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映画『実験室KR-13』~若手監督による傑作密室劇映画!~

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若手監督による傑作密室劇映画!

 映画『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイ監督にその才能を認められた男、ジョナサン・リーベスマン監督の最新作映画はCIAの恐怖実験を描く密室劇! 今週は若手が撮った傑作密室劇映画を紹介する!
ヴィンチェンゾ・ナタリ監督 映画『CUBE』

 カナダの若手映画集団が制作した本作は、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の長編デビュー作にして、不朽の名作として語り継がれる傑作に。低予算ながら美的センスを感じさせる美術と、その予算を逆手にとったワンアイデアを軸に展開する緊迫した密室劇。人間のどす黒い本性をあらわにしたドラマ展開は、アルフレッド・ヒッチコック監督の映画『救命艇』にも匹敵すると絶賛された。

ストーリー:
謎めいた立方体の部屋で目を覚ました数人の男女。それぞれ面識はなく、年齢も職業もバラバラ。その部屋から脱出する方法はただ一つ。出口を見つけることのみ。しかしハッチ式扉を開いた先には同じような立方体の部屋が無数に存在しており、箱の迷路と化していた。そんな中彼らは出口を見つけるための暗号を発見するが、ひとたび部屋を間違えれば、そこには死のトラップが待ち構えていた。暗号を解きながら出口を探す彼らだったが、死と隣り合わせの緊迫した状況に彼らの本性はあらわになり、脱出劇は狂気を帯びていく。

 映画『ソウ』に先駆けること7年、ソリッド・シチュエーション・スリラーの原点ともいえる本作は、衝撃を持って迎えられ、ナタリ監督ノータッチで続編が制作されるなど、多数の便乗亜流作品を生み出した。この後ナタリ監督は映画『カンパニーマン』『NOTHING ナッシング』など新作を発表。その非凡な才能に根強いファンを持つが、やはりデビュー作のハードルは高い。エイドリアン・ブロディサラ・ポーリー共演の新作映画『Splice』(原題)ではバイオホラーに初挑戦。日本公開を期待するとともに、傑作であることを願う。

第42回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭では『Splice』(原題)が特殊効果賞受賞!ヴィンチェンゾ・ナタリ監督
Robert Marquardt / WireImage / Getty Images

ジェームズ・ワン監督 映画『ソウ』

 ジェームズ・ワン監督の長編2本目でありながらも、サスペンス・スリラーというジャンルにそのタイトルが刻まれた近年まれにみる密室劇の大傑作。先の読めない展開と、衝撃的結末に誰もが息をのんだ。アメリカをはじめ日本でも大ヒットを飛ばし、現在まで6本の続編が製作されている。またイギリスの遊園地には本作をモチーフにした「ソウ ザ・ライド」なるジェットコースターも登場した。

ストーリー:
老朽化したバスルームで目覚めた2人の男、ゴードン(ケイリー・エルウィズ)とアダム(リー・ワネル)。二人の足はそれぞれ部屋の隅に固定されている鎖が付けられており、身動きが取れない状態。そして彼らの間には大量の血を流してうつぶせに倒れている謎の男の姿が。ここはどこなのか? なぜ二人は捕らえられているのか? するとどこからともなく謎の男の声が聞こえる。その声の主はジグソウと名乗り、どちらか一人を殺さなければ、この部屋から出ることはできないと告げる……。

 低予算映画ながら斬新なストーリーテリングで話題となり、一気にカルト映画としてあがめられ、ワン監督自身も映画ファンから期待される若手監督の一人に。しかし本作のインパクトは逆に足かせとなり、正統派ゴシックホラー映画『デッド・サイレンス』、映画『タクシードライバー』にオマージュをささげた、映画『狼の死刑宣告』とコンスタントに新作映画を撮るものの、苦戦を強いられている。

 

最新作『狼の死刑宣告』より

ジョナサン・リーベスマン監督 映画『実験室KR-13』

 マイケル・ベイ監督が立ち上げたレーベル、プラチナム・デューンから、映画『悪魔のいけにえ』のリメイク版続編である映画『テキサス・チェーンソー ビギニング』を撮ったジョナサン・リーベスマン監督。そんな彼がマライア・キャリーの旦那ニック・キャノンら演技派俳優をそろえて発表したのが『実験室KR-13』だ。

ストーリー:
謎の治験に参加した男女4人。高いギャラが支払われることを知った彼らは大喜びするのだが、博士は突然拳銃を取り出し、一人の頭を撃ち抜いた。パニックに陥る3人を尻目に実験室は閉じられ、残された彼らは出題される質問に答えるよう命令を受ける。最も答えに遠い返答を出したものが殺害され、最後の1人になるまで実験は続けられると知らされる。果たして誰が何のために行う実験なのか? その真相は衝撃と共に明かされていく!

 CIAによって実際に行われていたという人間実験計画、MKウルトラ。1975年にその存在が明らかになったものの、現在では資料はすべて破棄されその詳細を知ることはできない。しかし911のテロ以降極秘に実験が行われているとのうわさもあり、本作は人間に対する残忍極まりない実験を告発する映画である。

 映画『es [エス]』をほうふつとさせるストーリーもさることながら、映画好きにはたまらないキャスティングが見もの。メジャーではないものの、良作映画には必ずといっていいほど出演する演技派女優クレア・デュヴァル。個性的映画の花形女優クロエ・セヴィニー、そしてロバート・レッドフォード監督による映画『普通の人々』でアカデミー賞助演男優賞を受賞したティモシー・ハットンなど演技派ぞろい。また脚本を務めるのは、ディズニーの大ヒット映画『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』のアン・ピーコック。本作では、ディズニーで出すことのできなかったどす黒い恐怖を、たがが外れたとばかりに放出している。

映画『実験室KR-13』は11月14日よりシアターN渋谷ほかにて全国公開

映画『実験室KR-13』より
(C) 2008PHASE ONE FILMS SHREVEPORT, LLC.

文・構成:シネマトゥデイ編集部

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