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第3回 アメリカがぶっ飛んだ『クローバーフィールド/HAKAISHA』を先取り

LA発! ハリウッド・コンフィデンシャル

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アメリカがブッ飛んだ!究極の体感映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』レポート

HELLO!! 皆さんお元気ですか~? 今月もハリウッド・コンフィデンシャルの秘密諜報部員が業界裏に忍び込んで、映画業界のホットな話題をお届けします!

今月の秘密レポートは、アメリカで話題騒然の『クローバーフィールド/HAKAISHA』先取り取材です! ドキドキワクワク! 実はわたし、この意味不明なタイトルを聞いたときから楽しみにしていたんです! 特に、テレビやラジオで流れ出した予告編をにますます興味をそそられて……。とにかく、何が何だかわからないところがいい! テレビに流れた予告編はメチャメチャに揺れまくるホームビデオの画面から、『な……なんだよアレ?!』『ウソだろッ?!?!』『うわ……ギャーっ!! キャーッ!!!!』……プツン……暗転……というもので、テンションもかなり高い! 訳わからないけど、人間の怖いもの見たさの心理をかきたてる効果抜群の予告編で、声と音だけのラジオ予告もド迫力!

一般市民は絶対見られないコレを見た!!

そしてついに今日はワールドプレミアの当日。いつもは夜のプレミア潜入ですが、今日は一味変えて、プレミア準備中のパラマウント・ピクチャーズ内に潜入しちゃいました!


『クローバーフィールド/HAKAISHA』はスタジオいちおしの、春の超大作とあって、プレミアの準備には超気合が入ってます。会場では、スタッフたちがレッドカーペット沿いに無数のライトを立てたり、映画が上映されるパラマウント・シアターの周囲にプレスチェックイン用の白テントを用意しています。


でも、何かが足りないんです……。何だろう……? と考えてふと気がつきました。 いつもならパラマウントの正門をくぐると目の前に噴水があるはずなのですが、それがなくなっているのです! 噴水には蓋がされ、即席のお立ち台になっているのです。そして、その上にあるのは……おお!! 何と、巨大な自由の女神! さっそうと青い空をバックにそびえ立っているではありませんか!! これは紛れもなく『クローバーフィールド/HAKAISHA』のポスターと同じ自由の女神です。そして、ポスター同様に……頭がもがれていて無い!


いったい女神の頭はどこ?!


石畳が続くスタジオの奥にふと目をやると、何やら人だかりが……。「ナンダナンダ??」とやじ馬根性で、そちらに向かって歩いて行くと、何と! 自由の女神の頭がカフェテリアの入り口前に転がっているではありませんか!! いや~、この頭、デカイ!! 本物の自由の女神の頭と同じサイズなんでしょうか? ちなみに女神の鼻の穴、わたしの頭が軽く入るくらいの大きさでした。


女神の頭は、何者かに叩き落とされたのでしょうか……。まるでもぎ取られたように、へし曲がった鉄骨が首の部分から何本も突き出しています。よくできてるなぁ……と関心しつつ、ブロンズの女神の首を触ってみたら、何と発泡スチロールじゃないの! 発泡スチロールよりはもう少し固めですが、とにかく同様の材料でできているのです! だから、たたくと、スコンスコンという軽い感じ。それにしてもすごいリアルさ!! さすが、天下のパラマウント・スタジオ特撮部。発泡スチロールも彼らの腕にかかればブロンズに早代わりしちゃうのです。


さて、この『クローバーフィールド/HAKAISHA』、なぜこんなに話題になっているの……って思うでしょう? これは以前センセーションを巻き起こした独立製作映画『ブレア・ウイッチ・プロジェクト』に例を見る、マーケティング作戦の大成果と言えます。内容の面白さはもちろんですが、最近の映画業界では、製作費よりも宣伝費が上回ることが頻繁にあり、今回の『クローバーフィールド/HAKAISHA』もヘビーな宣伝作戦が斬新な撮影技法に輪をかけて話題を呼んでいます。

謎のタイトルはこうして生まれる!?
見るも無残なことになっております

まず製作時から秘密主義、周囲の興味もあおりまくり作戦。その徹底度は、同じくシークレット主義の映画『スター・ウォーズ』シリーズも脱帽! 主にニューヨークとロサンゼルスで行われた撮影時には、映画の偽タイトルとして、『チーズ』、そして『スラッショ』という意味不明の名前が使用され、報道陣をケムに巻くのに大成功! 映画が仕上がってからも秘密主義は続き、ネガ配送時のフィルム缶には『バーサ』なるわけのわからないタイトルが明記されていたそうです。ここまでくると、プロダクション側もにせタイトル付けをエンジョイしてるのがわかりますが……。


最終タイトルとなった『クローバーフィールド/HAKAISHA』も、実は製作中に使用されていたコードネームの一つで、製作総指揮のJ・J・エイブラムスの製作会社があるサンタモニカの道の名前なんだそうです。でも、『クローバーフィールド/HAKAISHA』って一体なに? とにかく何か超スゴそうで、予告編なんかを観ちゃうと特に、人間の見えないものへの興味と恐怖、怖いもの見たさの心理をかきたてられてしまって、すごく興味をそそられてしまうのです!


