シネマトゥデイ

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こはたあつこのうわさの現場潜入ルポ
SFファン&フィギュアオタクが泣いて喜ぶ記者会見!の巻

(C) Ryan Miller/Capture Imaging 取材・写真・文:こはたあつこ(LA)

映画の取材と言えば、スターのインタビューが一番人気。でも、舞台裏の製作陣の熱い話が一番面白かったりするんです! 特にSF映画はSFオタクやフィギュアオタクがかかわっているのでその思いもひときわ。

今回は、映画『スター・トレック』(11/6発売)、『トランスフォーマー/リベンジ』(12・18発売)、『G.I.ジョー』(12/11発売)3作品のDVD&ブルーレイ発売のための記者会見が2日間、サンタモニカのホテルで開催。舞台裏で活躍する人たちの熱い思いがたくさん聞けた取材となりました!

アメリカの象徴「スター・トレック」を背負った男たちの素顔

3作品のゲームやフィギュアが展示されるホテルの会場。30人ほどの外国人記者たちが集まる中、最初に登場したのは『スター・トレック』監督&プロデューサーのJ・J・エイブラムスだ。さすが、テレビドラマ「LOST」シリーズや映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』など、数々の話題作を仕掛けてきただけのことはある。「プライベートと仕事を両立させるコツは、優秀なスタッフに仕事を振ること」と説明し、オタッキーな記者たちの手ごわい質問にバランスよく答えていく姿は、まるでオバマ大統領! この人だからこそ、アメリカで一世を風靡(ふうび)したアイコン的テレビシリーズを現代によみがえらせ、昔からのオタクファンと、そうでない若い世代の両方を上手に取り込むことができたのだろう。

一方、脚本を担当したアレックス・カーツマンロベルト・オーチーは、根っからのスター・トレックファンだそうだ。そのため、このバイブル的な作品にかなりのプレッシャーを感じ、ホテルに何週間も缶詰状態で執筆したという。また子どものころからのあこがれ、スポック役のレナード・ニモイに脚本の内容を話したときは、「夢を見ているようだった」そうだ。そんな二人は、高校生時代からの友人同士。感情的なアレックスと、理論派のロベルトの友情は、カークとスポックの関係に似ているそうで、「二人が大げんかをするシーンは、まるで自分たちの姿そのものだった」と話し、記者たちの興味を引いていた。

意外だったトランスフォーマーの声優陣たち

続いては、『トランスフォーマー/リベンジ』の作品についてだ。今回は、トランスフォーマーのロボット役の声優陣たちが出席した。会場にその6人が入ってくると、一瞬、緊張感が高まる。さすが巨大なロボット戦士役のキャストだ。強そうだし、渋い!

一人がマイクを持って話し始めたとたん、空気が一変。というのも、映画の中では無口なのに、話し始めると、みんな止まらないし、またひょうきんなのだ! 「ギャハハハー!」「ウォホーホー」とまるでビアホールにいるにぎやかなおじさんたちと化してしまった。ああ、これで、トランスフォーマーのロボットたちを今までと同じ目で見られない!?(笑)

フィギュアなら僕らにお任せ!玩具メーカーのハスブロ社

『トランスフォーマー/リベンジ』も『G.I.ジョー』も、元はと言えば子どもたちに人気のフィギュアから始まった作品だ。というわけで、今度は、玩具メーカーのハスブロ社が登場。両作品のフィギュア担当者たちが、それぞれのフィギュアの歴史や、映画でのデザイン過程を説明してくれた。まずはトランスフォーマーの担当者だ。「トランスフォーマーは、今年25周年記念を迎えるブランドです。25歳から35歳のアメリカ人男性のうち約75パーセントがこのフィギュアで遊んでいるんです!」と熱っぽく話すと、G.I.ジョーの担当者も負けていない。「G.I.ジョーは初めて、男子向けにつくられたアクションフィギュアで45年もの歴史があります!」と意気揚々。

両者とも、淡々とした口調ながらも、歴史あるフィギュアの担当であるという誇りが言葉の端々に感じられる。フィギュアを語るときの恍惚(こうこつ)とした表情は、まるで後光が差しているようだ。そんなオタク度がかなり上昇した瞬間、「家でもフィギュアが転がっていて、奥さんが怒ったりするんですかー?」という女性ライターの質問に会場が爆笑の渦に包まれた。

情報過多でつぶれたILMのコンピューター!

