シネマトゥデイ

私的映画宣言 サード・シーズン6月

筆者の近況報告

斉藤博昭

珍作との評判を聞いて観た映画『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』。血まみれ&××まみれのキムタクに、フランシス・ベーコンの絵のような死体アートに、ありえない色の服も着こなす爬虫(はちゅう)類の目をしたイ・ビョンホンと、超奇怪ワールドに予想外にハマった!

高山亜紀

映画『不灯港』万造ファンクラブに入りました。会員番号24番。会員証代わりのストラップには監督の手書きで番号が書いてありました。過去形なのは、白のマーカーだったので、早くも削れて跡形もなくなったからです(泣)。

前田かおり

映画『ラスト・ブラッド』のチョン・ジヒョンの百人斬りが超痛快! もともと時代劇&チャンバラが好きなわたしは、最近はやりの「お試し」で「殺陣」教室で体験レッスン。ヘッピリ腰でも気分だけは「てめぇーら、人間じゃねぇ、叩っ斬ってやる!」(by破れ傘刀舟)。

鴇田 崇

ホテルのエレベーターにて、映画『天使と悪魔』で来日中のトム・ハンクスにバッタリ遭遇。「君たちはいくつ質問すれば気が済むんだ!」とイキナリかましてきたけれど、なぜ自分がマスコミ系の人間とわかったのかは不明だぜ!

今 祥枝

ロサンゼルス出張時、某先輩ライターオススメの映画『アドベンチャーランド』(原題)を鑑賞。小粒ながらも甘酸っぱくてノスタルジックな正統派の青春映画に、何か心洗われる思い。主演のジェシー・アイゼンバーグ(映画『イカとクジラ』など)がいい感じでした。

天使と悪魔

ロン・ハワード監督、トム・ハンクス主演の大ヒット作、『ダ・ヴィンチ・コード』の続編となる歴史犯罪ミステリー。イタリアのローマで400年の時を超えてよみがえった秘密結社・イルミナティによるバチカンへの復讐(ふくしゅう)を阻止するべく、ガリレオの暗号コードに挑む宗教象徴学者・ラングドンの活躍を描く。ヒロインには『ミュンヘン』のイスラエル人女優アイェレット・ゾラーを抜てき。ほかにユアン・マクレガーやステラン・スカルスガルドなど、国際色豊かな実力派俳優たちが脇を固める。原作の張り詰めた緊迫感を、より臨場感たっぷりの映像で見せてくれることに期待したい。

[出演] トム・ハンクス、ユアン・マクレガー、アイェレット・ゾラー
[監督・脚本] ロン・ハワード

斉藤 博昭

9点相変わらずラングドン教授の謎解きがサクサク進み過ぎるなど、ツッコミどころはあるにしても、あの原作の映画版ということで、合格点の仕上がりでは? ある核心部分の改変にバチカンへの妙な配慮も感じさせるが、原作のいくつかの要素を合成&削除し、映画用にすっきりさせた脚本は敢闘賞モノ。要所要所に挿入された「宗教vs.科学」にまつわるセリフが、ラストシーンで皮肉たっぷりにテーマを浮き上がらせる。ロン・ハワード監督の手堅い演出に、素直に感動した。

高山亜紀

7点名所・旧跡めぐり色がさらに強くなり、まったりするにはさらにいい感じの作品になってきた。今回はトム・ハンクスの無理なイケメン設定もなくて、安心だ。しかも、難しい宗教用語が次々と出てくるのだが、それを全然理解していないのに、ちゃんと付いていけるというわかりやすいストーリー展開。当然、犯人もすぐわかって、謎を解く必要もなし。ハラハラドキドキ感なんて無縁で、教育番組のようなサスペンス。もはや観光気分でどうぞ。

前田かおり

5点トム・ハンクスが泳ぐわ、走るわ、隠れるわで、前作以上にアクション色は強くなり、スリリングなシーンも満載。でも、後半イッキに畳み掛けて、カトリック教会の総本山バチカン(セットだけど……)をボロボロにしておきながら、えええええーなオチ。 特に、原作にはあった設定などを省略したために、犯人の苦悩も葛藤(かっとう)もわかりづらくて弱い。何より今回、殺しの手口が過剰にエグい。ローマ、バチカン、ガリレオなどカルチャー心をくすぐるキーワードは多いけど、年配の観客の心臓は大丈夫かぁ?

