シネマトゥデイ

本仮屋ユイカ&サンドウィッチマン
『それいけ!アンパンマン とばせ!希望のハンカチ』
アンパンマンの姿がみんなに希望を与えてくれる
『それいけ!アンパンマン とばせ!希望のハンカチ』本仮屋ユイカ&サンドウィッチマン 単独インタビュー

取材・文:須永貴子 写真:斉藤美春

前作の“復興”に続き、“希望”をテーマに掲げたシリーズ第25作のタイトルは『それいけ!アンパンマン とばせ!希望のハンカチ』。雲の上に住んでいる小さな象の男の子・パオが、アンパンマンに出会うことで自信と希望を取り戻す成長ストーリーだ。パオの声優を務めた女優の本仮屋ユイカ、パオの師匠のザジズゼゾウ役の富澤たけし、ばいきんまんによって発明された最新メカ・スゴイゾウ(ヨゴスゾウ)役の伊達みきおが、本作に込めたメッセージを語り合った。

■アンパンマンは自慢できるパパの仕事!

Q:アンパンマンは、皆さんにとってどんな存在ですか?

本仮屋ユイカ(以下、本仮屋):小さい頃から観ていた大好きなアニメーションです。保育園のお遊戯会で何度も練習した「アンパンマンたいそう」は、大人になった今でも、ふと口ずさんでいるくらい思い出の曲です。

伊達みきお(以下、伊達):うちの子どもは1歳4か月なので、今回声優の仕事を頂けたことについては、もう少し大きくなったときに「自慢できるパパの仕事」と受け取ってもらえたらうれしいですね。着ぐるみには反応しているので、間もなく理解してくれると思います。

富澤たけし(以下、富澤):僕も、気が付けば家中アンパンマングッズだらけになったタイミングでこういうお仕事が来たので、ただただうれしいです。子どもが最近「アンパンパン!」って言うようになったんですよ。

■三者三様に苦戦したアフレコ

Q:本仮屋さんとサンドウィッチマンさんは、お互いにどんな印象を抱かれていましたか?

本仮屋:初めてテレビでネタを拝見したときから大好きです。

伊達:えー、それはうれしいですね! 今初めて聞きましたよ!

本仮屋:今初めて言いました(笑)。スーツを着たちょっと怖い設定のコントでも、「この人たちは絶対に優しい!」という確信めいたものが勝手にありました。そのつぶらでキュートな瞳がすごく好きで、今回共演できると知ったときはとてもうれしかったです。アフレコも、お二人が入れた声を聴きながらパオを演じることができました。富澤さんが演じる師匠ザジズゼゾウの温かさと大らかさが伝わってきたおかげで、とてもやりやすかったです。

富澤:うれしいですね。

本仮屋:伊達さんが演じたヨゴスゾウは憎くて憎くて! 早くやっつけたくてしょうがなかった(笑)。

伊達:アハハハ! 憎たらしい声を出すのに結構苦労したので「やっつけたい」と言われてうれしいです(笑)。本仮屋さんは、お会いしたかった女優さんの一人です。今回ご一緒して、イメージ通りのパオの声を出されていて、本当に何でもできる人なんだなと改めて感心しました。しかも僕らのネタを知ってくれていたなんて、すごくうれしいです。

富澤:(美声&キメ顔で)これを機会にね、これからも一緒に何かができたらいいなと思いますけどね。

本仮屋:かっこいい(笑)。

伊達:なんか腹立つな(笑)。

Q:伊達さんは「苦労した」とおっしゃいましたが、本仮屋さんと富澤さんはアフレコをした手応えはいかがですか?

本仮屋:難しかったです。男の子の声を演じるのは初めてだったので、小学生と2歳のいとこを参考に練習して、ある程度自信を持ってアフレコに臨んだのですが、やってみるとなかなか慣れなくて。

富澤:僕も難しかったですね。現場でいろいろな声を出してみたんですけど、どれが正解かわからないまま終わってしまって。今でも「あれで良かったのかな?」と悩み続けています。

伊達:富澤はドラマやアニメの声優の仕事をやったことがあるから結構器用にこなすかなと思っていたんですけど、意外と苦戦していましたね。スタジオから出てきたときは汗だくで、サウナに入っていたのかなと思うほどでした。

■ホットサンドマンになりたい!

