シネマトゥデイ

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北川景子&深田恭子
『ルームメイト』
のぞいてみたいルームシェアの生活
『ルームメイト』北川景子&深田恭子 単独インタビュー

取材・文:折田千鶴子 撮影:金井尭子

「女の素顔は恐ろしい。」というキャッチコピーと共に、この美女2人が登場すれば、つい想像がたくましくなる。意外にも映画『ルームメイト』が初共演という北川景子と深田恭子。入院先の病院で看護師の麗子に励まされ、すっかり仲良くなった春海。春海の退院後、二人はルームシェアすることになるが……。麗子を信じたい気持ちと打ち消せない疑惑に揺れるヒロインの春海にふんした北川と、彼女をジワジワ追い詰めていくルームメイトを演じた深田が、緊迫した撮影の裏側を振り返った。

■対照的な役への対照的なアプローチ

Q:お二人は意外にも初共演ですね。共演されて、お互いに対する印象は変わりましたか?

北川景子(以下、北川):すごくフェミニンでフワフワしたお姫様みたいな女性をイメージしていたのですが、実際に共演してもその印象は変わらず、なおかつ、とても機転が利く女性ということに驚きました。作品全体のこと、お客さんにどう届くのかまでを考えてお芝居されている。穏やかでおっとりしているだけではない、芯の強さや頭の回転の速さを目の当たりにしました。

深田恭子(以下、深田):印象が変わったというわけではありませんが、わたしはいつも割と迷ってしまうのですが、景子ちゃんには毎シーン、「どう演じるか」というのが明確にあって、その真っすぐな思いがいいなぁ、ステキだなぁ、と思いました。

Q:ルームメイトの麗子を疑い始める春海、白衣の天使そのままの優しさから豹変(ひょうへん)し、春海を追い詰める麗子。演じる上で、今回、特に心を砕いたのはどんな点でしたか?

北川:前半で、いかにお客さんが春海に共感できるか、いかに春海目線で物語を見られるかがすごく大切だと思ったので、春海の表情やお芝居にリアリティーを持たせることを重要視しました。

深田:麗子は、穏やかな面と残酷な面、あまりにも違う二つの面を持っているので、どう演じるべきか考えても自分には手に余ってしまう。だから今回は、とにかく監督に演出されるがままに演じた、という感じです。特に、1シーンで別の顔に切り替わるときは、どのタイミングでどんな表情をするのか、どの言葉で変わるのかなど、監督と相談しながら演じました。

■信頼がないとアクションは乗り切れない

Q:今回、古澤健監督とぶつかり合い、アイデアを出し合い、士気を高め合って撮影されたそうですね。具体的には、どのようなやりとりがありましたか?

北川:今回は「女同士の友達」の話なので、女心の怖さとか、女同士の嫉妬をはじめとする感情といったことを、女目線で提案し、いろいろと話し合いました。「僕は男だし、そこは北川さんの言う通りにしてみよう」と尊重してくださったところもあります。

深田:わたしはそんな、アイデアなんて全然、言った覚えがない……(笑)。

北川:例えば、アクションとかの絡みで、こういうふうにした方が苦しそうに見えるんじゃないかとか、そのあたりは出し合ったりしましたよね。

深田:そういうのも景子ちゃんが言ってくれて、わたしは、すごいなと思っていました。アクションでも、景子ちゃんがわたしにも「こういうふうにやっても大丈夫?」とか聞いてくれたりして、すごく助かっていました。

北川:恭子ちゃんこそ自分より相手役のことを先に考えてくれて、気を使ってくれるから、すごく信頼していました。アクションって、心が通い合って信頼し合わないとできないよね。

深田:本当にそう。でもわたしは、どう動いたらいいかわからなくて、景子ちゃんが本当に殴られたように大きく動いて、自ら飛んでくれたりして、あれ、そんなにわたしやったかな? みたいな(笑)。景子ちゃんがあまりにもリアクションが上手過ぎて、そのキレのある動きにただただ驚いていました。

