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第58回『ロボコップ』『LIFE!』『ローン・サバイバー』『白ゆき姫殺人事件』『ゲキ×シネ「ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII」』

今月の5つ星

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シネマトゥデイが選ぶ 今月の5つ星

湊かなえ原作、井上真央&綾野剛主演のサスペンス『白ゆき姫殺人事件』、ベン・スティラー監督・主演のファンタジックな感動ドラマ『LIFE!』、1987年の同名SFアクションをリメイクした『ロボコップ』など、必見の春映画をピックアップ!

3月14日公開 スタイリッシュにアレンジしたコスチューム&アクションが見もの 『ロボコップ』 作品情報

低予算ながら大ヒットをたたき出したポール・ヴァーホーヴェン監督、ピーター・ウェラー主演のSFアクション『ロボコップ』(1987)が、最新のVFX技術でリブート作品としてジョゼ・パヂーリャ監督によるスタイリッシュなタッチで復活。殉職しかけたアレックス・マーフィ(ジョエル・キナマン)はオムニコープ社の最新技術により改造されサイボーグ警官「ロボコップ」として生き返るが、その後思わぬ陰謀に巻き込まれていくというストーリーはオリジナルを踏襲している。パヂーリャ監督が作り出す本作は、現在の世界情勢、ドローン(無人機)による機械化された戦争、尊厳死、延命治療などといった現実にある問題を取り上げたことも興味深い点だ。さらに過激なバイオレンスシーンを排除し、スピーディーな動きと全身メタリックブラックのクールなヒーローとなったことで、幅広い層にも受け入れられる作品になった。初登場のバイクもKAWASAKI Z1000をベースにデザインしたというバイクファンには垂ぜんもののアイテムとなっている。オムニコープ社社長レイモンド役のマイケル・キートンとノートン博士役のゲイリー・オールドマンといった名優2人による「利益最優先」VS「人間性」がせめぎ合う演技にも注目したい。(編集部・近藤孝一)

『ロボコップ』
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3月19日公開 平凡な日常からの踏み出し方を教えてくれる快作 『LIFE!』 作品情報

この物語の主人公ウォルター・ミティは、いつも走っている。でも不思議なことに、何かに追われているような感じはしない。むしろ、ウォルターは何かを追い掛けている。それが何かといえば、おそらくは「人生(ライフ)」という答えになるだろう。なぜなら、ウォルターは雑誌「LIFE」の最終号の表紙を追い掛けて、走っているのだから。才人ベン・スティラーが製作・監督・主演の1人3役を務めた本作は、これまで諦めていた「人生」を追い掛ける男の物語だ。ウォルターは最初、世界中を旅するカメラマンの写真を見ただけで「世界(ライフ)」がどんなものかを知った気になっていた。けれど、「LIFE」を追い掛けて、平凡な「日常(ライフ)」を飛び出したウォルターは、掛け値なしに本物の「ライフ」=人生の意味を知ることになる。走りだす前の、「LIFE」編集部で単調な1日を繰り返すだけだったウォルターは、現在を生きるわたしたちの姿にも重なる。この映画は、平凡な日常(ライフ)から抜け出すための、最初の一歩の踏み出し方を教えてくれる。(編集部・福田麗)

『LIFE!』©2013 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved.
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3月21日公開 本年度ミリタリー映画の決定版ともいうべき完成度 『ローン・サバイバー』 作品情報

近年映画界でもスポットの当たる頻度が高い、米海軍特殊部隊ネイビーシールズ史上、最大の惨事とされる事件を映画化。タリバン指導者の動きを偵察していた4人のシールズ隊員が、敵とつながりのある民間人と遭遇してしまい、彼らを殺害するか、解放して敵の猛追を受けるかの選択を迫られる。民間人を助ける選択は無条件に正しく見えるが、敵味方双方に発生する多くの犠牲を描くことで、その結果が観客にも重くのしかかる。また中盤から展開する4人の特殊部隊と200人のタリバンの戦闘は、身震いするほどの迫力。岩場を転げ落ち、全身に銃弾やロケット砲の破片を受け、文字通りボロボロになって戦う彼らの姿は、顔をしかめずにはいられない過酷さで、早くも本年度ミリタリー映画の決定版といっても過言ではない完成度。『バトルシップ』『ハンコック』などでおバカ監督のイメージがあるピーター・バーグだが、「本当はこれがやりたかったんだ!」という気迫を感じる。どうしても悪者はタリバン、正義はアメリカという構図が目に付いてしまうが、マーク・ウォールバーグ演じる主人公が一人生還できた理由、そこで描かれる一つの選択に、一抹の希望を感じる。(編集部・入倉功一)

『ローン・サバイバー』©2013 Universal Pictures
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3月29日公開 無責任で薄っぺらい人間に徹した綾野剛がとにかくハマリ役 『白ゆき姫殺人事件』 作品情報

美人OL殺人事件を通じて、日常に渦巻く人間の悪意を浮き彫りにしたサスペンス。湊かなえ作品らしく、関係者の証言により容疑者と被害者の人物像が構築され、事件の真相が明らかになっていくが、誰の証言もとにかくうさんくさい。それゆえ自分の目で、耳で、本当の人物像を知りたいという欲求が高まり、みるみるうちに作品の世界へと引き込まれる。各証言によって違う人物像となる多面的なキャラクターを演じ分けた井上真央の安定した演技力は文句なしに見事だが、無責任で実に薄っぺらい人間に徹した綾野剛がとにかくハマり役で印象的。殺人事件だけにドロドロとしたテーマが根底にあるものの、彼の存在によってどこかコミカルに、そして最後はすがすがしさすら感じさせる。化粧品会社という女社会ならではのしがらみバトルに「女って本当に怖い!」と嫌悪感を抱きつつも、どこか共感してしまう部分もあり、見終わった後には女同士で語り合いたくなってしまう。これもまた女のさがなのかもしれない。(編集部・浅野麗)

『白ゆき姫殺人事件』©2014「白ゆき姫殺人事件」製作委員会 © 湊かなえ / 集英社
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3月29日公開 三浦春馬のキレの良い動きと美声が圧巻 『ゲキ×シネ「ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII」』 作品情報

この作品が映画か演劇映像中継か?……といったことは、とにかくまず観てから判断してほしい。劇団☆新感線の舞台を映像化したゲキ×シネの12作目で、古田新太演じる石川五右衛門を主人公にした『五右衛門ロック』シリーズとしては3作目に当たる。天下の大泥棒・五右衛門が、空海の遺した黄金のありかの謎をめぐり、豊臣秀吉の治世下で大騒動を巻き起こすといった物語だが、頭を空っぽにして観ると文句なく楽しめる音楽娯楽活劇である。誰もが笑って泣ける娯楽作品に徹した劇団☆新感線の舞台の中でも、同シリーズは音楽がメインの“音モノ”で、特にゲキ×シネ向き。ハリウッドで仕上げを行ったという音の魅力も、シリーズ随一といえる。また、達者な役者がそろう中でも、中心人物の一人を演じる三浦春馬のキレの良い動きと美声は、特に一見の価値がある。役者の細かな表情を見られる映像作品ならではの演出と、舞台を生で観ているかのような臨場感は、初めて観た人ほど衝撃を受け、長尺の上映時間もあっという間に感じるはずだ。他のライブビューイング作品との違いは歴然で、観れば本作が独自の娯楽作品であることに納得がいくだろう。(編集部・天本伸一郎)

『ゲキ×シネ「ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII」』©2014ヴィレッヂ・劇団☆新感線
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