シネマトゥデイ

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INTERVIEW@big apple

今月は、トライベッカ映画祭で行った取材から、映画『おくりびと』スティーヴン・ソダーバーグ監督映画『ザ・ガールフレンド・エクスペリエンス』(原題)、そしてあこがれのアトム・エゴヤン監督新作映画『アドレーション』(原題)を紹介します。※チェックマークをクリックすると、インタビュー記事が読めます!

5月27日スコット・スピードマン、いきなりトイレを修理!(リージェンシー・ホテルにて)

映画『アドレーション』(原題)

両親を事故で失い、叔父トム(スコット・スピードマン)のもとで暮らすサイモン(ディヴォン・ボスティック)が、ある日フランス語の授業で、クラスの皆に自分の父親がテロリストであるような話をし始める。その話はインターネット上でも波紋を呼ぶのだが、果たして真実なのだろうか……?

アトム・エゴヤン監督スコット・スピードマン、ディヴォン・ボスティック

ディヴォン・ボスティックとスコット・スピードマン/『アドレーション』(原題)のポスター

取材部屋には、アトム・エゴヤン監督とスコット・スピードマンとディヴォン・ボスティックで分けられた2つのテーブルが用意されていた。最初の取材はスコットとディヴォンの予定だったのだが、登場したのはディヴォン一人。スコットは別の取材でほかの部屋におり、3分ほど遅れて部屋にやって来た。ところがスコットは入るや否や、トイレに直行。どれだけ我慢していたんだ? と思っていたら、すぐに出てきてディヴォンとスコットの取材が始まった。しばらくして急にスコットが立ち上がった。トイレの水洗の故障で水が流れっぱなしだったことに気付いたのだ。インタビューを中断してトイレに直行するスコット。何と修理に行ってしまったのだ……。一同あぜん。そして2分ほどで戻ってきたスコットは「直したよ!」と満足げに答え、インタビューを再開させた。

スコットはエゴヤン監督から、年齢が違うと何度も断られていたとのことだが、エゴヤン監督を説得して、オーディションを見てもらい、見事今回の役をゲットしたのだそうだ。スコットは学校を中退したときに観たエゴヤン監督の映画『スウィート ヒアアフター』が忘れられなかったそうだ。そしてお次はいよいよ、エゴヤン監督との取材! たっぷり30分間語ってもらった。作曲家のマイケル・ダナのことや、エゴヤン監督の妻で女優のアルシネ・カーンジョーンとのことについて聞くことができてうれしかった。

5月28日ポルノ女優の美ぼうと、知的なコメントにビックリ!(リージェンシー・ホテルにて)

映画『ザ・ガールフレンド・エクスペリエンス』(原題)

一晩2,000ドルのコールガール(サーシャ・グレイ)の5日間を、不安定な経済状況のもとで彼女とかかわる人物を通して浮き彫りにする話題作。


サーシャ・グレイスティーヴン・ソダーバーグ監督

サーシャ・グレイ/『ザ・ガールフレンド・エクスペリエンス』(原題)ポスター

取材会場のホテルに行くと、何と食事が用意されているではないか! 最近は不況で食事どころかドリンクさえ出てこない取材がある中で、久々のタダ飯に大喜び。するとパブリシストから「取材の時間が押していて、予定より30分は遅れるわ」とのアナウンスがあった。サーシャ・グレイとスティーヴン・ソダーバーグ監督の30分ずつのインタビューは、予定では13時に始まり、14時には終わるはずだった。僕はその後14時半から別のホテルで行われる、『おくりびと』の取材に行く予定だ。これはやばい……! インタビューの途中で抜け出さなければ間に合わない! 結局取材が始まったのは、それから45分後。ソダーバーグ監督はあきらめて、サーシャのみ取材することに。

尊敬するソダーバーグ監督に取材できずに落ち込んでいた僕だが、ポルノ女優のサーシャの美ぼうにビックリ! そして言葉を選びながら話す知的なコメントの数々にまたビックリ! ポルノ女優の概念を完全に一掃された気がした。なお、同じ部屋にいたアメリカ人記者たちが、彼女にポルノ関係の質問を振るときに必ず「In your line of work(あなたの職業では)」と、ポルノという直接的な言葉を避けて質問する姿には笑ってしまった。だが笑っている場合じゃない! 終わったのは14時25分。『おくりびと』が待っている!

5月28日遅刻か!? 日本人記者たちの冷ややかな視線(キタノ・ホテルにて)

映画『おくりびと』

プロのチェロ奏者として活躍していた小林大悟(本木雅弘)は、ある日突然楽団の解散を知らされ、夢をあきらめて妻(広末涼子)と実家の山形に帰る決意をする。旅行代理店と勘違いして選んだ職は、人をあの世に送り出す納棺師の仕事だった。

本木雅弘滝田洋二郎監督

本木雅弘/本木雅弘と滝田洋二郎監督

タクシーに飛び乗り20ブロックも離れたキタノ・ホテルへ直行! 急いだものの、5分の遅刻。しかも急ぎ過ぎてタクシーの領収書をもらい損ねた! 部屋に入った途端、向けられたのは日本人記者たちの冷たい視線。『おくりびと』の今回の取材は、日本人取材班とアメリカ人記者向けの2つに分けられていた。僕は前の取材と重なるために、今回だけは日本人グループ取材で登録。アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『おくりびと』を取材する日本人記者たちは当然気合が入っており、遅れて来た僕を見て「こいつ、マジありえない……」という目線を投げかけてきた! こう見えても場数を踏んでいる僕。動揺は一切見せずに本木雅弘の前にレコーダーを置いた。

10人くらいの記者が座っていたが、質問するのはなぜか半分。さらにほとんどが映画専門の記者ではなかった。ここで僕は遅刻の名誉挽回(ばんかい)と、必死で専門的な質問をし始め、結局僕が一番多く質問することになった。日本映画が不況の1980年代に、ピンク映画を撮っていた滝田洋二郎監督。そのときの経験は現在も生かされているのだろうか? すると滝田監督は「全部生かされていると思いますよ。そういった経験があるから今があるんです」と力強く語ってくれた。

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