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第59回 ベルリン国際映画祭

2月5日(現地時間)から、第59回ベルリン国際映画祭が開幕。今年の審査委員長は、イギリス人女優のティルダ・スウィントン。そのほか、イザベル・コイシェ監督やウェイン・ワン監督、クリストフ・シュリンゲンズィーフ監督、スウェーデンのベストセラー作家ヘニング・マンケルら。長編コンペティション部門には、安藤政信出演の中国映画『花の生涯~梅蘭芳(メイランファン)~』が入った。

コンペティション部門 - Competition

『イン・ザ・エレクトリック・ミスト』(原題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

フランス、アメリカ

監督

ベルトラン・タヴェルニエ

キャスト

トミーリー・ジョーンズジョン・グッドマンピーター・サースガード

ストーリー

ルイジアナ州。鎖で縛られた黒人の腐乱死体が発見された。この死体を前に、若い女性を狙う連続殺人犯を捜査中の刑事、ロビショーにある過去の記憶がよみがえってくる。

注目ポイント

作家ジェームズ・リー・バークによるハードボイルドシリーズの主人公、ロビショーを演じるのは、缶コーヒーのCMでもおなじみのトミー・リー・ジョーンズ。フランスの巨匠ベルトラン・タヴェルニエ監督は、1974年の初監督作品『ロロジェール・ド・サンポール』(原題)で銀熊賞、1995年には『ひとりぼっちの狩人たち』で金熊賞を受賞。本映画祭との相性もいいようだ。

『リッキー』(原題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

フランス、イタリア

監督

フランソワ・オゾン

キャスト

アレクサンドラ・ラミー、 セルジ・ロペス、 メルシーヌ・マイヤンス

ストーリー

パコと恋に落ちてからというもの、身の回りで不思議なことが起こるようになったケイティー。極めつけは、二人の愛の結晶として生まれたリッキーだった。

注目ポイント

一昨年、『エンジェル』が本映画祭のクロージング作品として華々しく上映されたフランソワ・オゾン監督の待望の新作。家族愛や母性をテーマにした、オゾン監督には珍しいコメディータッチの作品。タイトルにもなっている驚異の赤ちゃん、リッキーを演じるのは、何と生後数か月のアルチュール・ペイレくん。ミュージシャン、キャットパワーが参加している音楽にも注目だ。

(C) photo Jean - Claude Moireau - 2008

『リトル・ソルジャー』(英題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

デンマーク

監督

アネット・K・オルセン

キャスト

トリーネ・ディアホルム、フィン・ニールセン、ロルナ・ブラウン

ストーリー

戦場から戻ったものの、世の中に幻滅してしまっているロッテ。そんな彼女を心配した父親に紹介された仕事というのが、父の恋人であるナイジェリア人の売春婦を車で送迎することだった。

注目ポイント

2002年に発表した長編第一作の『マイナー・ミスハップス』(英題)が、本映画祭でヨーロッパの最優秀映画に与えられるブルー・エンジェル賞を受賞したアネット・K・オルセン監督。2作目はラース・フォン・トリアーの製作会社で製作され、こちらも本映画祭に出品。同じデンマーク出身の女性監督スサンネ・ビアのように、世界からの注目が集まるかもしれない。

(C) Mike Kolloffel

『ストーム』(英題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

ドイツ、デンマーク、オランダ

監督

ハンス=クリスティアン・シュミット

キャスト

ケリー・フォックスアナマリア・マリンカスティーヴン・ディレイン

ストーリー

オランダ・ハーグ。検事を務めるある女性が、戦犯容疑者について証言するようにボスニア人女性への説得を試みるが……。

注目ポイント

日本での劇場上映は少ないが、1995年の『イッツ・ア・ジャングル・アウト・ゼア』(英題)で注目された、地元ドイツ期待のシュミット監督。『ディスタント・ライト』(英題)と『レクイエム』(英題)は、共に本映画祭のコンペで賞を受賞。本作は『4ヶ月、3週と2日』で注目されたアナマリア・マリンカなど、魅力的なキャスト陣にも注目だ。

