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唐沢寿明、所ジョージ
『トイ・ストーリー3』
完成度を競わせることは、遊びではないよね!
『トイ・ストーリー3』唐沢寿明、所ジョージ 単独インタビュー

取材・文:鴇田崇 写真:高野広美

世界的大人気シリーズとなった、ディズニー/ピクサーによる長編CGアニメーション映画『トイ・ストーリー』の第3弾が公開される。シリーズきっての人気キャラクター、カウボーイのウッディと、スペースレンジャーのバズ・ライトイヤーの日本語吹替え版を担当するのは、唐沢寿明と所ジョージ。第1作の声優発表会見以来、約14年ぶりに再会を果たしたという二人が、大胆な進化を遂げたストーリーの魅力やいつまでも童心を忘れない秘けつ、現在大ブームとなっている3Dなど、さまざまな話題を繰り広げてくれた。

■今回のおもちゃたちは、凶暴な幼児たちにボコボコにされます!

Q:11年ぶりとなるパート3では、おもちゃのご主人様・アンディが大学生に成長していますね!

唐沢:アンディが成長したこともそうですし、いろいろなことに感動しちゃいますよね。普通、これだけ人気があるシリーズ作品なら、主人公を子どものままにして、いろいろな事件に巻き込まれて、どんどんやっていこうという話になるものだろうけど、予想できない展開がこの映画のすごさだと思います。

所:台本もらってびっくりしたもの。主役がちゃんと年取っていてすごいなって。アニメなのに。

唐沢:おもちゃは遊んでもらう立場だけれど、アンディの接し方が変わってきましたよねえ(笑)。

所:そうそう。だからびっくりしましたよ(笑)。

唐沢:それでいて、とてもいいストーリーなんです。前作までの流れを捨てて、意外とあっさり、とまでは言わないけれど、どこか潔い印象を受けたので、期待を裏切らない内容だと思いますね。

Q:今回はおもちゃたちが凶暴な幼児の攻撃に遭うというドラスティックな展開が見ものですね。

所:まあ、おもちゃは使い手によってかなりいろいろな目に遭うんだっていうことはわかりましたね(笑)。でも、追い詰められているだろうとか、そういう考え方で演じてはいないですけど。

唐沢:確かに攻撃されます。何しろボコボコにされますからねえ(笑)。

■バズのように、ちぐはぐな努力をしちゃう姿に世の中の人はあこがれる!?

Q:ウッディとバズがハマリ役のお二人のように、いつまでも童心を忘れない秘けつは何でしょう?

所:いやー、コツということではないでしょう。童心というよりも、本人はまじめに大人として生きて、暮らしているんですけど(笑)。本当の大人は、世の中のバランスや、一日のバランスなどを考えてお暮らしになるんですよ。でも、たぶんわたしはバズ・ライトイヤーと同じように、一つのことを考え始めると、そこじゃないのに! というところで一生懸命にやっちゃったりする。で、一生懸命にやらなくちゃいけないところで、ぼーっとしていたりとかね(笑)。そんなちぐはぐさが、子どもっぽい、と評価されちゃうんじゃないかなあ。

唐沢:僕らを見ている人は、皆きっとそう言うんですよね。ハタから見た場合に、楽しそうに見えたりするんじゃないですか。楽しもうと努力する、そのための方法論を見つけづらいときもあるかもしれないけど、僕はいつも、暗いよりは楽しい方がいいなって思っています。

Q:簡単に実践できないからこそあこがれる人たちは多いと思いますが、あえてアドバイスするなら?

唐沢:まず所さんみたいにはなれないと思う(笑)。それでも、何か趣味を見つければいいんじゃないかな。

所:平たく言えば、皆遊ぶことが下手だから、そこで競争しちゃうんですよ。あいつよりもおれの方がいいアイテムを持っているとか。先にいいアイテムを手に入れたとか。

唐沢:ああ、それはありますよね。

所:行列に並んでいても、全部が競争になっちゃっているわけですよ。並ぶぐらいだったら止めて、その行列を見ながらおにぎり食べていた方が遊びなわけ。

唐沢:その勇気がなかなか持てないですよねえ(笑)。

所:なかなかね、枝葉の方に行けないんですよ。だから、遊びで旅行に行ったはずなのに、帰ってきて疲れた~なんて言っているの。それは、ある目的を達成することで競争しちゃっているから。だって、渋滞が大変なら車で行かなきゃいいし、もっと言えば、旅館だってキャンセルすればいい。そういうことができるのが遊びだと思うのよ。

唐沢:例えば、僕がゴルフに行くとして、途中、ランボルギーニのガルウィングを上げたまま走っている人がいたら楽しげな感じしますよね。あの人、一体何をやっているんだろうって(笑)。

所:楽しい、楽しい(笑)。要するに完成度を競うことは遊びではないわけだよね。

■3D仕様、日本語吹替え版が大人気。でもプレッシャーはない!

Q:現在、3Dブームが映像界に到来中で、この映画も3D仕様のバージョンが公開されるそうです。

所:僕は、3Dでもそのほかのものでも大丈夫ですよ。映画館で観ていて3D映像が近づいてくれば、その迫力に感動するとは思うけれど、平らな画なら平らなりに、実は人っていろいろなことを想像するものだから。

唐沢:そうですね。想像することも大事ですよね。

所:今のテレビ番組はアップで撮ることが多いけれど、本当はそこに映っていない陰で起きていることの方が面白かったりするもの。ガシャ! と物音がすれば何かが落ちたと想像するでしょう。

Q:また、以前に比べ日本語吹替え版の需要が増えました。演じ手として何かスタンスに変化は?

唐沢:僕らが最初に演じたころは、劇場で(有名人による)吹替え版で公開するというのは、確か初めてだったような気がします。そのときは珍しかったけれど、今はもう当たり前ですよね。

所:この作品で良かったと思っていますよ。それほど気合は要らないから。

唐沢:いやいや(笑)。

所:気負いはしていないって意味よ。

■最新作は意外性の連続! 人気が確実に出るはず!

Q:『トイ・ストーリー3』に登場する多種多様なキャラクターたちに大注目ですね!

所:この映画は本当に面白いですよ。1と2も面白いんですけど、3は脚本が3倍ぐらい面白い!

唐沢:本当によくできていますよねえ。

所:そう。あとね、うまい! このキャラクターにあんなことをやらせるかって意外性があってね。

唐沢:普通、思いつかないですよねえ。

所:ふりどころがうまいね。人形だからわれわれ人間と違って存在が濃いでしょ。クマはクマのままだし。われわれ人間だと男か女か、若いか歳を取っているぐらいのものだけど、こんなに登場するキャラクターの間で、広がりのある映画もないと思うなあ(笑)。

唐沢:このキャラクターの数と種類で、新たなストーリーを作った人たちは本当にすごいと思います。また人気が出ますよね。

1996年1月に行なわれた『トイ・ストーリー』の会見以来、約14年ぶりの再会を果たしたという二人だが、そんなブランクをまったく感じさせない楽しい取材に。シリーズの顔とも言える人気キャラクターのウッディとバズ・ライトイヤーを演じる唐沢&所のコンビ復活を祝いながら、ディズニー/ピクサーが誇る最新技術のハイクオリティーの映像と、別れても決して切れないきずなというテーマが込められている本作の公開を待つばかりだ。

映画『トイ・ストーリー3』は7月10日より全国公開

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