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生瀬勝久&小池徹平
『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』
仕事も人生も、楽しむことが大切
『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』生瀬勝久&小池徹平 単独インタビュー

取材・文:斉藤由紀子 写真:尾藤能暢

サラリーマンの“あるある”をコントに仕立て、国際エミー賞に2年連続でノミネートされたNHKの異色のコント番組「サラリーマンNEO」が、まさかの映画化。世界が注目する(?)『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』は、業界第5位のビール会社を舞台に、社員たちが新商品でシェアナンバー1に挑む様子を描いた爆笑コメディー。阪神タイガースの応援に燃える変わり者の中西課長を演じた生瀬勝久と、周囲に振り回される新米サラリーマン新城役の小池徹平が、作品にまつわる本音トークを繰り広げた。

■まさかの映画化に誰もがビックリ!

Q:まずは、NHKのコント番組が映画化されたことの率直な感想からお願いします。

生瀬勝久(以下、生瀬):「率直な感想を」と質問されるということは、「ビックリしました!」という答えを期待していらっしゃると思うんですけど……ビックリしました(笑)。これだけ視聴率の低い番組を映画化するということ自体が冒険ですし、オムニバス形式のコント番組を、あえて長編映画にしたいという意図もよくわからなかったですね。

Q:でも、チャレンジ精神をかき立てられる企画だったのではないですか?

生瀬:いや、チャレンジするならもっと勝てる試合をするべきでしょ! 映画化の理由として唯一言えるのは、監督の吉田(照幸)さんの夢だったんじゃないですかね。その夢に僕たちがまんまと乗せられたというか。

小池徹平(以下、小池):コント番組が映画になるって、本当にすごいことじゃないですか。しかも、その中に僕がいきなり入って、僕目線のストーリーにするというので、最初はどんな作品になるのか想像ができなかったんです。番組のレギュラーの方が主役になるのなら、まだわかるような気がするんですけど……。

生瀬:それができなかったんだよ。レギュラー陣の誰かを主役にしちゃうと、いざこざが起きるから、結局、全員を主役にせざるを得なくなっちゃう(笑)。小池くんを主役にしておけば、「それならしょうがないか」って、みんなが納得するんだよ。

小池:なるほど(笑)。ただ、完成版を観たときに、僕のような新しい存在が入ったからこそ、普通に観られる映画になったのかなと思ったんです。出演者がレギュラーの方だけだと、劇中にコント的な仕掛けがあるんじゃないかと考えてしまって、ストーリーに集中できなかったかもしれない。

生瀬:確かに、小池くんがいてくれたからこその映画版だよね。僕も完成した作品を観たときに、ちゃんとサラリーマンの喜劇映画になっているので驚きました。撮っている間はずっと不安だったんだけど、吉田監督の演出と編集はさすがだなと思いましたね。

■アドリブには責任がある。相当な勇気が必要!

Q:これはアドリブなのかな? というシーンもありましたが、実際はどうだったのでしょう?

生瀬:アドリブって、実はそんなに多くはないんですよ。僕は、基本的にアドリブは好きじゃないんです。それは、作家さんを信用していないことになるし、自分のテリトリーで勝負しようとすることにもなる。現場で許されるアドリブというのは、「台本の流れを絶対に崩さないものだけ」ということはわかっているつもりです。

小池:数は多くないけど、生瀬さんのアドリブって本当に完ぺきなんです。しかも、台本の流れを損なわない、ごく自然なアドリブなんですよ。先ほどおっしゃったように、「もともとあるものを崩さない」ということを徹底していらっしゃるんだと思います。

Q:そんな生瀬さんのアドリブを、小池さんはどんなふうに受け止めていたんですか?

