シネマトゥデイ

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オノ・ヨーコ
『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』
ジョンが言いたかったこと、それは「英雄に頼るな、あなたが英雄だ」ということ
『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』オノ・ヨーコ 単独インタビュー

文・構成:シネマトゥデイ 写真:Atsuko Tanaka

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戦争や暴力を憎み、最期のときまで平和を愛し続けた伝説のミュージシャン、ジョン・レノン。アメリカ政府を相手に、国外退去命令まで出されながらも戦い続けた彼の平和への熱い思い、そして妻オノ・ヨーコとともに世界に向けて発信した“ベッド・ピース”メッセージを中心に描いた映画『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』。本作に全面的に協力したオノ・ヨーコがインタビューで、最愛の夫ジョンについて、そして作品への思いを語った。

■ジョンの努力が描かれた映画

Q:ビートルズやジョン・レノンに関する映画は過去に何本もありますが、本作の企画を聞いたときの率直な感想は?

すごくうれしかったわ。というのは、ジョンの生涯を映画にしたい、ミュージカルにしたいというときには、みんな、必ずといっていいほどスキャンダルとか、ビートルズのほかのメンバーとうまくいかなかったとかそんなことばっかり入れたがるの。ジョンが一生をかけてやったことは、結局、世界平和というものを願っていたということ。そのためにすごく努力したんだけど、それがまったく世界に知られていなかったのよね。この映画はそれを伝える映画だと思って、「じゃあ、やってみたい」と言ったのよ。

Q:完成作品を最初に観た感想は?

わたしがずっと見てきたことだから、驚きはしなかったわね。でも、当時の偉い人たち、小説家のゴア・ヴィダル、ジャーナリストのウォルター・クロンカイトらの証言が入っているのは本当にうれしかったわ。そういう人たちがわたしたちのしていたことを分かってくれていたのなら、どうしてそのときに教えてくれなかったのかしら、とは思ったけどね。

Q:あの当時の証言を、現在になって聞く心境とはどういうものでしょうか?

ジョンが生きている間に出てくれていたら良かったんだけどね。しょうがないわね。でも今、世に出ても良かったと思うわ。

■ジョンの日常と人間性を映し出す

Q:“レノン/ヨーコ・アーカイブ”からもかなりの資料を提供したと聞いていますが。

わたしは彼らの腕を買ったの。だから、ジョンと息子のショーンが水辺で遊んでいるところとか、いわゆるわたしたちの日常生活、ジョンの人間性のあるところを観てもらいたくて、そういう部分をずいぶん出したわ。

Q:ジョンが残したメッセージは今も生き続けていますが、依然、戦争や暴力はなくなっていません。現在の世界を見て思うことは?

それに対して批評をしているよりも、自分たちで何かした方がいいと思うわ。そこが非常に難しいところで、やはり戦争反対はしなくちゃならないけれど、そこだけにエネルギーを使っていると疲れちゃう。だからわたしは、イマジン・ピース・タワーを建てたり、世界中を歩いて回ったりしているの。わたしたちは“愛によって状態を変えていきたい”そういうことにエネルギーを使っているのよ。

Q:ジョンのメッセージが生きていることを普段の生活で感じることは?

自分でいろいろとポジティブに行動することで忙しいから、感慨無量になっている時間はないわね。

■あなたの力で世界を変えてほしい

Q:本作は日本でジョンの命日に公開されます。その意義についてどう感じていますか?

すごく大きいと思うわ。ジョンの魂とエネルギーってものをすごく感じると思う。そういう意味では、非常にジョンのことを分かってくれている人たちが作った映画だから、ジョンというものを一番よく表した映画に仕上がっているわ。

Q:映画を観たビートルズ世代、ジョンのファンはもちろん、特に若い世代の人たちに感じてもらいたいことはありますか?

ジョンが言ったことの中で一番大事なことは、「英雄に頼るな、あなたが英雄だ」ということ。どうしてそんなことを言ったかというと、彼はきっと自分がいなくなることを感じていたのかもしれないわね。だから、僕に頼るな、あなたたちがしなくちゃいけないんだ、と伝えたかったんだと思うわ。ジョンは今でも、彼の歌や、メッセージを通して生きているのよ。この映画を観るとそれが分かるわ。世界には何十億人という人がいるのだから、一人一人が自分のできることをすれば、それが何かになるはず。だから、あなた方の力でどんどん世界を変えていって!

真っ赤な上着に黒のサングラスという個性的ないで立ちで登場したオノ・ヨーコ。ジョン・レノン亡き後も、彼の意思を継ぐべく精力的に活動を続けている彼女の言葉からは、ジョンへの変わらぬ尊敬と愛が感じられた。本作を通し、ジョンとヨーコが語り掛ける、世界平和へのメッセージに耳を傾けてほしい。

(C) 2006 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.

『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』は12月8日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて全国公開

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