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坂口憲二
「海から見た、ニッポン 坂口憲二の日本列島サーフィン紀行 最終章」
この地球を生かすのも殺すのも、おれたち次第
「海から見た、ニッポン 坂口憲二の日本列島サーフィン紀行 最終章」坂口憲二 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ 写真:吉岡希鼓斗

俳優として活躍を続けている坂口憲二が、サーフボードとともに日本全国の海をめぐる旅を、約1年間追いかけたロードームービードキュメント「海から見たニッポン」シリーズの最終章が発売される。今回坂口が旅をしたのは、東京の小笠原、徳島、高知、宮崎……。DVDには、われわれが見たこともないような美しい海が登場する。18歳でサーフィンを始めて以来、海に魅了され続けているという坂口に、海を愛するサーファーとしての視点から日本の海の魅力、そして自身の人生観を語ってもらった。

■日本の素晴らしさを伝えたかった

Q:今回のDVDはサーフィンをしない方でも十分楽しめる内容でしたね。

一緒に旅をしているような錯覚をしてほしいんです。やっぱりDVDを作るときに、サーフィンをしない方たちでも楽しめるようにっていうことを意識していたので、サーファーではない方でも楽しんでもらえると思います! やっぱり自分も旅する前は、日本のことを知っていたつもりでいたんですけど、「こんないいところがあったんだ!」って発見がたくさんありましたから。海外旅行に行かなくても、素晴らしい景色は日本にもある。本人次第で、いくらでも刺激的な旅になるってことを伝えたかったんです。

Q:日本の風景とは思えないくらい美しい海が、たくさん登場しました。一番印象に残っている海は?

四国の海部と宮崎の海ですね。海部は、もともと世界的にすごく有名なポイントなんです。海部川の河口にあるんですけど、河口でサーフィンって初めての経験だったんですが、すごくいい波が来て驚きと感動がありましたね。宮崎の海は、鳥居をくぐって海に出るんですよ。日本に暮らして、日本でサーフィンをしている自分としても、そんなところがあるなんて知らなくて、新しい発見でした。海から振り返ると、そこに鳥居があって、すごく日本らしいんですよね。島国としての日本が、いかに海と文化が密接した関係かということを再確認できた場所でした。海外の人とたちにもぜひ行ってほしいですね。

Q:もともとハワイでサーフィンをしていたという坂口さんですが、日本とは違いますか?

ハワイで4年間やった後、日本に帰って来て全然波に乗れなかったんですよ。だから、海自体も全然違うことに気付かされました。ハワイでサーフィンを始めて一番学んだことは、ハワイのローカル(地元のサーファー)たちはみんな海を大事にしてるんですよ。みんな自分たちの土地を愛していて、理解している。だからこそ、スペシャルな波も来る。これは、日本もハワイも言えることだけど、スペシャルな波が来る土地には、やっぱりスペシャルな人たちが住んでいるんですよね。

■役者として、演じる役柄へ責任を感じたい

Q:DVDではサーファーとしての坂口さんを見ることができますが、役者としての活動についても聞かせてください。

最近のドラマみたく、人気があるやつだけ集めれば数字が取れるっていう考え方じゃ、ダメだと思うんです。テレビだからどうとか、映画だからどうとかじゃなくて、自分が演じる役柄への責任を感じたいんですよね。自分で演じるには、演じた後に「坂口が演じて良かった」って言われるようになりたいです。だから、作品選びもするし、監督とぶつかることもあります。でもそれは、すべて自分に返ってくるから。今は精いっぱい戦って、演じていきたいんですよね。

Q:テレビドラマ「池袋ウエストゲートパーク」での悪役、ドーベルマン役の印象がとても強かったですが、いい役と悪役とではどちらが楽しいですか?

割と振り切れて、自分とは違うキャラクターを演じているときの方が楽しかったりするんですよね(笑)。快感です! あのとき生まれて初めて金髪にしたし、あの当時は電車に乗って、池袋に通ってたんですけど、もう山手線に乗るときから目つきがするどくなってきちゃう(笑)。思い入れのあるキャラクターってあると思うんですけど、あのドーベルマンみたいな思い入れのあるキャラクターは、本当に演じていて楽しかったですね。

■偉大な父親、そして兄について

Q:坂口さんといえば、お兄さんも格闘家として活躍されていて、お父さんは新日本の伝説的なレスラーです。お父さんが有名だということに、プレッシャーはなかったですか?