Q:パンということで、ご自分の好きなパンでアンパンマンの新キャラクターを考案していただけますか?

本仮屋:わたし、くるみパンで! 大好きなんです。くるみパンマンは、「クルクルクルクル~」と言うことで、相手の目を回させる攻撃ができる女の子のキャラクターにしたいです。

伊達:素晴らしい発想だなー。僕はコッペパンマン。コッペパンって無個性でボーッと突っ立っているようなパンだから、ただただボーッとしている何にもしない弱いキャラで(笑)。でも挟む攻撃はできる。

富澤:本音を言えばサンドウィッチマンがいいんですけど、すでにいるということでホットサンドマンで。実際ホットサンドが大好きですし。武器はすごく熱いから誰も触れないところ。ただなんか、孤独を背負っているんでしょうね。

伊達:何でだよ。

富澤:熱すぎて誰も抱き締めてくれないし、抱き締められないから。

本仮屋:それは寂しいですね(笑)。

■パオが鼻から吹き出すハンカチの意味

Q:パオのようにいくら頑張ってもできなくて、自信をなくしてしまった経験はありますか?

本仮屋:『スウィングガールズ』という映画でトロンボーンに挑戦したのですが、やってもやっても上達しなかったときは悩みました。パオは練習嫌いですけど、わたしは結構練習好きなのにできないから余計に……。だから、アンパンマンの「次はできるかもしれないから、もっと頑張ってみて」というセリフがすごく染みましたね。

富澤:頑張っても頑張ってもなかなかM-1(グランプリ)で上に上がれなかった時期は「もう解散しようか」なんて時もありました。それでも諦めずに頑張って優勝できたことを今回のアンパンマンで思い出しちゃいました。諦めないことって大事なんだなって、改めて思いましたね。

伊達:東北人としてこの作品について思うのは、被災地の人たちが頑張ってもまだまだ復興にはたどり着けないなぁということなんです。だからこの映画のテーマである“希望”がすごく心に響くと思います。

Q:パオと師匠のザジおじさんが鼻から出すハンカチで空をキレイにするという描写は、除染のメタファーだと思いました。汚染された土地はみんなで地道にキレイにするしかないんだなって。

伊達:(原作者の)やなせ(たかし)先生はもちろんそういうメッセージも込めていますよね。被災地の人にとって“希望”はとても大きなテーマになってきているので、やなせ先生がこういう作品を今作ってくれることがうれしいです。

本仮屋:被災地だけじゃなく日本全体で同じ方向に向かっていきたいですよね。だからハンカチで空や森、町をピカピカにしていって、美しい場所に住める幸せを描いているこの映画を今の時代と重ね合わせて観ていました。

富澤:象だから汚れを吸い込んじゃえばいいのかなと思うじゃないですか。そこであえてハンカチを出して、みんなで地道に拭いていくというところが、やなせ先生の考えがあってのことなんだろうなと思いました。もしも鼻で吸い込む象だったら子どもはマネができないけれど、ハンカチできれいにするのはマネできますからね。

伊達:吸い込まない方がいいね(笑)。子ども向けの映画なんですけど、テーマがすごく大人。大人が観ると子ども以上に感情が動くと思います。

Q:では本仮屋さん、最後にメッセージをお願いします。

本仮屋:頑張ることを知らなかったパオは、アンパンマンというヒーローに出会って「顔を食べて平気なの?」と驚きながら、その強さと勇気に素直に感動して成長していきます。その姿からパワーをもらえる作品だと思うので、皆さんぜひご覧ください!

三人が顔を合わせるのは、実はこの日が初めて。マスコミ向けの公開アフレコと記者会見を行い、数本の取材を受けただけなのに、すでに三人のチームワークは抜群だった。芸人と女優が一緒に取材を受ける場合、たいていはまず芸人が質問に答えて空気を作りつつ、女優に考える時間を与えるものだが、今回は全ての応答がレディーファースト。伊達が「何でもできる」と本仮屋を評したように、サンドウィッチマンの二人が彼女のトーク術に一目置いていることが伝わってきた。

(C) やなせたかし / フレーベル館・TMS・NTV (C) やなせたかし / アンパンマン製作委員会2013

『それいけ!アンパンマン とばせ!希望のハンカチ』は7月6日より全国公開

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