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金城武
『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』
人が頑張っている姿を見て、僕も頑張らなきゃって思う
『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』金城武 単独インタビュー

取材・文:福住佐知子 写真:田中紀子

北村想の「怪人二十面相・伝」を原作に『アンフェア the movie』などの脚本家・佐藤嗣麻子が監督・脚本を努めたアクション・エンターテインメント作品『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』が公開される。舞台は1949年。第二次世界大戦を回避し、19世紀から続く華族制度によって格差社会となった日本(帝都)。謎の男にだまされ、怪人二十面相に仕立て上げられた男・遠藤平吉を演じた金城武に、映画の見どころや撮影秘話などを聞いた。

■三枚目の金城をどこまで表現できるか

Q:怪人二十面相についてはご存知でしたか?

怪人二十面相のことは、子どものころから知っていました。人物の感じはわかっていましたが、悪か善かははっきりわかっていなかったですね。

Q:金城さんは、コメディーがお好きだとうかがっていますが、本作をどのようにとらえられましたか?

コメディーを観るの好きですね。監督とも「二枚目? 三枚目? じゃ、三枚目ってことで……」と方向は決まっていたので、どこで笑いを入れるかな~あって(笑)。愉快な部分は愉快に、シリアスな部分はちゃんとシリアスに戻れるようになっているし、人間関係でのお互いの思いやりなんかもきちんと台本に書かれていましたね。コメディーを演じるのは楽しいんですが、演技自体は難しいと思うんですよ。人を笑わせることが一番難しいですね。でも笑わせることができたら、それはすごくいいことなんじゃないかと思うんです。今回はどこまでできるか挑戦できたのが面白かったですね。

Q:帝都は格差社会ということですが、特殊な時代設定についてはどう思われましたか?

戦争がなかったら日本はこうなるんだとか、黒い東京タワーとかも面白いんじゃないかって……。オープニングのCGの出来上がりを観て、僕らはこんな世界にいたんだ、スゲェ~って思いました(笑)。

■高所恐怖症で頭の中が真っ白に!

Q:平吉は優れた身体能力の持ち主でしたが、どのような訓練をされたのですか?

してないです(きっぱり)。

Q:そうなんですか? ヘリに飛び移るシーンなど、激しいアクションシーンがたくさんありましたが……。特にこのシーンは頑張ったというシーンはありますか? 高所恐怖症とうかがっているんですが?

そうなんですよ、意外と怖いんですね(笑)。でも今回のアクションチームにはすごく信頼感がありました。安全面もきちんとされていて、すごく入りやすかったんです。一つだけすごく高いところで撮るシーンがあって、さすがにそのときは真っ白になっちゃって、“何でここにいるんだ?”って思いましたね(笑)。

Q:平吉が泥棒ノートを見て勉強するシーンがありましたが、金城さんは物ごとを達成するためにはどんな風に努力されるのでしょう?

僕は意外となまけものなんで……(笑)。でも、興味がないものへの努力よりは、興味があるものへの努力の方が断然身につくと思うんですよね。映画だったら、こういう撮影の仕方、こういう撮り方に興味があるから、人と違ったとしても気にせず自分を磨いていきたいと思います。きっと、平吉もそんな思いでいっぱいだったから、一生懸命頑張ったと思うんですよ。

■自分にごほうびをあげたくなる瞬間

Q:平吉は訓練がうまくいって「すげえオレ」と言うセリフがありましたが、金城さんはご自分を褒めるときってありますか? 物ごとがうまく行ったときはどんなリアクションをされますか?

舞い上がりますねえ~(笑)。うれしいと思いますよ。でも、仕事の場合は一人でできたわけじゃなくて、皆がいて、お互いの意見やお互いの色を出し合って、それが混ざってできものだからいい結果が出せたと思うんです。皆が喜んでくれたら、うれしいと思います。

Q:自分へごほうびをあげたいときってありますか?

ほんとは今でも……、毎瞬、毎瞬、自分を褒めたいんですけど(笑)。なぜって、自分を尊重しないと人って理解できないと思うんですね。「自分を愛せないと人を愛せない」というのを聞いたことがあって、自分が感動しないと人に感動を与えることができないと思う。いかに自分を満たすか、自分に自信を与えるか……。一番いい監督、一番いい台本、一番いい役者、それで一番面白いかっていうと、それはわからない……。難しいですよね。すべては、そのとき、そのときの縁だと思うんです。

Q:とても謙虚な考え方をお持ちなんですね。

頑張ってます(笑)。いつも周りから良くしていただいているので、どうしても舞い上がりやすくなりますね……。『レッドクリフPart I』のジョン・ウー監督とか、とても謙虚な方なんですよ。後輩としては見習うべきものを見せてもらっていると思うし、どこまでできるかは自分との闘いだと思うし……。仕事でいろんな国に行きますが、異文化になってしまうとわからなくなってしまうことがあるんです。知っている人は理解してくれるけれど、文化の違う場所に行くと誤解されやすいこともいっぱいあるんですね。日本では敬語をうまくしゃべれないですし……。人が頑張っている姿を見て、僕も頑張らなきゃって思います。

■ウエディングドレス姿の松たか子をおんぶした感想

Q:撮影中の楽しいエピソードはありますか?

平吉の相棒・源治を演じた國村(隼)さんのクランクアップの日にいたずらしたんですが、楽しかったですね。普通は絶対にしかられるはずなんだけれど、國村さんなら大丈夫だと思ったんですよ(笑)。平吉が『ほら、源治!』とあるものを源治に見せるシーンがあるんですが、國村さんと別れるのが寂しくて突然いたずらしたくなったんですね。たまたまおもちゃがあって、すごくドキドキしたのですが、プロデューサーに「やってもいいかな?」って聞いたら「あり、あり」と言ってくれたので、もし怒られても僕の責任にはならないなと思ってやってしまいました(笑)。その場面は観てのお楽しみ! です。

Q:ウエディング姿の松たか子さんをおんぶするシーンでは、足を痛められていたにもかかわらず、頑張って最後まで演じられたそうですが、松さんをおんぶされた感想はいかがでしたか?

あの、いや(笑)、逆に、やらないと失礼だという気持ちもあったから、走るのはさすがに無理だったけどゆっくり歩くシーンだったので、「やってみるか」って……。いいシーンだったと思います。

Q:平吉は濡れ衣を着せられ、それを晴らそうと大奮闘しますが、金城さんはやってもいないことで濡れ衣を着せられたときはどんな風になりますか? それをどのように晴らそうとしますか?

濡れ衣って、晴らそうとしても晴らせない状況が多いと思う。映画も、みんな好きなものが違うので、100パーセントすべての人が好きなものは出ないし、評価されなくても自分はこの作品を楽しめたし、自分なりに頑張ってやったという思いを大切にしたい。褒められても有頂天にならないようにもしています。

Q:最後にこの映画の魅力と、ファンの方へメッセージをお願いします。

魅力はたくさんありますよ!! とにかく楽しい映画なので、楽しい時間を過ごせると思うし、企画も面白いし、アクションシーンやCG、音使いもカッコイイので、観ないときっと後悔すると思います!

自分で『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』はコメディーと言うだけあって終始笑顔で、とても楽しそうに語ってくれた。「撮影が終わってしまうのが寂しくて、國村さんにいたずらをしてしまったんです」という話など、金城のキュートな一面を垣間見ることができた。金城のような謙虚で、人への思いやりにあふれた魅力的な俳優は、これからも多くの人に愛され続けていくことだろう。

(C) 2008「K-20」製作委員会

『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』は12月20日より全国東宝系にて全国公開

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