シーズン』で好演したエンリケ・アレオーラが出演。

01 エリック・ニーチェの若き日々
監督:ヤコブ・トゥエセン
キャスト:ヨナタン・スパン、カール・マーティン・ノレーン、テレーセ・ダムスゴー
製作国:デンマーク

ストーリー
映画監督を夢見るエリック・ニーチェ(ヨナタン・スパン)は、映画学校で知識を身に付け才能を開花しようとするが、どうにもままならない状態が続いている。そうこうしているうちに卒業制作の時期となり……。
見どころ
デンマークの巨匠ラース・フォン・トリアーが自伝的物語の脚本を担当し、ナレーターも務めることでも話題のコメディー。監督は編集者として多くの作品に携わる中で、ラース・フォン・トリアーのテレビシリーズの編集を担当したこともある。2005年には、父と娘の近親相姦(そうかん)を描いた4作目『アキューズド(英題)』でベルリン国際映画祭の銀熊賞候補となった。

01 再会の街で
監督:マイク・バインダー
キャスト:アダム・サンドラー 、ドン・チードル 、ジェイダ・ピンケット=スミス
製作国:アメリカ

ストーリー
9.11の事故で愛する妻と子どもを亡くして以来、仕事を辞め、心を閉ざしたままのチャーリー。ある日、大学時代のルームメートのアランと偶然再会し、チャーリーは心の隙間を埋めるようにアランとニューヨークを遊び歩く。
見どころ
コメディー俳優アダム・サンドラーのシリアス開眼とも言えそうな本作。『ホテル・ルワンダ』でアカデミー賞にもノミネートされたドン・チードルが共演し、男同士の友情がじんわりと感動的に描かれている。フィクションとはいえ、2001年にニューヨークで起きた9.11の悲しみは、いまだに癒えてないと改めて思わされる一作。劇場公開は、2008年正月を予定している。

01 ストーン・エンジェル
監督:カリ・スコグランド
キャスト:エレン・バースティン、クリスティン・ホーン、コール・ハウザー
製作国:カナダ

ストーリー
ヘイガー・シプリー(エレン・バースティン)は、息子のマーヴィンとその妻ドリスから介護施設に入るよう言われて家を出ることに。他者に優しく接することができない性格だったヘイガーが、人生の幕が閉じる前に悟ったこととは……。
見どころ
家族愛など普遍的なテーマを描くカナダ出身の作家マーガレット・ローレンスの傑作小説を映画化。カナダのある丘に立つ石の天使像を“孤独”の象徴としたタイトル。オスカー女優のエレン・バースティンが波瀾(はらん)万丈の女の生涯を見事に体現し、観る者の心を揺さぶる感動ドラマ。

01 誰かを待ちながら
監督:ジェローム・ボネル
キャスト:エマニュエル・ドゥヴォス、ジャン=ピエール・ダルッサン、エリック・カラヴァカ
製作国:フランス

ストーリー
バツイチで子持ちのルイはカフェのマネージャー。彼はたまに逢瀬を重ねる娼婦のサビーヌに思いを寄せていた。一方、ルイの妹で教師のアニエスは夫がいるものの、元教え子のステファンと再会して……。
見どころ
2007年9月に『明るい瞳』が日本でも公開されたばかりのジェローム・ボネル監督は、2005年にフランスの若手監督に贈られるジャン・ヴィゴ賞を受賞したフランス映画界きっての期待の星。本作では『キングス&クイーン』のエマニュエル・ドゥヴォスなど実力派俳優陣が演じる、狭い人間関係にありがちな孤独や恋愛、秘密はフランス映画らしさ満点。東京国際映画祭での披露がアジアン・プレミアとなる。

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