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~第2回 2008年12月~

INTERVIEW@big apple

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INTERVIEW@big apple

先月はニューヨーク映画祭(46th N.Y.F.F)がメインの取材となりましたが、それ以外でも多数のインタビュー取材を敢行していました。その中でも特に印象深かった取材を紹介していきましょう!

9月26日~10月12日今年のニューヨーク映画祭(46th N.Y.F.F)は粒ぞろい!(ニューヨーク リンカーン・センターにて)

ニューヨーク映画祭(46th N.Y.F.F)

世界中の映画祭で数々の賞を受賞した話題作が集まるニューヨーク映画祭(46th N.Y.F.F)。記者会見にはスターが続々と登壇した。賞を授与するということはないのだが、後にアカデミー賞にノミネートされる作品が多いことで有名だ。

クリント・イーストウッド、ダーレン・アロノフスキー監督、ミッキー・ロークスティーヴン・ソダーバーグ監督

リンカーン・センターです!/しゃれた憩いの場あり!

ハリウッドの大御所クリント・イーストウッドが監督した新作映画『チェンジリング』(原題)は、主演がアンジェリーナ・ジョリー。会場は彼女の出産後初となる出席の可能性を期待した記者で満席だったが、結局アンジーはプレミアだけの参加となった。イーストウッド監督は1920年代を舞台に選んだ本作を「今日の状況下にも当てはめることができる」と強いメッセージ性があることを強調した。

次にミッキー・ロークの新作映画『ザ・レスラー』(原題)の記者会見では面白い話が聞けた。完ぺき主義者で知られるダーレン・アロノフスキー監督は、体力に自信のあったミッキーに対して、撮影中「50%の力しか出していないんじゃないか?」と何度もハッパをかけたらしく、さすがのミッキーも「とんでもねぇ、全力だよ!」と慌てて答えたそうだ。リング上での演技はドキュメンタリー風に料理されており、ダーレン監督はミッキーの演技力にすべてを懸けたと語った。

チェ・ゲバラをテーマにした超大作映画『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳 別れの手紙』で本映画祭に登場したスティーヴン・ソダーバーグは「ある程度の知識はあったが、医学の教育を受けていたチェ・ゲバラが、革命の指導者に変わってしまうなんて、予想さえできなかった」とこの映画を通してチェ・ゲバラに強く影響されたと語った。その影響は映画の長さに比例しているように思える。

10月15日生み出す作品同様に、チャーリー・カウフマンは変わり者!(リージェンシー・ホテルにて)

映画『シネクドキ、ニューヨーク』(原題)

次の公演に頭を悩ませていたニューヨークの劇作家が、自身を題材にした舞台劇を企画する。愛する者たちに次々と去られながら孤独と闘い、残りの人生を限りなくフィクション化させ、自らを再生させる物語。

フィリップ・シーモア・ホフマン、チャーリー・カウフマン監督

リンカーン・センターの内部です!/演技派フィリップ・シーモア・ホフマン

本作で監督デビューを果たしたチャーリー・カウフマン。しかしチャーリーは大のマスコミ嫌い。そのおかげで、インタビュー終了後の写真撮影の許可が下りなかったほどだ。さらに取材部屋にやってきた小柄なチャーリーは、何だか機嫌が悪そうでマイナスオーラがあふれていた。しかしいったん話し始めると、水を得た魚のように作品への熱い思いを語り倒してくれた。

撮影に入るかなり前から、主役のフィリップ・シーモア・ホフマンを呼びつけ、とある女優を雇い、通しでリハーサルをしたそうだ。チャーリーは、映画の脚本を書く前は、コメディー番組の脚本家として活躍していたが、昔から舞台志向で、即興の舞台劇なども経験している。

髪の毛はボサボサ。ひげも名監督並みに生やしていたフィリップ。取材時、僕の隣に座っていたとあるアメリカ人記者が本作について「まったく理解できなかった。それに、映画全体のシークエンスがバラバラでわかりづらい」と無神経にフィリップに対して述べた。一瞬その場は凍りついたのだが、少しイライラしながら「君だけが理解していないみたいだね。ほとんどの人が理解しているはずだが……」と返すフィリップの表情が印象的だった。

10月24日アカデミー賞ノミネートなるか、あの映画『トレインスポッティング』の衝撃再び!(フォックス・サーチライト ニューヨーク・オフィスにて)

映画『スラムドッグ・ミリオネア』(原題)

インドのスラム街に住んでいた貧しい少年ジャマールが、ある日インド版「クイズ$ミリオネア?」に出演し、次々に正解し続けるが、その結果にヤラセ疑惑を抱いた警察とのやり合いが劇中でクイズ番組と交錯していくという斬新ドラマ。果たして真相はいかに?

ダニー・ボイル監督、デヴ・パテル

映画史に名を刻む人、ダニー・ボイル監督/耳がでかい? デヴ・パテル

ダニー・ボイル監督が今回の舞台をインドにした理由は、前作の映画『サンシャイン2057』の撮影が全部セットだったために、今回はその対照的な選択としてインドを選んだそうだ。さまざまな階層のあらゆる人々が凝縮された空間に住み、町中を右往左往する躍動的な都市ムンバイに興味を持ったことも、もう一つの理由だそうだ。

今回の撮影でダニー監督が一番困ったこと、それはインド人俳優。彼らはボリウッドでは売れっ子で、4つの作品を掛け持ちしながら本作の撮影に参加しており、アシスタント・ディレクターは常に彼らのスケジュールを確認しなければならず、大変慌しい現場だったそうだ。また主演のデヴの母親は過度のステージママで、オーディションの際にはデヴから引き離すのに大変苦労したそう(笑)。また、デヴの耳がとても大きかったために、彼の子ども時代を演じる子役の耳には詰め物の準備が必要だったとのことだ。

本作は第52回ロンドン映画祭でクロージングを飾り、映画『12モンキーズ』のテリー・ギリアム監督も観賞するなど、世界的に注目の作品だ。

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