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アンジェリーナ・ジョリー
『カンフー・パンダ』
わたしにとって子どもたちが一番の批評家なのよ
『カンフー・パンダ』アンジェリーナ・ジョリー インタビュー

取材・文:中山治美

ぐうたらパンダが、ひょんなことからカンフー・マスターを目指すアニメ『カンフー・パンダ』。主人公のポーもあこがれるカンフー戦士“マスター・ファイブ”のマスター・タイガーの声を務めるのが、先ごろ双子を出産したアンジェリーナ・ジョリーだ。その彼女が身重の体でPRに勤しんだカンヌ国際映画祭で、女優として、そして母としての今の思いを大いに語ってくれた。

■声優に2度目のチャレンジ!

Q:今回、あなたはマスター・タイガーの声を務めましたが難しかったですか?

声優は『シャーク・テイル』でも務め、あのときもジャック・ブラックと一緒だったんだけど、最初は難しかったわね。地声で演じることが不安で、いろんなアクセントや声色を試してみたの。でも今回は2度目だから、リラックスしながらできたし、楽しかったわ。

Q:中国でトラは恐妻、あるいは夫に逆らう妻を意味します。あなたもそういうタイプなのでしょうか?

ウフフ。わたしは違うわ。わたしとパートナーの関係はイーブンね。とてもバランスが取れていると思うわ。でも女性は誰でもトラのように(勇敢な)部分があると思うし、わたしもそうありたいと願っているわ。

Q:今までに本物のパンダを見たことがありますか?

わたしのお腹が大きくなる前に、スタッフやボイスキャストのみんなで見に行こうと言っていたんだけど、実現しなかったの。

■子どもが自分にとって一番の批評家

Q:お子さんたちはもう映画をご覧になったのでしょうか?

上の3人(カンボジア人のマドックス、エチオピア人のザハラ、ベトナム人のパックス)が観て、すごく気に入ってくれたの。それってスゴイことなのよ。だってわたしにとっては一番の批評家だもの。普通の映画だとシリアスになることが多いけど、この作品では飛び跳ねてカンフーのまねをしたり、トラのようにうなってみたり。わたしも、子どもと一緒に映画を観ながら遊ぶことができて楽しかったわ。

Q:やはり子どもを持つと、作品選びに影響するのでしょうか?

もちろんよ。今では、家で子どもと一緒に見るのはアニメだけで、特にわたしも子どもたちも『ダンボ』が大好きなの。だから、子どもを持つとこういうプロジェクトに参加することがもっと楽しくなるの。でもこの作品に関しては、子どもがいなくても引き受けていたと思うわ。メッセージは素晴らしいし、わたしもとても楽しんでできた仕事だったから。子どもにとても良い映画を観に連れていけるというのは、本当にステキなこと。(ドリームワークス社の)ジェフリー・カッツェンバーグはこの作品に今風な要素を取り入れて、カッコイイ映画にしようとしているけど、物語は昔ながらのものだし、とても美しいメッセージも込められている。だから親としては、この映画が成長に良い栄養となることがわかっているから、リラックスして子どもたちに見せることができるわ。

Q:特にあなたはアジア人の血が流れているお子さんもいるし、本作のような中国を舞台にした映画を観せることは重要だと思います?

そうね。確かにわたしの子どもは世界各地から集まっていて、特に男の子たちはアジアだものね。家には(カンボジアの公用語である)クメール語とベトナム語の先生がいて、それぞれの文化や音楽を(子どもたちに)教えるよう心掛けているの。彼らが成長するにつれ、(母国に対する知識は)ますます大切になると思う。だから、こういう映画を自分で探していたワケじゃないけど、依頼が来たときはうれしかった。子どもたちにとっても意義ある作品になると思うわ。

■女優として親善大使としてできること

Q:その中国では先ごろ四川大地震が起こりました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使であるあなたは、どんな行動を起こす予定ですか?

まずわたしは、UNHCRと、戦争や災害で心に傷を負った子どもたちのためのエデュケーション・パートナーシップに連絡を取りました。でも今は、わたしたちがどんな支援をできるのか検討している最中なの。わたしもできる限り救援活動に力を貸すつもりよ。中国が国連を受け入れてくれる限りはね。

Q:あなたは女優であり、その一方でそうした親善大使としても活動しています。どのように両立させているのでしょうか?

今、こうしてこの映画についてお話しているのがわたしの仕事で、アーティストとして今いる自分の状況をとても恵まれていると思っているわ。だからこそ自分の立場を利用して、恵まれていない人たちにできる限りのことをしたいと思っているの。でもわたしの日常はそこにあるワケではなく、あくまで子どもたちとの生活が基本。その日常と、世界情勢を理解することによって自分という人間が向上し、親としても成長することができると考えているわ。

■親が子どもに伝えたいことが詰まった作品

Q:本作品が持つ、自分がなりたいと思えば奇跡は起こせるというメッセージについて、母親としてどう思いましたか?

親が子どもに教えられる最も大切なことの一つだと思うわ。自分ができることを一生懸命行うことがベストで、誰かのまねをすることもなければ、必要以上にムリをすることもない。全力を尽くし、後はありのままの自分を信じるべき。そういう大人に誰もがなりたいと願っているし、これが子どもたちに伝えたいメッセージだと思うわ。

Q:ところで、頻繁にヨーロッパを訪れていますが、何か惹(ひ)かれる理由があるのでしょうか?

ヨーロッパに滞在するのは大好き。以前、マドックスと一緒にイギリスに住んでいたこともあるしね。今はしばらくフランスに滞在する予定で、家ではフランス語を第2言語として使うようにしているのよ。子どもたちがいろんな国の出身だからあちこち旅行したいし、仕事の関係もあって、地球の中心に住むことが大事なの。フランスはアフリカにも近いし、ヨーロッパ圏の他国へ行くにも便利だしね。

カンヌでのお仕事中は、パートナーのブラッド・ピットに子守を任せていたアンジー。子育てに関する質問にも余裕の笑みで答え、母親としての一面ものぞかせていたが、公の場に出るときは常に5センチ以上のヒールを履き悠然と歩いていたのはさすが。アンジーのプロ根性に頭が下がる思いだった。

Kung Fu Panda TM &(C)2008 DREAMWORKS ANIMATION L.L.C. ALL RIGHTS RESERVED (C) 2008 Getty Images

『カンフー・パンダ』は7月26日より全国公開

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