やっぱりオヤジが有名ってことで、それを自慢したかったときもあったし、それに反発していたときもありました。父親が偉大だと、子どもとしては本当にプレッシャーなだけでしたからね。だから、どうやったらオヤジを超えられるか、そんなことばっかり考えていた時期もありました。でも、結果的に親を超えられなくて、今も近づこうとしている感じですね(笑)。

Q:お兄さんも最近、俳優デビューされましたが、どんな気分でした?

そうなんですよ! うちのアニキ、映画『カムイ外伝』に出るんです! あのアニキが演技してみたいって思ってくれたことが、すごくうれしかったです。何かおれと同じリングに立ってくれた気がして、いい刺激になりました。帰ってきた後に、「お前の仕事は大変だな」って言ってくれたことがうれしかったです。

Q:家族で道場もされていて、格闘技の試合でもお兄さんと一緒に入場する姿が印象的でした。坂口さんご自身は、格闘技に挑戦はされないんですか?

おれは、あの世界は無理(笑)! でも、本当に支えていきたいと思う。名もない選手たちが、死ぬ気で頑張ってる姿をおれは毎週見ているから、いつかたくさんのスポットライトを浴びるリングで戦ってほしい! いつか夢をかなえさせてやりたいって、そう思ってるんですよ。

■出会えたすべてのサーファーに感謝したい!

Q:最近は日本の海の環境問題も、ずいぶん取りざたされていますが、坂口さんはサーファーとしてこの問題をどう考えていますか?

いい景色はたくさんあるけど、汚いところもいっぱいある。その現実をまず受け入れなきゃいけないんですよね。そして、僕らは海というフィールドでサーフィンをしていて、そこは無料でお金がかからない。僕らは、海に遊ばせてもらっているんだから、海に何か恩返しするって意識を持たなきゃいけないと思うんです。みんな自分の家の中でごみや吸殻をポイ捨てしないでしょ? それがもしも海だったら? 地球だったら? そう考えるだけで、環境問題はもっと変わっていくと思います。

Q:サーフィンを通して、気付いたこととは?

地球上で生きることは、やっぱり環境を守るってことが一番大事だと思うんですよ。この地球を生かすのも殺すのも、おれたち次第。それは、いつも海に身を置くことで学んだことですね。

Q:海を見れば、地球のきれいさもわかりますよね。

やっぱり地球の自然を守れば、海は自然にきれいになっていくものだと思うんですよ。一人一人が意識を変えるだけで、かなり違ってくると思う。環境問題は、ただ地球への恩返しだと思うんですよね。難しい問題だと思うけど、未来に対しては何も残していけないと思うから。未来の人たちにも、きれいな海を残してあげたいです。やっぱり汚い海を見ると、へこみますもん。

Q:サーフィンといえば、やはり出会いが醍醐味(だいごみ)の一つだと思います。今回の旅で最高だった出会いは?

波も景色もそうだけど、今回出会えたすべてのサーファーに感謝しています。本当に、いろんな人の生き方を学べましたね。やっぱりサーファーってかっこいいって、改めて思えた旅でした!

真っ黒に日焼けした坂口は、太陽のような青年だ。DVDの中では、そんな坂口と一緒に日本中の海を旅することができる。彼はふとした瞬間に、こちらが感動すら覚えてしまうようないいセリフを吐く。ほかの人が言ったら、ちょっと暑苦しく聞こえてしまうセリフも、彼が話すとすんなりと耳に入ってくるのが不思議だ。彼が日本の海を見ながら語る、一つ一つの生の言葉に耳を傾けてほしい。

(C) 2009「海から見た、ニッポン」製作委員会

発売元:電通、販売元:ポニーキャニオン、価格: ¥7,140(税込み)/2枚組

「海から見た、ニッポン 坂口憲二の日本列島サーフィン紀行 最終章」は7月24日発売

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