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ティム・バートン監督&クロエ・グレース・モレッツ
『ダーク・シャドウ』
バートン監督が愛する最高の女優陣とジョニーの共演
『ダーク・シャドウ』ティム・バートン監督&クロエ・グレース・モレッツ 単独インタビュー

取材・文:編集部 森田真帆 写真:尾藤能暢 / アマナイメージズ

数々のヒット作を送り出してきたジョニー・デップとティム・バートン監督が、再びタッグを組んだ最新作『ダーク・シャドウ』。1960年代にアメリカで放映された、人気ドラマを映画化した本作でジョニーが演じるのは、200年の眠りから目覚めたヴァンパイア、バーナバス・コリンズ。『キック・アス』でブレイクしたクロエ・グレース・モレッツは、彼と奇妙な共同生活を送ることになるコリンズ家の長女キャロリンを演じる。バートン作品への出演に大興奮だったというクロエと、バートン監督が本作について語った。

■ちょっと怖くて奇妙な、バートン印の作品に!

Q:子どもも大人もワクワクするような作品になりましたね!

ティム・バートン監督(以下、バートン監督):ありがとう。僕は5歳くらいからモンスター映画やドラキュラ映画が大好きだったんだ。10代のときは特に好きでね。周りの環境になじめない自分の孤立した感情が、異質な存在たちと同調していたんだろう。そんなリトル・ティム・バートンがそのまま大人になったから、この映画が怖くて奇妙で、面白い作品に仕上がったんだと思うよ。

クロエ・グレース・モレッツ(以下、クロエ):わたしはティムのちょっと怖くて奇妙な作品が大好きなの。特にお気に入りは、『ビートルジュース』! あ、『スリーピー・ホロウ』に『シザーハンズ』もいいな(笑)。だからこの作品に出演が決まったときはすごく興奮した!

Q:クロエはバートン監督作品に初出演ですが、素晴らしい演技でしたね。

バートン監督:クロエのちょっと反抗的な、ティーンエージャーの少女らしいところが気に入ったんだ。彼女は素晴らしい女優で、思慮深い。自分の役柄に関していろいろなアイデアを出してくれるから、一緒に仕事をするのはエキサイティングだったよ。

Q:どんなアイデアをバートン監督に提案したんですか?

クロエ:初めてティムのオフィスに行ったとき、1970年代の興味深い髪型やメイク、服のコーディネートを集めた小さなアイデアノートを作っていったの。そしたらティムは「最高じゃないか! ヘアメイクや衣装スタッフにそれを見せて、何でも好きなようにやるといいよ。クールだね!」って言ってくれた。すごくすてきな人で、温かく歓迎してくれたわ。

■バートン監督が描く70年代とは!?

Q:今回は、1970年代の町の様子やファッションがとても印象的でした。

バートン監督:僕は1970年代が大好きなんだ! スタジオ内にあの頃を再現するのはとても楽しい作業だったよ。

クロエ:わたしはまだ生まれていなかったから、母にアドバイスをもらったわ。彼女は映画の舞台になった1972年にちょうど14歳だったの。だからどういう音楽を聴いて、何を見て、どんな服を着ていたのか、いろいろなことを聞いた。それに母は小さな町に住んでいたから、少しキャロリンに似たところがあるのよ。

Q:劇中の音楽も最高でしたね!

バートン監督:作品内でカーペンターズやアリス・クーパーを登場させるのは、とても楽しかったよ。でもね、何よりも不思議なのは、(本人役で出演する)アリスが、1970年代とまったく変わっていなかったこと! もちろん何の特殊メイクもCGも使っていないから(笑)。彼の不変のスターぶりにも注目してほしいよ。

クロエ:音楽はキャロリンの人生の大きな部分を占めていて、とても強い影響を与えているのよ。ジョニーやティムは、あの頃のロックにとても詳しいから、iPodのプレイリストをシェアしていたの。すごくエキサイティングだった。

■これまでで最高の女性キャラクターが集結!