さて、この映画のもう一つの話題は製作総指揮者本人のJ・J・エイブラムス本人。彼が、ある意味この映画の大スターなんですね。そこで、『クローバーフィールド/HAKAISHA』に欠かせない、J・J・エイブラムスについてちょっとご紹介。彼は日本ではまだなじみの薄い名前なんですが、もう30代のときからここアメリカではテレビ界のスティーヴン・スピルバーグと言っても過言ではないほどの躍進をとげてきた人なんです。


ジェニファー・ガーナー人気の火付け役となった「エイリアス/2重スパイの女」の製作総指揮・脚本・監督を担当した人で、「エイリアス/2重スパイの女」の人気とともに、彼の人気もうなぎ上り。そんなとき、たまたま初期のエピソードを見たトム・クルーズからJ・J・エイブラムスに連絡が! さえたストーリー展開と観客を惹(ひ)き付けて離さないJ・J・エイブラムスの手腕をトムが絶賛。その後2人は実際に会って意気投合して友人になりました。それで当時たまたま、『ミッション:インポッシブル』シリーズ第3作目の監督を物色していたトムは、仲良しになったJ・J・エイブラムスに仕事をオファー……という経緯にいたったわけです。持つべきものは友!


劇場映画監督としては新人のはずのJ・J・エイブラムスなのに、彼に絶大な信頼をおく、トムが鶴の一声! その結果、『M:i:III』は、新人監督起用時において映画史上最高の製作費が投じられました。製作費は監督への信頼度を測る大切なバロメータです。そして『M:i:III』の成功をきっかけに、J・J・エイブラムスの株は上昇する一方。ABCネットワーク放映中のJ・J・エイブラムスが製作の大ヒットシリーズのドラマ「LOST」の新シーズン開始に続き、劇場用新作映画『スター・トレック』(原題)の監督に起用……と、今年は彼の作品がめじろ押し。彼って、まだ41歳なのに、すっごい人なんですよ!

そして幕が開き……!

映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』を観た率直な感想……「スゴイ……。とにかくスゴイ!!」に尽きます! 1時間半に満たない上映時間と聞いた時、短いなぁと思ったのですが、映画を観てその理由が分かりました。1時間半以上この映画を体験し続けるのはすご過ぎて無理だからではないか……と。これは見るだけの映画じゃなくて体験映画なんですよ!


冒頭から、ノンストップで訳のわからないものに追われるスリルと恐怖でノンストップ!


映画を観た率直な感想……「スゴイ……。とにかくスゴイ!!」に尽きます! 1時間半に満たない上映時間と聞いた時、短いなぁと思ったのですが、映画を観てその理由が何となく分かりました。1時間半以上この映画を体験し続けるのはすご過ぎて無理だから!! ……ではないかと。これは見るだけの映画じゃなくて体験映画なのです!


あっという間に唐突な終わりがやってきます。フェードアウトしたスクリーンを放心状態で見つめたわたしは、突然ジェットコースターに乗った直後を思い出したんです。ガンガンに振り回されて、叫びまくった後、いきなり、ガッタン! プシューッ!と終わった瞬間に迎えるあの放心状態……。


「すごすぎる……」と繰り返しつつ、隣に座っている友人を見ると、何やら顔色が悪いんですね。「どうした?」って聞いたら、「気持ち悪い……酔っちゃった……」。何と、映画のせいで完全なる乗り物酔い状態になっちゃってました(笑)。かわいそうな彼は、ヨロヨロしながら劇場を出ていきました。乗り物酔いをしやすい皆さん、この映画を観るときは酔い止めを飲んでから観に行くか、後ろの席に座ってくださいね。


DVDファンの皆さんもこの映画だけは大スクリーンでエンジョイすることをお勧めします。遊園地の乗り物同様、ワクワクしながら乗り込んで、体感する映画なのです。皆さんもぜひ、このスリルを楽しんできてくださいね!

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さて、このコーナーで質問・コメント・リクエストなどありましたらドシドシ『ハリウッド・コンフィデンシャル』あてにメールをください。お待ちしてま~す!

皆さん、風邪などひかないように気をつけてくださいね!
それでは、また次回お会いしましょう!

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