小池:僕は、アドリブにアドリブで返そうなんて意識はまったくなかったです。ただ、僕はどのシーンでも常にアンテナを張るようにしていました。言葉だけじゃなくて意外な動きをされることもあって、その緊張感が心地良かった。

生瀬:アドリブは、ちゃんと自分の手のひらに相手を乗せてやらないとダメなんです。相手が暴れて手のひらから落ちてしまったら収集がつかなくなる。例えば、僕が何かを仕掛けたとして、それで小池くんが困ったり止まったりしてしまったら、それは僕の責任ですからね。だから、アドリブって相当の勇気が必要なんですよ。

小池:生瀬さんが全然ぶれないから、僕も安心して付いていけたし、現場で引っ張っていただいているような気持ちになることが多かったです。いろいろと勉強になりました。

Q:現場で生まれるものが多い作品だったんですね。

生瀬:そうですね。「ここはもっと楽しくやろうよ!」とか、「ここはもっと驚きがあっていいんじゃないか?」とか、いろいろと試行錯誤するのが面白い現場でした。

■「ごくせん」の教師と生徒が、会社の上司と部下に!

Q:ドラマ「ごくせん」では教師と生徒という関係だったお二人ですが、今回、サラリーマンの上司と部下として共演していかがでしたか?

生瀬:「ごくせん」のときは、小池くんとじかに向き合うお芝居をしたわけじゃなかったんです。僕は彼を客観的に見ながら、「かわいい顔でうらやましいけど、年齢も離れているし、将来的に僕とかぶるような役者にはならないだろうな」って思っていました(笑)。でも、今回、ちゃんと二人でお芝居をすることができて楽しかったです。いい作品に一緒に出られてよかったなと思います。

小池:生瀬さんにそう言っていただけるだけでうれしいです!

生瀬:小池くんは「ごくせん」のころから比べると、すっかり社会人になったよね。すごくしっかりしていますよ。

Q:撮影の合間に、プライベートでご一緒する機会もあったんですか?

生瀬:結構ありました。僕の家に共演者のみんなや吉田監督を呼んで、パーティーをしたこともありましたし。あのときは小池くんもかなり飲んでいたよね! でも、飲み方がまだまだ若い(笑)。誰か介抱してくれる人がいるときは飲んじゃうんでしょ?

小池:そうなんです。お世話をしてくださるイケテツさん(池田鉄洋)がいてくれたから、ついつい甘えて飲んじゃって……(苦笑)。ただ、皆さん、ちゃんとわきまえて飲んでいらっしゃいましたよね。生瀬さんのご家族もいらっしゃるし、騒ぐとご近所迷惑にもなりますから。

生瀬:そうそう、みんな社会人としてちゃんとしているよね。

小池:でも、すごく楽しかったです! 部屋を案内していただいたり、飼育していらっしゃるサンゴを見せていただいたりして。サンゴを眺めながら飲める機会なんて、なかなかないですからね。とてもおいしいお酒でした。

■もしも自分がサラリーマンだったら……?

Q:もしも自分がサラリーマン人生を選んでいたら、どんな社員になっていたと思いますか?

生瀬:きっと僕には、出世欲がないんです。でも、仕事に楽しみを見つける才能はあるような気がするので、自分が担っている作業をどう楽しむのか、ということを追求するサラリーマンになったと思います。例えば、紙をめくる仕事だったとしたら、「どうしたら楽しく紙がめくれるのだろう?」ということをとことん考えますね。

小池:僕の場合は、仕事の能力はわかりませんけど、人とコミュニケーションするのが好きなので、上司の方とはうまくやれそうな気がします。

生瀬:わかる。きっと誰からもかわいがられると思うよ。小池くんとウエンツ(瑛士)はそういうタイプだよね(笑)。

小池:自分が仕事をしやすい環境を作りたいんです。僕も生瀬さんと同じで、どんなときでも楽しくしていたいんですよ。

生瀬:仕事も人生も、楽しむことが大切なんだよね。

とにかく息がピッタリだった生瀬と小池。写真撮影で上司と部下をイメージしたポーズをお願いすると、まるで即興コントのようなやりとりを披露して、その場を大いに盛り上げてくれた。そんな二人をはじめ、コント番組でもおなじみのメンバーたちが、抱腹絶倒の掛け合いを繰り広げる『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』。笑いの中に会社員の悲喜こもごもがしっかりと描かれているので、誰もが共感してしまうはずだ。劇中に登場する小道具や、オフィスの壁に張られた川柳(せんりゅう)など、全編にちりばめられた細かいネタもお見逃しなく!

『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』は公開中

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