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塚本晋也監督&松田龍平
『悪夢探偵2』
ハリウッドでリメイクするなら主役は松田?それともジョニー・デップ?
『悪夢探偵2』塚本晋也監督&松田龍平 単独インタビュー

取材・文: 平野敦子 写真:尾藤能暢

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人の夢の中に入ることができるという不思議な能力を持つ青年が主人公の、『悪夢探偵』シリーズの第2弾となる『悪夢探偵2』。再びタッグを組んだ塚本晋也監督と松田龍平が、完成した本作への熱い思いや新シリーズの魅力、そして、リメイク話が殺到するも難航中のハリウッド進出への大いなる野望についても話してくれた。

■悪夢探偵にはなりたくない!

Q:『悪夢探偵』から『悪夢探偵2』で久々に会われてお互いに変化はありましたか?

塚本監督:『悪夢探偵』のときも、夢に入れるのはもうすでに松田龍平しかいないと思っていましたので! その存在感で役をお願いしたんですが、今回はさらに京一という役をまたもう少し違う力で、積極的に生きてくださったという印象が僕の中にあったので、驚きながらも喜んで撮影していました。

松田:僕は『悪夢探偵』を撮っている間は何だか「楽しいな、映画を撮るって……」という感覚があったから、早くやりたいと思っていました。理由はちょっとよくわからないんですけどね(笑)。和気あいあいと撮っていました。

Q:実際に悪夢探偵をやってみたいと思ったことはありますか?

塚本監督:悪夢探偵を自分で……。あぁそうか、考えるべきでしたね。今まで考えなかったのが不思議なぐらいですね(笑)。人の夢に入る……。うわぁ、何だか考えただけでもぞっとしますね。それは京一が嫌がるのも無理はないというか。本当にその人の深層心理の中に身を委ねるというのは危険すぎますよね。一瞬ちょっとエッチな妄想に考えがいったんですけども、それでも嫌かなぁ~(笑)。

松田:僕は知っている人だったら入ってみたい人はいますけど、自分の夢に入ってくださいなんて言う人なんて知り合いにはいないし、そういうことをお願い人の夢になんか入りたくないし(笑)。入ってほしいよほどの理由があるんだと思うと、ますます入りたくなくなりますよね。

■肋骨が気になって眠れない!?

Q:夢を見るためには眠る必要がありますが、眠ることは好きですか?

塚本監督:きっと意識がなくなるというのが、闇になって死ぬイメージを連想させたと思うんですが、僕は小学生の半ばぐらいまでずっと毎日11時間寝ていたので。何しろ寝ている時間が長いということは闇の時間も長く続くので、とても怖かったですね。

松田:僕は小さいころから寝るのが大好きですよ。あれ、でも眠れなかったな、一時期。何だか肋骨(ろっこつ)が気になっちゃって眠れないんですよ。病気じゃないんですけど、肋骨(ろっこつ)とお腹のすき間が何だか変な感じがして、ずっと気になっちゃって。眠れないと思って「助けて、悪夢探偵!」と(一同爆笑!)。いや、本当にそういう時期があって、それを超えてから寝るのが大好きになりましたね。いつでもどこでも寝られますよ。イスの上でも眠れます。今でもここで眠れます。照明がいい具合に温かくて(笑)。

Q:この作品の中で、京一のお母さんはいろいろなものを怖がりますが、ご自身の一番怖いものは何ですか?

塚本監督:やはり子どもができると怖いものが変わりますね。今は戦争とかのイメージが怖いですね。昔は戦争なんて良くないって当たり前に言いましたけど、今は一番の恐怖として実感を持って怖いですね。日本は戦争を60年やってきてないわけですが、今は戦争を体験してきた人たちが少ししか生きていらっしゃらないから、そういう恐怖を知っている方々がいなくなってしまったときのことが怖いと思います。

松田:怖いものはあまりないんですけど、テレビで流れているものって、自分の身になかなか当てはめられないことが多くて、なんだか非現実的に思えるんですよね。でも、それはリアルな現実だから自分にも起こりうるかも……という想像をしたときに、初めて怖いと思いました。戦争だったり、殺人事件だったり何でもそうなんですが、自分が感情移入できない出来事というのは結構怖いですよね。

Q:一番怖かったシーンはどこですか?

