シネマトゥデイ

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小泉今日子、上野樹里、加瀬亮
『グーグーだって猫である』
猫って自分の感情に素直で人間っぽい動物だと思います
『グーグーだって猫である』小泉今日子、上野樹里、加瀬亮 単独インタビュー

取材・文: 平野敦子 写真:田中紀子

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大島弓子原作の自伝的エッセイを映画化した『グーグーだって猫である』。愛猫の死を通して考えさせられる、生きることの孤独や切なさ、そして命の輝きやいとおしさをおだやかな時間の中でみせてくれる。シャイな天才漫画家を演じた小泉今日子、彼女を慕うアシスタント役の上野樹里、大らかな魅力を放つ青年を演じた加瀬亮が一堂に会し、猫という不思議な生き物の魅力や、“猫待ち”の撮影現場などについて楽しそうに話してくれた。

■猫は意外と人間くさい生き物

Q:小泉さんと上野さんは猫を飼っていらっしゃるそうですが、皆さんは猫派でしょうか、犬派でしょうか?

小泉:わたしは動物全般が好きなので、犬も猫も好きという気持ちは半々なんですが、自分は「猫っぽいかな?」と思います(笑)。

上野:わたしもこれまで犬しか飼ったことがなくて、最近猫を飼い始めたんですけど、自分はやはり猫に近いと思いますね。猫って本当に素直ですよね。機嫌が悪いときは悪い。猫はよくわがままだといわれますが、それって普通のことだと思います。

小泉:実は猫が人間っぽいのかも(笑)!

加瀬:僕は犬を飼ったことはあるんですが、この映画を観て何だか猫もすごくかわいいと思いましたね。飼ってみたいとは思うんですが、今住んでいるところがペット禁止なので……。

■現場は体力勝負の合宿みたい

Q:では、猫のグーグーと共演された感想について聞かせてください。

小泉:とても体力を消耗しましたね。何だか体力勝負の合宿みたいな感じで(笑)。こう“ニャンコ先生”みたいな感じでした。でもとてもいい時間でしたけどね。いい合宿だったという感じです。

加瀬:うん! そうですね。僕は小泉さんと一緒のシーンがほとんどだったんですが、割と普通に猫がいるので、カメラの前で自然にしているしかなくて。だからとても心地良くいられたような気はしています。

上野:犬だったら理解していなくて、テクテクテクテク……と歩いて行っちゃう感じがするんですが、猫はわかっていてわざとカメラの前じゃない場所に歩いて行って「イヤ、こんなのイヤ!」みたいな感じなので、その気持ちがすごくわかるんですよね。だから「ごめん、いくらでも待つから」みたいな感じになっていましたね。

■猫に教えられたこと癒されたこと

Q:小泉さん演じる麻子さんと、亡くなった愛猫“サバ”とのシーンが心に残っているのですが、今回猫に教えられたことは何かありますか?

小泉:この映画でというよりは、自分が一緒に生活している猫を見ていると、猫には眠かったら寝る、お腹が空いたぐらいの欲望しかなくて、それに対して素直に動いているんですよね。何だか「自分もこういう大らかさを持ちたいなぁ……」とよく思います。あと一人で暮らしていると、笑うということはあまりないんですが、猫に笑わされて助けられていますね。

上野:ベッドに寝てはいるんですが、寝付けないときとか、ノソノソノソノソと近寄って来て、顔の辺りをクンクンかいで、偵察してまたスーッとどこかに行くとか。そういうことがあると「何で寝ていないってわかったんだろう!?」とか思いますよね。でもわたし本当に寝ちゃっていることもありますし、寝ちゃっているときは自分で気付いていないだけなのかな!? もしわたしが猫だったら、人間とああいう風に距離を取るかもしれないと思いますね。何だか猫って人間っぽいと思います。

加瀬:現場でというよりは映画を観て、麻子さんがサバを亡くして再会するシーンがすごく良かったです。いずれゆっくり年を取っていく中で、側に猫がいてくれたらいいと思いました。

小泉:何かの本で読んだのですが、猫との出会いは運命なんだそうです。そのうち加瀬さんも猫と出会うときが来るかもしれないですよ。

■自宅の猫は自分そっくり?

Q:小泉さんと上野さんはご自宅で猫を買われているそうですが、どんな猫を飼われているんですか?

上野:自分が飼っている猫って自分とよく似ているというけれど、本当にそうかもしれない!

小泉:似ているよね! うちの子も自分に性格がよく似ているし。そういう子が来るのか、一緒に住んでいてだんだんそうなるかわからないけれど。うちの子は体がムチムチしているんですけど顔は小さいんです(笑)。

上野:うちのはめちゃくちゃクールで、普段犬は猫に猫パンチとかされるから、わたしが家に帰ると、飼っているチワワがすぐに寄って来るんです。それを猫が遠くからムスーッとして嫉妬(しっと)しながら見ているんです。しっぽもパタンパタンと動いているのですごくイライラしているってわかるんだけれど、本人は多分そのことを気付かれていないと思っているようなんですが、わたしはちゃんとそのしっぽの動きで気付いているんですよね。何だかそういうちょっと素直じゃないところは、自分と似ているかもしれないですね(笑)。

加瀬:猫が気持ち良さそうに寝ているのとかを見るとすごく和みますよね(笑)。

普段は元気いっぱいの上野も大先輩の小泉を前に、最初は多少緊張気味に取材に応じてくれた。だが、飼い猫の話になるといっぺんにその垣根は取り払われ、女性二人はうれしそうに猫の話に熱中してしまった。それをちょっと引いたところからとても優しいまなざしで加瀬が見つめている。この3人に共通する温かくて柔らかい雰囲気がそのままこの作品には現れている。現実が厳しいからこそ必死に生きようと、人間と猫と街が混然一体となってスクリーンの中で放つ一瞬の生命の輝きをめでるように楽しんでもらいたい。

『グーグーだって猫である』は9月6日よりシネマライズほかにて全国公開

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