鴇田 崇

6点原作の上巻をはしょりまくったスピーディーな筋運びや、ラングドンの短めの髪型など前作の反省点を踏まえた改善効果で、『ダ・ヴィンチ・コード』よりもはるかに観やすく、エンタメ性も増強されている。ただ、どうしても個々のミステリアスな謎が解決される決め手が、ラングドンにしかわからないマニアックな知識頼みになっているため、謎解きのカタルシスが中途半端なのは前作と同じ。題材が題材なだけに、今後も同じ課題が残るな。

今 祥枝

6点原作は『ダ・ヴィンチ・コード』よりも面白いと思っていたので、そんな期待感があだとなったか。これなら、まだイマイチだった前作の方が良かったような気がするという出来にがっかり。メーキング本を見て楽しみにしていたバチカンの描写も魅力に乏しく、何より肝心のユアン・マクレガーふんするカメルレンゴのキャラクター設定の浅さはいかがなものか。原作にあるディテールの楽しみも、知的好奇心もさっぱり満たされない安易なシリーズ化は残念な限りだ。

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スター・トレック


 (C) 2008 Paramount Pictures. Star Trek and Related Marks and Logos are Trademarks of CBS Studio Inc. All Rights Reserved.

テレビドラマや映画でおなじみの「スター・トレック」を再構築し、ジェームズ・T・カークの若き日を描くスペース・アドベンチャー。あるアクシデントによりUSSエンタープライズに乗ることになったカークが、宇宙への冒険で成長していく姿を描く。監督は『クローバーフィールド/HAKAISHA』のJ・J・エイブラムス。カークを演じるのは、『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』に出演しているクリス・パイン。1960年代から続く人気シリーズが、最新のVFXを駆使してどう生まれ変わったのかが見どころ。

[出演] クリス・パイン、ザカリー・クイント、エリック・バナ
[監督] J・J・エイブラムス

斉藤 博昭

7点宇宙でのアクション・アドベンチャーに、欠点も多い共感度満点の主人公の成長&葛藤(かっとう)ドラマがうまくマッチ。すんなり楽しめる。問題はこの“すんなり”感で、J・J・エイブラムス監督のキャリアを考えるともの足りなさが残るのも事実だ。神聖なるシリーズを前に、ちょっぴり彼のビビリが感じられる。それでも雪原のクリーチャーバトルのほか、アクションの重量感は半端じゃないし、ロミュラン戦艦のデザインなど、ポイントで「おおっ!」と身を乗り出すビジュアルは多数。

高山亜紀

8点“スタトレ”のことを、知らなくても、しっかり楽しい……どころか、知らないからとこの映画を観なかったら、絶対に損。テレビシリーズは展開が遅いイメージだったけど、2時間に凝縮するとこんなに超エンターテインメントになるのか。しかも、キャラの立て方がめちゃめちゃうまい。全員の個性が生かされ、均等に見せ場がある。これを観て、逆に成長した彼らを探しにテレビシリーズを見たくなった。さすがテレビドラマ「LOST」のJ・J・エイブラムス監督、大所帯はお手のものだ。

前田かおり

6点映画『PLANET OF THE APES/猿の惑星』など、リ・イマジネーションと名のつくものはうまく行った試しがないが、若きカークを描いた青春ものに再構築して、“スタトレ”初心者でもOKの世界に。出演者も人気のドラマや映画でおなじみのヤングアクターたちを起用する一方で、元祖スポックのレナード・ニモイをストーリーに絡ませて、熱烈なトレッキーへの目配せも忘れていない。もっとも、トレッキーにはそこが不満という声も。私的には、ボーンズ役で登場のカール・アーバンが昔の精悍なイメージはどこへと言いたくなるほど、丸くなっていい人になっているのが残念。

鴇田 崇

9点従来のシリーズを観ていなくてもまったく問題ないが、カメオかと思っていたレナード・ニモイがガチで登場するなど、往年のファンへの配慮とリンクさせる気概が随所に見られて好印象。もともと監督はオリジナルの熱狂的なファンじゃないだけに、冷静な態度で再構築に取り組めたことがプラスに作用したか。というか、宇宙空間の映像は明らかに映画『スター・ウォーズ』シリーズを意識しているセンスで、今後も続くであろう第2弾、第3弾の内容が楽しみなところだ。