松田:やはり怖さの連鎖みたいなものですかね。やっと終わったと思ったらまだ終わっていなかったというような恐怖とか。あとは古い木造の建物だったりってすごくホラー的というか、怖さを連想させたりするんですが、そういうところじゃない。きれいなリビングの大きなテレビがある近代的な雪絵の家でも恐怖が続いているのって特殊で、それこそすごく怖い……。場所がどことかではなくて、気持ちの中にずっと怖いという気持ちが刻まれることによって、怖さが連鎖していくという感覚がありますね。

■ハリウッドでのリメイクについて

Q:『悪夢探偵』はハリウッドでリメイクされるそうですが?

塚本監督:リメイクのお話はたくさんいただいたんですが、まだ決まってはいないです。どうやら、僕がダダをこねているのがいけないらしいです(笑)。僕自身は普通のことを普通に言っているだけなんですけどね。でも、僕のようなへそ曲がりな人間が納得のいく形と、より良き『悪夢探偵』のため、配給の方々にあきらめずに模索していただいています。

Q:塚本監督は松田さんが演じられた京一を誰に演じてもらいたいですか?

松田:監督はジョニー・デップって言っていましたよ(笑)。

塚本監督:冗談だよ、冗談(笑)!

Q:では、龍平さんはご自分の役を誰に演じてもらいたいですか?

松田:誰って僕に聞くんですか? そんなこと言ったら自分って言うしかないですよ。

塚本監督:それはいい手だと思うんですよね。さまざまな方法があるわけですが、アメリカにはアメリカ人の悪夢探偵はいないということにして、アメリカで怖い夢を見た人が、「そういうことをやってくれる人が日本にいるらしいよ。ちょっと日本に電話してみようよ。電話だけは部屋にあるみたいだから」とかけてみると、「イヤだ!」と言われて。でも、最終的には飛行機に乗ってイヤイヤ行くというのが、本来の悪夢探偵かもというのは冗談抜きで思います。それは自分で監督をする場合の話ですが、それにハリウッドがお金を出すかどうかというのはまた別の話でね(笑)。

Q:『悪夢探偵』シリーズはどれぐらいまで続ける予定ですか?

塚本監督:163本ぐらいですかね? 春夏秋冬と年に4本撮って……。あれ、人生が足りないや! オレあと50年も生きないもん。ダメだ、ダメです(笑)。

Q:最後にこの映画を楽しみにされている方々にメッセージをお願いします。

塚本監督:パート1というのは都市型スリラーという感じだったんですが、今度は心理的に日常の中に潜む怖さみたいなものを描いているので、結構皆さんの身近にある恐怖を感じていただけるんじゃないかと思っています。それでも一種の、遊園地のお化け屋敷に入るような面白さがあると思うので、恋人とか、好きな方と来ていただけるといいと思います。

松田:いや、もう監督に全部言ってもらって……。とにかく観てください!

語るべきことが多過ぎて話し始めると暴走気味の塚本監督の隣で、一見クールに装いながらもぼそりと面白いことを言って周りを沸かせていた松田。とてもリラックスした様子で塚本監督と談笑する姿もほほえましく、ぜひともこのコンビで『悪夢探偵』のハリウッドリメイクも観てみたいと思わせる魅力に満ちている。取材後、松田が猫のような伸びをした瞬間に平らで真っ白なお腹がチラリと見えたことから二人は“メタボ自慢”を始めて、子どものように「ここの肉が……」などと笑い合っている様子が印象に残った。

『悪夢探偵2』は12月20日よりシネセゾン渋谷ほかに全国公開

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