北川:アクションにリアリティーを出すためには、受け方が大切だったりもする。その受けを頑張らなければ、とわたしも臨みました。

■印象深い撮影、現場での出来事

Q:最も印象に残っている撮影シーン、現場での出来事を教えてください。

北川:春海が帰宅して、家の中で異変を感じ取るシーンがやっぱり決定的ですね。麗子に対して、「この人おかしいかもしれない」と思うきっかけになるシーンでもあるのですが、そのシチュエーションがあまりにも衝撃的で……。また撮り方も、レールを敷いて追い掛けて、後半部分は1カットで撮ったのですが、そのときの緊張感をすごく覚えています。最近長回しで撮ってもらえることが少ないので印象深く、さらに二人のお芝居だけで間をつなぐことがすごく楽しかったです。

深田:そうだったね。わたしは、地元で撮影された場面かな。いつも通っていたトンネルが、ロケ地に選ばれちゃうなんて! と驚いて(笑)。地元の友達も呼んじゃったのですが、その場面では、もう隠れたいくらいの格好をしていて、ひどく残酷なことをするんです。それなのに友達を呼んじゃったっていう衝撃が忘れられない……。

北川:それ、面白すぎるよ!(笑)

Q:ちなみにルームシェアの題材を扱った映画は過去にもいろいろありますが、参考にされたり、監督から薦められた映画はありましたか?

北川:監督からは、特に何も薦められませんでした。

深田:わたしも。もしあっても、監督、絶対に教えてくれなかった気がする。

北川:そうだね。まねしちゃうからって。

深田:原案に対してでさえ、「原案は原案ですから、とにかく僕の本を」って言われていましたから。

北川:原案からだいぶ設定が変わっているみたいで、わたしもあえて原案の本を読みませんでした。

深田:すごく面白いよ! 最後の最後までドキドキで、あっという間に読めちゃう!

北川:わたしもやっぱりこれから読んでみようかな。

■映画と同じシチュエーションに置かれたら

Q:現在、若者の間でルームシェアがはやっていますが、お二人はご興味ありますか?

北川:経験ありませんが、逆にこの映画をやって、ちょっと怖くなっちゃった(笑)。表面的には楽しそうだけど、誰かと一緒に暮らすのって大変そうだなって。仲がいい友達とケンカとかしたくないし。

深田:春海と麗子みたいに気が合うならやってみたい気もするけれど、片付けは誰がするんだろうとか、生活習慣の細かい好みとか相違を考えると、やっぱり大変そう。でも、どんな生活なんだろうって、すごく興味はあるし、ちょっとのぞいてみたいかな。

北川:そうしたらこの映画みたいに、のぞいちゃいけなかった、って思うかもね(笑)。

Q:では麗子と春海みたいに、一番信頼していた人を疑わなければならない事態に陥ったらどうしますか?

北川:わたしは結構ギリギリまで相手を信じようとしちゃいますね。絶対違うはず、と疑惑を打ち消そうとする。それでもっと早く見切りをつければよかったのにって失敗するタイプ。結構、わたしも春海っぽいかもしれないです。

深田:わたしは逆に逃げようとしちゃうかな。これは彼女のプライベートなんだから、しばらく一人の方がいいんじゃない、とか言って距離を置こうとすると思いますね。それ以上、相手を嫌いになりたくないし、尊重したいからこそ。

北川:干渉し過ぎない方がいいときって、確かにありますよね。そういう方法もあるなって、今、気付きました!

写真撮影では、二面性のある春海と麗子というキャラを見事に再現し、天使のようなほほ笑みも悪魔のような妖艶な睨(にら)みも、カメラマンの要求に自在に応えて表現してくれた二人。その間のおしゃべりの楽しそうな様子から、初共演の今回の現場で、互いに信頼関係を築き上げたことが見て取れた。映画の後半では、驚きが連続し、その果てに衝撃的な結末が! 謎解きやホラー要素のみならず、鮮やかにだましてくれる二人の熱演も味わってほしい。

映画『ルームメイト』は11月9日より全国公開

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