今 祥枝

9点テレビシリーズは、ところどころをつまみ食い程度の適当な知識しかない筆者。かつSFは苦手なジャンルなのだが、これは文句なしに楽しめた。アクションもたっぷりで、タイムトラベルの要素もうまく盛り込みつつ、ユニークな登場人物も魅力的。特にザカリー・クイントのスポックには大満足! 後日、改めてオリジナル&初期の劇場版を鑑賞しながら、ファンにとってもそうでない人にとってもJ・J版がいかによくできているかを再認識した次第。

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ターミネーター4

アーノルド・シュワルツェネッガーの代表作となった大ヒットSFアクション3部作の新生シリーズ第1弾。人類滅亡を意味する“審判の日”から10年後の2018年を舞台に、30代となったジョン・コナーが人類軍の指導者となり、機械軍の支配する世界に立ち向かう。監督は『チャーリーズ・エンジェル』のマックG。主人公ジョン・コナーを『ダークナイト』のクリスチャン・ベイルが演じる。ニュータイプのターミネーターと人類の戦いに注目だ。

[出演] クリスチャン・ベイル、サム・ワーシントン、コモン
[監督] マックG

斉藤 博昭

8点「リアル&ダークなアクション」とマックG監督が豪語しただけあり、怒とうの展開と見せ場の連続に息もつかせない。ただし、監督の明るい(軽い?)性格が邪魔してか、人類の悲劇にイマイチ踏み込まなかったのが残念。もう少し、捕らわれた人間の行く末なんかを見せれば感動度もアップしたはず。そんな中、半分マシンの苦悩を目の表情だけで見せるサム・ワーシントンが素晴らしく、公開直前のラストの微妙な変更も納得。映画『ダークナイト』と同じく、クリスチャン・ベイルは“引き立て役”がうまい!?

高山亜紀

6点一体誰なんだ、マーカス・ライト。なぜ、こんなにフィーチャー? 彼の苦悩や恋愛話まで描かれ、エンディングまで彼の見せ場だらけだった。ジョン・コナーの影が薄過ぎ。ようやく見せ場が来ても、シュワちゃん登場で、持っていかれるし。クリスチャン・ベイルも、そりゃ罵声(ばせい)の一つも浴びせたくなります。唯一の見どころは「I’ll be back」の名ゼリフを言う場面ぐらいか。ジョンとカイルの出会いシーンも、ドラマの方が断然、良かったなぁ。

前田かおり

8点25年前、シュワルツェネッガーがここからスターダムにのし上がったが、今回、謎の男マーカス・ライトにふんしたサム・ワーシントンがその道を行きそう。無骨な男っぷりに加え、胸板の厚さには萌える。それに引き換え、ジョン・コナー役のクリスチャン・ベイルはイマイチ。モトターミネーターに乗るところなんて、『ダークナイト』のバッドポッドのパロディーか? 爆破シーンもふんだんで、大スクリーンで観てこその迫力もある娯楽作。早くも次が作られるらしいけど、個人的にはマーカス・ライトでスピンオフを提案したいっ!

鴇田 崇

9点“審判の日”以後の世界も含め、観たかった『ターミネーター』の続編が登場! 映画『トランスフォーマー』『宇宙戦争』に匹敵するマシン大暴れの映像は申し分ないし、クリスチャン・ベイルと対立する上官を演じるのが、マイケル・アイアンサイドっていうのも世代的に激アツ! 気持ち的には満点だが、男女(マーカスとブレア)の心情を描くシーンが映画『ターミナル』のスピルバーグ級に幼稚な演出に見えたのと、カイルの声が枯れ過ぎなのでマイナス1点。

今 祥枝

8点ファンにとっては物語の整合性にどうしても目が入ってしまうに違いないが、脚本はなかなか頑張っていたのではないだろうか。一方で、映画『バットマン ビギンズ』や映画『スター・トレック』のようにシリーズに新風を吹き込んだとはいかず、目新しさに欠けた気も。最もSF的な要素にこだわりのない筆者としては、新星サム・ワーシントンのワイルドな魅力にくぎ付け! 『スター・トレック』でもいい働きをしているごひいきのアントン・イェルチンも頑張っていたので、★一つオマケ。

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筆者プロフィール

今 祥枝斉藤 博昭前田 かおり
中山 治美鴇田 崇相馬 学
高山 亜紀小林 真里山縣 みどり
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