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第24回

今月の5つ星

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シネマトゥデイが選ぶ 今月の5つ星

アカデミー賞作品賞最有力候補といわれるデヴィッド・フィンチャー監督の実録青春映画『ソーシャル・ネットワーク』、奥浩哉の人気漫画を二宮和也&松山ケンイチ主演で映画化した『GANTZ』、アート系映画好きの人必見のフランソワ・オゾン監督最新作『しあわせの雨傘』など、大作&秀作が勢ぞろい!

1月7日公開 実話をエンターテイメントに昇華させた監督の手腕が見事 『アンストッパブル』 作品情報

『ロビン・フッド』リドリー・スコット監督の弟、トニー・スコット監督の最新作は、アメリカで実際に起きた列車事故を基にしたアクション・パニックムービー。トニー・スコット監督といえば、『トップガン』や『トゥルー・ロマンス』など、スピード感あふれる作品が得意。もちろんその手腕は遺憾なく発揮されていて、目まぐるしい展開とスリルがミックス。主演は、日本人からすると地味なハリウッドスターだが、単なるアクション映画でもなく、実話を基にしたよくある感動作でもなく、きちんとエンターテインメントに昇華しているのはさすが。CG全盛の時代に、あえて実際の列車やヘリを使用したアクションを俳優らにガチンコでやらせたかいはある。ただ、人為的ミスから始まった物語なのに、ミスをした本人に反省の色がまったく見えない演出(?)は、気になるところかもしれない。

『アンストッパブル』©2010 TWENTIETH CENTURY FOX
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1月8日公開 自立を目指すブルジョワ妻の予測を裏切る運命が痛快 『しあわせの雨傘』 作品情報

フランソワ・オゾン監督とカトリーヌ・ドヌーヴ『8人の女たち』以来、8年ぶりにタッグを組み、公開前からドヌーヴのジャージ姿が話題となっていた本作。1970年代を舞台に、雨傘工場の社長夫人として何不自由ない生活を送っていたブルジョワ妻が、突然会社を切り盛りすることになり意外な才能を発揮し、自立していくさまが描かれている。近年、こういった女性の第二の人生を描いた作品は数あれど、そこはやはりオゾン監督作品。仕事にも恋にも大奮闘! なんてありがちな言葉では片付かず、観る者の予測を次々と裏切ってくれる展開に、思わず声を出して笑ってしまうことも。また、今やこれでもかというほどの貫禄を持つ大女優であるドヌーヴが、とにかくカワイイ! と同時に芯の強さとたくましさを併せ持つ、世代を問わず女性が憧れずにはいられないヒロインを見事に演じ切っている。テンポの良さや、万人が楽しめる軽やかさがありながら、人生を見つめ直させる深みも持ち合わせる逸作だ。

『しあわせの雨傘』© Mandarin Cinema 2010
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1月15日公開 怒濤のセリフの応酬に舌を巻く、フィンチャー流会話劇 『ソーシャル・ネットワーク』 作品情報

今年のアカデミー賞最有力候補作品ともいわれる、デヴィッド・フィンチャー監督最新作。まず冒頭20分から、字幕に追いつくのがやっとなほどの怒濤(どとう)のせりふのやり取りに驚かされる。2時間強の上映時間の中で、ほぼ会話が主になる本作だが、その疾走感がたまらなく気持ちいい。三つの視点が錯そうする構成も圧巻で、フィンチャー監督の手腕にうならされる。さえない大学生が膨大な資金を手に入れたことにより変化していった人間関係や権力社会をチクリと問い、さらに「認められたい」という若者らしい気持ちを見事にとらえた、共感性の高い人間ドラマに仕上がっている。億万長者になったマークは、一体何を手に入れたのか……? ラストは必見だ。今年はこの作品を観ずして映画は語れない!

『ソーシャル・ネットワーク』
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1月22日公開 映像の魔術師ゴンドリーが描く、アホらしくも熱い男のロマン 『グリーン・ホーネット』 作品情報

映像の魔術師ミシェル・ゴンドリーが、『エターナル・サンシャイン』以来、久々の大作に挑戦。しかも、初のアクション! ブルース・リーの出世作となった1960年代のテレビドラマシリーズ「グリーン・ホーネット」の映画化作品だが、ニヒルな新聞社の若き社長と相棒が活躍するテレビ版とはガラリと変わった、コメディー色満載のぶっ飛んだ作風となっている。急死した父から新聞社を受け継ぎ、突如正義に目覚めたドラ息子のブリット(セス・ローゲン)が、運転手で天才発明家のカトー(ジェイ・チョウ)とコンビを組み、街の悪を一掃する無謀な作戦に出る。いい年をしたオトナ2人が、リーダーの座をめぐって取っ組み合いのケンカをしたり、美人の秘書を射止めるべく、低レベルの駆け引きを繰り広げたり、やっていることはとことんくだらないのだが、がむしゃらに「男のロマン」を遂行している姿を観ていると、アホらしくも応援したくなってくるから不思議だ。そんな無邪気な2人の姿には、いくつになっても冒険心を忘れたくないというゴンドリーの思いが託されているようで、思わずのっぺりとした日常に喝を入れたくなる。

『グリーン・ホーネット』©Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
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1月29日公開 昨今の2部作作品とは一線を画す後味の良さに大満足 『GANTZ』 作品情報

2部作に分かれた作品は、前編だけではどうも収まりが悪くすっきりしないのが常というもの。しかし、『GANTZ』は、これまでの2部作作品とは一線を画している。PART1となる本作では、死んだはずの登場人物たちが謎の球体“GANTZ”に召喚され、恐ろしい“星人”たちと戦う羽目になるさまが描かれているのだが、その衝撃的な展開に一気に引き込まれ、不条理な運命に立ち向かう登場人物たちの勇ましさが、すがすがしい余韻を残す。グロテスクでショッキングな描写で人気(?)の原作を実写化した映像も評価したい。ちなみに、PART2の予告はさらに飛躍した展開を思わせる内容で、新たな気持ちで楽しむことができそう。「漫画の実写化には断固反対!」という人にも「取りあえず観てみては?」と薦めたくなる一作だ。

『GANTZ』©奥浩哉 / 集英社 (C) 2011「GANTZ」FILM PARTNERS
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