さて、SF映画といえば、CG製作で第一線を行くILMの協力なくしてはできない。というわけで、『トランスフォーマー/リベンジ』と『スター・トレック』のそれぞれのCG担当者が登場し、CG映像の舞台裏について説明してくれた。実は『トランスフォーマー/リベンジ』、今までILMが手掛けた映画の中で一番コンピューターの容量を使ったそう。一時期、この作品にILMのコンピューター・パワーの何と83パーセントが使用されたそうだ! NASAの次にコンピューター情報処理能力がある場所だけに、そのすごさがうかがわれる。特に悪のロボット、デバスターは、その部品の数が多過ぎて、そのCG映像の情報を取り込んでいたコンピューターが、情報過多で、煙を出してシャットダウンしてしまったそうだ! これぞデバスター(『トランスフォーマー』シリーズに登場する悪者)の陰謀かッ!?

CGだけでは映画はできぬ!特撮工房のレガシー・エフェクト社

SF映画にはもう一つ欠かせないのが特撮技術だ。というわけで、『G.I.ジョー』で隊員たちが着た戦闘ウエアの「アクセラレータースーツ」を見学しに、特撮工房のレガシー・エフェクト社を訪問。実はここ、映画『ターミネーター』のシュワちゃんロボットや『ジュラシック・パーク』の恐竜などを制作した元スタン・ウィンストン・スタジオなのだ。金属のこぎり音が響く工房内には、アイアンマンのロボットやら、さまざまなクリーチャーの体や頭が置かれてある。そんな中、あ! あれが映画『G.I.ジョー』のアクセラレータースーツ! うう、つ、強そう!

でも、一見、鋼鉄でできているように見えて、スタントマンが動きやすいようにと、柔らかいゴム素材でできているんですって。で、製作に4か月もかけて完成した後、ロケ地のプラハに郵送。ところがそこで、ハプニングが! というのもプラハの寒い気温のせいで、ヘルメットのガラスの部分が、俳優さんの吐く息で真っ白に曇ってしまったそう。カリフォルニアでテストをしたときは大丈夫だったのに……! 結局は、ガラスの部分を取り払って撮影し、ガラスの反射はCGで付け足すことで一件落着。

~あとがき~

今回のDVD&ブルーレイで、わたしのお気に入りは、映画『スター・トレック』USSエンタープライズ号のバーチャル・ツアー。エンタープライズ号をさまざまな角度から見られ、カーク船長の操縦室も360度見渡せます。本当にUSSエンタープライズ号に乗っている気分になれ、今にもあの冒頭の有名なナレーションが聞こえてきそう。「宇宙、それは人類に残された最後のフロンティア……」というわけで、今回、舞台裏で働く人たちのさまざまな話が聞けた楽しい取材となりました。そんな舞台裏の特典映像が楽しめるDVD&ブルーレイをチェックしてみてはいかが? また違った目でこの3作品をエンジョイすることができると思いますよー。

記者会見会場。色々な国からの記者たち。(C) Ryan Miller / Capture Imaging
スター・トレックのUSSエンタープライズ号。DVDの特典映像から。
USSエンタープライズ号のバーチャル・ツアー。Blu-rayの得点映像から。
スター・トレックの監督、J・J・エイブラムス。(C) Ryan Miller / Capture Imaging
仲良し脚本家チーム。左からロベルト・オーチーとアレックス・カーツマン。(C) Ryan Miller / Capture Imaging
「ハイヤー!! どこからでも、かかってきんしゃいッ!」G.I.ジョーのアクセラレータースーツの前で。
トランスフォーマーの声優陣たち。「おい、ビールはどこだい!?」(笑)
ハスブロ社のトランスフォーマー・チーム
G.I.ジョーが45歳だったとは!!
G.I.ジョーのフィギュア。映画の出演者にそっくりだ。(C) Ryan Miller / Capture Imaging
『トランスフォーマー/リベンジ』でピラミッド破壊シーンのILMのCGソフト
スター・トレックで敵の宇宙戦艦がブラックホールに飲み込まれる映像
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