(C) 23/5, Zentropa, IDTV, Gerald von Foris

『ロンドン・リバー』(原題) ◆男優賞◆

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

アルジェリア、フランス、イギリス

監督

ラシッド・ブシャール

キャスト

ブレンダ・ブレシンソティギ・クヤテ

ストーリー

2005年、ロンドンで起きたテロ事件。行方不明になった子どもを捜索するため、オスマンとエリザベスはそれぞれロンドンにやって来た。実は事件が起こるまで、子どもたちは一緒に暮らしていたのだが……。

注目ポイント

『ダスト・オブ・ライフ』(英題)と『デイズ・オブ・グローリー』でアカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた実績を持つ、アルジェリア系フランス人監督のラシッド・ブシャール。人種や文化の壁を描くことに定評があり、ムスリム男性とクリスチャン女性の交流をつづるこの企画を低予算で撮ってくれる最適の人物だとイギリス人プロデューサーも太鼓判を押している。

『マンモス』(原題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

スウェーデン、ドイツ、デンマーク

監督

ルーカス・ムーディソン

キャスト

ガエル・ガルシア・ベルナルミシェル・ウィリアムズ、トム・マッカーシー

ストーリー

レオとエレンはニューヨークに住む夫婦。8歳の娘をシッターに預け、仕事に追われる日々を送っている。ある日、仕事でタイを訪れたレオは、次々と事件に遭遇し……。

注目ポイント

長編デビュー作の『ショー・ミー・ラヴ』が1999年のベルリン国際映画祭に出品され、同性愛をテーマにした優秀な作品に送られる“テディ賞”を受賞したムーディソン監督。その後も各国の映画祭で作品が上映され国際的な評価を高めている。ガエル・ガルシア・ベルナルとミシェル・ウィリアムズという若くメジャーな俳優を迎え、世界からの視線が集まりそうだ。

(C) Memfis Film

『レイジ』(原題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

イギリス、アメリカ

監督

サリー・ポッター

キャスト

ジュディ・デンチジュード・ロウダイアン・ウィースト

ストーリー

ニューヨークのファッションウィーク。キャットウォークでのアクシデントが殺人事件に発展。バックステージにいた一人の学生が、その様子を携帯電話のカメラで撮影していた。

注目ポイント

ダンサーでありミュージシャン、そして『耳に残るは君の歌声』や『愛をつづる詩』の監督でもあるサリー・ポッター。本作はある人物の主観で撮られたという設定の、ポイント・オブ・ビュー方式で撮影を敢行。映画監督として一躍評価を得た『オルランド』で主演を務めたのが、本映画祭の審査委員長ティルダ・スウィントン。賞の行方も気になるところだ。

(C) Adventure Pictures Ltd, 2009 / Sally Potter

『ザ・メッセンジャー』

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

アメリカ

監督

オーレン・ムーヴァーマン

キャスト

ベン・フォスターウディ・ハレルソンサマンサ・モートン

ストーリー

イラクでの軍隊生活も残り3か月となったウィル。新しい仕事内容に満足できない上に、同僚とも反りが合わない。さらに、兵士に先立たれた未亡人と恋に落ちたことから、人生が狂い始め……。

注目ポイント

アイム・ノット・ゼア』『ああ、結婚生活』の脚本家、オーレン・ムーヴァーマンの監督デビュー作。『X-MEN ファイナル ディシジョン』などに出演している若手注目株のベン・フォスターが主演を務める。先にプレミア上映されたサンダンス映画祭の発表によると、登場人物たちが落ちるトンネルの先には明るさやユーモアも見いだせる作品だという。

