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松雪泰子
『それいけ!アンパンマン すくえ!ココリンと奇跡の星』
みんなが笑顔になれることを願って
『それいけ!アンパンマン すくえ!ココリンと奇跡の星』松雪泰子 単独インタビュー

取材・文:平野敦子 写真:高野広美

国民的人気アニメーション「それいけ!アンパンマン」シリーズの劇場版第23弾となる『それいけ!アンパンマン すくえ!ココリンと奇跡の星』。本作では、宇宙の果てから故郷・ヘンテ星を救うため地球にやって来たココリンとアンパンマンの友情を通して、環境問題や食の大切さについても言及する。東日本大震災後に依頼を受け、今回ゲスト声優としてココリン役に挑戦した松雪泰子が、被災地をはじめ一人でも多くの子どもたちに笑顔を届けたいという思いで出演を決めた本作への熱い思いを語った。

■被災地の子どもたちに夢と元気と笑顔を!

Q:まずはこの映画への出演のきっかけを教えてください。

東日本大震災後にこのオファーをいただいて、やはり子どもたちが笑顔でいられるというのはとても大切なことなので、わたしに少しでもお手伝いができるのであれば、ぜひ参加させていただきたいと思って出演を決めました。この映画を通して、被災地をはじめ多くの子どもたちに、夢と元気と笑顔を少しでもお届けできたらと思っています。

Q:「それいけ!アンパンマン」シリーズをご覧になったことはありますか?

息子が小さいときはよく一緒に観ていました。うちは親子でメロンパンナちゃんの大ファンでした。家には縫いぐるみやグッズもたくさんありましたし、DVDもたくさんありました。息子もこの映画への出演をとても喜んでいて、初めて母親の仕事を誇りに思ってくれたかもしれません(笑)。

Q:松雪さんが小さいころに好きだったアニメは何ですか?

「ルパン三世」や「トム・ソーヤーの冒険」のような、スリル満点のアドベンチャーものが大好きでした。小さいころはわりとやんちゃで男の子のような子どもだったので、実を言うと、着せ替え人形やおままごとのような、女の子の遊びをした記憶があまりないんです。外で走り回ったり、木登りをしたりする野生児のような子どもでした。

Q:食や環境問題についても考えさせられる映画でしたが、この作品の素晴らしい点はどこだと思いますか?

やはり今のわたしたちの状況を象徴している作品だと思います。テクノロジーの発達によって確かに以前より生活は便利になったと思います。決して悪いことではないのですが、その半面、環境を破壊するようなことが起きているという現状もあったりしますよね……。この地球という美しい星を大事に思う気持ちや、その恵みに対して感謝の気持ちを忘れてはいけないと思うし、人間のエゴでこの地球を汚してはいけないと思うので、そういう意味でも今回のテーマは深いと思います。

■男の子は無邪気でかわいい!

Q:実際にアフレコをしてみていかがでしたか?

やはり絵に対して声を合わせていく、タイミングに集中して録音していくという作業が、慣れていない分なかなかハードでした。普段の表現方法とはまったく違うのでかなり大変でしたが、とてもいい経験をさせていただいたと思っています。

Q:松雪さんは普段、役によって声も変えて演技されていますが、今回はどのようなイメージでココリンの声を演じられたのでしょうか?

ココリンは5歳の元気な男の子なので、その天真爛漫(らんまん)な感じが出せるように高いトーンのほうがいいのかな? と思っていたのですが、やはり収録の最初のころは、声が少し低かったみたいです。アフレコ開始直後は、ちょっとシックなココリンという感じになっていましたね(笑)。

Q:台本を読んだり、セリフを覚えたりするのに最適な場所はありますか?

台本をお風呂で読むことは多いですね。ただ、今回は映像を見ながら練習もしていたので、夜遅い時間にリビングで大きな声で練習したりして、ちょっと近所迷惑だったかもしれません(笑)。

Q:ココリンを演じていて息子さんと似ているなと感じた部分はありますか?