Q:本作にはキャロリンはじめ、女性キャラが多く登場します。それぞれがとても個性的でした。

バートン監督:今回は、特に僕の愛する女優陣がたくさん登場しているね。クロエをはじめ、『バットマン リターンズ』でキャットウーマンを演じたミシェル・ファイファー、一目で魔女役がぴったりだと思えたエヴァ・グリーン、古き良き時代の女優たちを思い起こさせるベラ・ヒースコート。素晴らしい女優たちが出演してくれて、監督としてこれ以上の幸せはないよ。

クロエ:ティムはいつも強い女性をキャスティングするの。彼の映画に助けを求める乙女は登場しない。女性はいつも輝いている主役で、必ず何かを成し遂げるのよ。ティム作品の強い女性の一人になるのは楽しかったわ。

Q:エヴァとジョニーのラブシーンは映画史に残るほど激しいものでした。

バートン監督:セックスシーンというのは、俳優も女優もとてもナーバスになるもの。そこで、そんなふうに悩むのだったら、思い切り激しいものにしちゃえばいいじゃないかと、ジョニーと話し合って決めたんだ。 あまりに激しすぎたもので、エヴァの顔がジョニーの「おしろい」だらけになっていたよ!

Q:クロエは、名女優たちとの共演はいかがでしたか?

クロエ:実は少しナーバスになったけど、彼女たちと共演できたのは、わたしの人生で最も素晴しい経験の一つだったわ。エヴァとの共演シーンはあまりないけど、ラストシーンの絡みは楽しかったし、ヘレナ・ボナム=カーターと一緒に仕事をするのはセンセーショナルだった。そして、ミシェル。彼女はわたしのアイドルなの。彼女の映画はすべて大好きよ。本作でも自分の役を通して、彼女の演じたキャットウーマンに少しオマージュをささげているのよ。

■クロエが見た、ジョニーの「もう一つの顔」とは?

Q:ジョニーが演じるバーナバスは、とてもチャーミングでしたね。あの役柄をどのようにつくり上げていったのでしょうか?

バートン監督:ジョニーは変身することが大好きなんだ。二人で本当にいろんなことを試しながら、役をつくり上げた。最高に楽しい作業だったよ。ジョニーはもちろん、キャストたちはみんな素晴らしかったから、現場で細かい演出は必要なかった。もともと僕はあまり注文をつけないタイプなんだよ。あまり演出が細かいと、役者に嫌がられちゃうからね(笑)。

Q:クロエは、キャロリンに関してどんな話を監督とされたのですか?

クロエ:彼女がどういう子で、どんな経験をしてきているか、全て話し合ったわ。この役には、とっても特別な部分があるんだけど、それがなければ、彼女はただうるさくて礼儀知らずな女の子で終わっていたかも。でも実際には多くのことに葛藤している部分が、彼女の大好きなところよ。

Q:今回の来日では、たくさんのファンの方がバートン監督とジョニーの素晴らしいファンサービスに感動していました。

バートン監督:日本のレッドカーペットは、みんなとても礼儀正しく、温かく僕らを迎えてくれるから、本当に大好きだよ。映画というのは、撮影が終わった時点で「終わり」でもあるけれど、そこから観客に届けに行くまでが僕らの仕事だと思っているから。この映画を持っていろんな国に行って、たくさんの人たちに届けられることがとても幸せなんだ。それとジョニーは、今彼がいるハリウッドでの地位が、ファンのおかげだということをちゃんとわかっている人。だからファンへの優しさや感謝は絶対に忘れないと思うよ。

クロエ:ジョニーは、本当にみんなに優しくて素晴らしい人。子どもたちが現場に来ているときのジョニーを見るのは、なんだかおかしかったわ。プロデューサーであり、役者であり、父親であり、そして友達にもなれる彼は本当に最高よ! わたしも東京に行きたかったな。日本の人たちは本当に優しくて大好きだから。わたし、日本語で数が数えられるのよ。イチ、ニー、ハチ、キュー(笑)。

1970年代のロックやファッション、恐ろしくて奇妙なヴァンパイアや魔女、そして最高のキャストたち。映画についてニコニコの笑顔で語るバートン監督の表情からは、彼らがどれほど撮影を楽しんだのかが伝わってくるようだった。監督が大好きなものをたくさん詰め込んだ本作は、子どもから大人までが純粋に楽しめる作品となっている。女優としてますます魅力を増すクロエの、バートン世界へのはまりぶりと共に楽しんでほしい。

映画『ダーク・シャドウ』は5月19日より全国公開

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