『ザ・ミルク・オブ・ソロウ』(英題) ◆金熊賞◆

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

スペイン、ペルー

監督

クラウディア・ロッサ

キャスト

マガリー・ソリエ、スシ・サンチェス、エフライン・ソリス

ストーリー

妊娠中や授乳期にレイプされた女性の母乳からその子どもに感染する奇病は世代を超えて確実に伝染してきた。ファウスタは隔世遺伝を恐れ、そのことで一人悩み苦しんでいた。

注目ポイント

ペルーの若手女性監督、クラウディア・ロッサによる神話を基にした恐るべき物語。デビュー作『Madeinusa』(原題)に引き続き監督と2度目のタッグとなるマガリー・ソリエがヒロインを演じ、撮影も監督の生まれ故郷であるペルーで行われた。前作で2006年ロッテルダム国際映画祭国際批評家連盟賞に輝いた実力派監督の最新作だけに期待度も大きい。

『ジガンテ』(原題) ◆銀熊賞◆

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

ウルグアイ、ドイツ、アルゼンチン

監督

アドリアン・ビニエス

キャスト

オラシオ・カマンドゥル、レオノル・スヴァルカス

ストーリー

内気なスーパーマーケットの警備員の男は、監視カメラを通して清掃員の女性に恋をする。やがてただ見ているだけでは飽き足らなくなった彼は、もっと彼女の私生活を知りたくなり……。

注目ポイント

2004年東京国際映画祭最高賞の東京サクラグランプリに輝いたウルグアイ映画『ウィスキー』に俳優として出演していたアドリアン・ビニエスが監督した長編デビュー作。アルゼンチン出身でウルグアイで活躍するという面白い経歴の持ち主である彼は、これまでにも『8 オラス』(原題) や『Total disponcibilidad』などの短編映画を手掛け、その才能を発揮している。

『Katalin Varga』(原題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

ルーマニア、イギリス、ハンガリー

監督

ピーター・ストリックランド

キャスト

ヒルダ・ピーター、ノーバード・タンコ、ティボー・パルフィー

ストーリー

アンタルの妻は夫を疑うことなど考えずに献身的に尽くし、幸福に暮らしていた。だが、彼にはある秘密があり、その罪は結婚によってすでに帳消しになったと思っていたが……。

注目ポイント

本作で脚本と監督を担当してデビューを飾り、本映画祭がワールド・プレミアとなる新人監督、ピーター・ストリックランドによる寓話(ぐうわ)的な復讐(ふくしゅう)と償いの物語。そのノスタルジックな映像美や恐怖心をかき立てる音響の効果的な使い方は、まるでこれが初監督作品とは思えないほどだ。ベテラン勢に混じっても遜色(そんしょく)なく、本映画祭でも必見作との前評判も高い。

『Alle Anderen』(原題) ◆銀熊賞&女優賞◆

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

ドイツ

監督

マレン・アデ

キャスト

ビルギート・ミニヒマイル、ラーシュ・エルディンガー、ハンス=ヨッヒェン・ワーグナー

ストーリー

お互いに理想の相手だと思っていたあるひと組の男女は、共に夏の休暇を過ごすことにする。やがて彼らはあるカップルとの出会いをきっかけに、ささいなことですれ違っていく。

注目ポイント

『The Forest for the Trees』(原題)で2005年サンダンス映画祭審査員特別賞を受賞するなど、海外で評価の高いマレン・アデ監督によるラブストーリー。この若手実力派監督は本作で初めて本映画祭への賞レースへの参加を決めた。

『アバウト・エリー』(英題)◆監督賞◆

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

イラン

監督

アシュガル・ファルハディ

キャスト

ゴルシフテ・ファラハニ、マニ・ハギギ

ストーリー

長年ドイツで暮らしていた男は、ある日自身の故郷であるイランに帰郷することを思い立つ。異国の地で生活していた者の目には、久しぶりに見る故郷の風景はより美しく映った。

注目ポイント

イランでラジオの脚本やテレビシリーズを手掛けてきたアシュガル・ファルハディ監督は、2003年に『Dancing in the Dust』(英題)で長編デビューを果たす。イランの日常を描く珍しい監督で、彼の4本目の作品である『Fireworks Wednesday』(英題)は2006年シカゴ国際映画祭で最高賞であるゴールド・ヒューゴ賞を受賞した。本作は本映画祭がワールド・プレミア。

