シネマトゥデイ

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INTERVIEW@big apple

今月は、ラッパー転身宣言でお騒がせのホアキン・フェニックスや、強烈なおバカ映画、そして個性派監督ミシェル・ゴンドリーレオス・カラックスのインタビューを紹介します!

2月11日映画よりラップ! なホアキン・フェニックス(リージェンシー・ホテルにて)

映画『トゥー・ラバーズ』(原題)

ニューヨークのブルックリンを舞台に両親が勧めるフィアンセとの結婚をためらっていたレオナルド(ホアキン・フェニックス)が、上の階に引っ越してきた移り気な女性に恋心を抱き始め、二人の女性の間で揺れ動く姿を描いた大人のラブストーリー。

ホアキン・フェニックス、ヴィネッサ・ショウ、ジェームズ・グレイ

ヴィネッサ・ショウ/ジェームズ・グレイ

記者が待つホテルの一室を訪れると、俳優のケイシー・アフレックがパブリシストと話し込んでいた。何で彼がここに? 彼は本作に出演していない。ひょっとして、同じホテルで別の映画のインタビューでもやっているのだろうか? 彼の新作なんかあったっけ?  などと思いながらインタビュー室に行くと、そこには何と撮影隊の姿が!? そこでようやく、ケイシーがホアキン・フェニックスのラッパー転身を追ったドキュメンタリーを制作しているという記事を思い出した! 机の上には撮影許可の同意書が用意されていたが、普通ならこういう場合、事前に連絡があるはずなのにまったくなし! アメリカ人女性記者はケイシーに「わたしをカメラで撮るのなら、同意書にサインしないわよ!」とマジギレ。

ケイシーが女性記者をなだめ、やっと現れたホアキンだったが……その顔はサングラスをかけたホームレスのオッサンにしか見えない! インタビューが始まっても、最初の約20分はラッパーへの転身話ばかりのホアキン。映画そっちのけで、残り数分というところでようやく本題に入れたほどだった。個人的にはホアキンなんかよりヴィネッサ・ショウに会いたかったわたしは、彼女の美ぼうとスタイルにドッキドキ! 彼女にスタンリー・キューブリック監督との仕事の話を聞けたのは収穫だ。ジェームズ・グレイ監督は、奥さんからホアキンのラッパー転身を知らされ慌てて彼に電話したがつながらず、周りから事情を聞かれるたびに困っているらしい。本作にはホアキンがラップ調で歌っているシーンもあり「おれのせいで彼が転向したのかも……」と悩んでいた。

2月25日不況はここにも? コーヒー一杯もでない取材!(ザ・ダブリュー・ホテル・タイムズ・スクエアにて)

映画『ミス・マーチ』(原題)

4年間昏睡(こんすい)状態にあった青年(ザック・グレガー)が、ある日友人(トレヴァー・ムーア)にバットでたたかれ目覚めたまでは良かったが、かつて慕っていた清純な彼女は、何とプレイボーイ誌のページを飾っていた。その理由を突き止めるため、伝説的な大邸宅プレイボーイ・マンションに向かってクロスカントリーのロード・トリップを試みる痛快なコメディー。

トレヴァー・ムーア、ザック・グレガー、クレッグ・フィリップ・ロビンソン

もらったカクテルシェーカー/トレヴァー・ムーアとザック・グレガー

朝9時半。取材用にホテルの部屋を3室も借りながら、どの部屋にもコーヒーを用意していない配給会社。わたしはお茶しか飲まないためまったく気にしなかったが、コーヒーを飲むことで一日が始まるニューヨークの記者にとっては一大事。ほとんどの記者が「なぜコーヒーを用意してないんだ?」とクーレムを付けると、パブリシストは「この不況で予算削減です!」と返答。だが、この映画の配給会社はフォックス・サーチライト・ピクチャーズだ。この間オスカーを総なめにした映画『スラムドッグ$ミリオネア』の配給もこの会社。「儲かっているだろ!」と記者たちがツッコんでも一向に出てこないコーヒー。結局、自腹で買いに行く記者たちだった。

「ザ・ホワイテスト・キッズ・ユー・ノウ」という若者に人気のテレビ番組を手掛けるトレヴァー・ムーアとザック・グレガーの二人が監督、脚本、主演を務める本作。ザックが昏睡(こんすい)から目覚めた後、お尻から4年間分の汚物が飛び出すという強烈なシーンがあるのだが、そのカラクリはザックの懐にホースを付け、そこからピーナツバター状のものを流しただけらしい。本作がヒットすれば「ザ・ホワイテスト・キッズ・ユー・ノウ」の映画化もあるかもと語っていた。当初、プレイボーイの創立者ヒュー・ヘフナーはロバート・ワグナーが演じていたが、誰もがヒューを知っている上にラッシュでの評判が悪くクビに。そこで直接プレイボーイに出向くと、この映画をヒューが気に入ってくれ出演を承諾してくれたそうだ。

2月26日KYな記者に横やり! あこがれの監督はリンゴを食べていた……(ソーホー・グランド・ホテルにて)

映画『TOKYO!』

東京を舞台にした3話のオムニバス映画。個性的な監督ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノが鋭い感性で東京を描く。オムニバス作品でありながら、カンヌ国際映画祭で話題になった作品。

ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ガブリエル・ベル

ガブリエル・ベル、ミシェル・ゴンドリー/レオス・カラックス

以前ミシェル監督をインタビューしたとき、彼の英語の発音が聞き取りにくく苦労したのを覚えていたので、今回はどうなることやらと心配していたが、発音は以前よりも聞き取りやすく一安心。だがとある男性記者が、日本の自殺問題について難しい英単語ばかりの質問を始めた途端「君の言っていることはまったくわからない。もう少しわかりやすく説明してくれ」と言い出すミシェル・ゴンドリー監督。限られたインタビュー時間の中で、一問にそんなに時間をかけていたら日が暮れると思ったわたしは「本作は、むしろニートと呼ばれる無気力な若者の問題に触れていると思う!」と横やりを入れ、テーマにあるものを聞き出そうとした。普通ならかなり無礼な行為だが、ほかの記者たちは取材後にお礼を言ってくれた。

レオス・カラックス監督は、わたしが1990年代に影響を受けた監督で、久しぶりに緊張して取材に臨んだのだが、お腹が空いていたレオス監督はリンゴをかじりながらインタビューに応じ、何となくリラックスすることができた。ただ、彼はあまり多くを語らない人物のようで、返答は2、3問を除いて短いものが多かった。「テロリストなどを描いたシリアスな話ではないが、モンスターと呼ばれるどんな人物も、もとは誰かの子どもだということに気付いてほしい」と語ったのは印象的だった。

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