うちの息子はちょっとユニークなタイプなので、シンプルでわかりやすいココリンとはあまり似ていないかもしれません。でも、やはり男の子って無邪気でかわいいなとは思いますよね。

■無償の愛にあふれる家族の食卓

Q:アンパンマンは自分を犠牲にしても友達であるココリンを助けたいと思いますが、松雪さんがそのような無償の愛を感じるのはどのようなときですか?

家族といるときはいつも無償の愛を感じていますね。わたしが子どもに対して与えている場合もあるでしょうし、逆に子どもからも同じようにもらっていると思います。また親や兄弟からも無償の愛をもらっていると感じます。うちは家族みんなで食卓を囲むことが多いので、家族との時間は無償の愛に満ちあふれていると思いますよ。みんなで一緒にわいわい会話しながらごはんを食べるというのは、本当に楽しいですから!

Q:では、普段から「食」に関して気を付けていることはありますか?

やはり自分が子育てをしているということもあって、子どもが生まれたときから食材選びには気を使っています。できるだけエネルギーがある新鮮なものを口にするように心掛けています。料理を作るのが大好きなので、旬のものをバランスよく食べるようにして、食事自体をいつも楽しめるようにしていますね。もちろん食材を買いに行くという過程から楽しみたいし、作ること、そして食べることをいつも楽しんでいます。

Q:仕事が忙しくて料理を作るのも大変だと思いますが?

何かを生み出したり、創造するという作業が好きなんですよね。料理自体が自分で何かをクリエイトする作業だったりするので、その楽しみの部分というのは大きいです。何となく思いつきで創作料理を作って自画自賛してみたり(笑)。でも、家族の評判はいいんですよ! 息子も喜んでくれていると思います(笑)。

Q:生きていく上で家族はもちろん大切ですが、友達も人生を豊かにしてくれる存在だと思います。松雪さんにとって友情とはどのようなものでしょうか?

とても深いきずなで結ばれていて、たとえ近くにいなくても、自然とお互いの状況をわかっていて、必要なタイミングでお互いに助け合えるような関係ではないでしょうか。最近は友人とメールで連絡を取り合うことが多いですね。会えない友達とは、スカイプで話をしたりもしています。

■ひとときでも笑顔に

Q:女優さんとしてはプロでいらっしゃいますが、今後声優さんとしても活躍する予定はありますか?

機会があればぜひ! 今回は宇宙人の男の子の役だったので、今度は人間の役というのもやってみたいですね。実写ではできないような、壮大なアニメーションの声優にもいつかチャレンジしてみたいです。

Q:震災で傷ついたお子さんたちもたくさんいらっしゃると思うのですが、この作品を通してどのような思いを彼らに届けたいと思いますか?

とにかくみんなが笑顔になれるようにと願って今回参加させていただきました。この映画には、心温まるエピソードがたくさん詰まっていますし、家族みんなで楽しめる作品だと思っています。震災で大変な思いをされている方々がこの映画を観て、せめてひとときでも笑顔になれる時間を過ごしていただければうれしいです。

女優として活躍し、クールビューティーなイメージのある松雪泰子が、アンパンマンに声優として出演するということに驚く人もいるかもしれない。だがこの作品には、子どもたちに少しでも笑顔になってもらいたいという彼女の温かい思いが詰まっている。不慣れな分、女優業より声優業の方が大変だったと話す彼女だが、息子同様ファンだというアンパンマン作品への出演には、思いのほか手応えを感じたようだ。このような時期だからこそ、彼女が演じるココリンというキャラクターを通じて、思いやりの心や生きる喜びというものが観客の胸に響くに違いない。

(C) やなせたかし / フレーベル館・TMS・NTV (C) やなせたかし / アンパンマン製作委員会2011

映画『それいけ!アンパンマン すくえ!ココリンと奇跡の星』は全国公開中

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