花の生涯~梅蘭芳(メイランファン)~

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

中国

監督

チェン・カイコー

キャスト

レオン・ライチャン・ツィイー安藤政信

ストーリー

北京の京劇一家に生を受けたメイ・ランファンは、若くして女形の名手として名をはせる。彼はやがて時代の寵児となり、国内だけでなく海外公演も精力的にこなし、成功を収める。

注目ポイント

『さらば、わが愛/覇王別姫(はおうべっき)』で1993年カンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールを受賞したチェン・カイコー監督が、15年ぶりに京劇の世界に挑む。香港四大天王の一人であるレオン・ライをはじめ、今やハリウッドセレブの仲間入りを果たしたチャン・ツィイーや、日本の若手実力派、安藤政信らが織りなす人間模様も見どころの一つ。

『スウィート・ラッシュ』(英題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

ポーランド

監督

アンジェイ・ワイダ

キャスト

クリスティナ・ヤンダ、パヴェル・シャイダ、ジャン・イングラード

ストーリー

マルタは医師として忙しく働く夫にも顧みられることもなく、孤独な日々を送っていた。そのような日々の中で彼女はある青年との出会いを通して自らの青春を思い出していく。

注目ポイント

ポーランドの巨匠、アンジェイ・ワイダ監督が20世紀の同国の作家、ヤロスワフ・イワシュキェヴィッチの短編小説を映画化。1959年の『灰とダイヤモンド』でヴェネチア国際映画祭国際映画評論家連盟賞受賞。1981年の『鉄の男』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールを受賞している大物監督だけに、世界三大映画祭制覇への期待も大きい。

(C) Piotr Bujnowicz / FabrykaObrazu.com

『シェリ』(原題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

イギリス

監督

スティーヴン・フリアーズ

キャスト

ミシェル・ファイファーキャシー・ベイツルパート・フレンド

ストーリー

1920年代のパリ、高級娼婦の母親は手を焼く息子を同じ娼婦仲間に預け“教育”させる。母親と息子ほど年の差のある二人の関係はその後も続くが、やがて思わぬ結末を迎える。

注目ポイント

スティーヴン・フリアーズ監督がフランスの女流作家、コレットの最高傑作「シェリ」を映画化した恋愛劇。 2007年には『クィーン』で2度目のアカデミー賞監督賞候補にもなったベテラン監督だけにその手腕が期待される。本映画祭では1998年に『ハイロー・カントリー』で銀熊賞(監督賞)を手にしている。

『ハッピー・ティアーズ』(原題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

アメリカ

監督

ミッチェル・リヒテンシュタイン

キャスト

デミ・ムーアパーカー・ポージーリップ・トーン

ストーリー

まったく別々の生活を営む姉妹が、久々に病気の父親の看病のため故郷に戻って来る。彼女たちは相変わらず手に余る父の世話を通して、お互いに自らの人生を見つめ直していく。

注目ポイント

2007年のサンダンス映画祭にノミネートされ、話題騒然のおバカなブラックコメディー『Teeth』(原題)のミッチェル・リヒテンシュタイン監督による人間ドラマ。個性的な姉妹を演じるのはデミ・ムーアと、インディペンデント映画の女王パーカー・ポージー。監督は1993年の本映画祭金熊賞を受賞した『ウェディング・バンケット』の主演男優でもある。

『マイ・ワン・アンド・オンリー』(原題)

イン・ザ・エレクトリック・ミスト

制作国

アメリカ

監督

リチャード・ロンクレイン

キャスト

レニー・ゼルウィガーケヴィン・ベーコンローガン・ラーマン

ストーリー

1953年、変わり者だがセクシーな女性アンは自分のため、そして息子たちとの生活のために裕福な男性を求め、東海岸を車で縦断する旅をすることに……。

注目ポイント

俳優ジョージ・ハミルトンの幼少時代の人生を基にしたコメディー映画。ハミルトンの母を演じるのはオスカー女優レニー・ゼルウィガー。ケヴィン・ベーコンはレニーの恋人のバンドマンを演じる。本作は本映画祭がワールド・プレミア。

(C) Runaway Home Productions LLC / Bill Gray

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