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最新! 全米HOTムービー

世界の映画産業の中心、アメリカの最新映画情報を現地在住ライターが紹介する「最新!全米HOTムービー」。今回は、『ノア 約束の舟』『GODZILLA』『グランド・ブダペスト・ホテル』を紹介します!(取材・文:吉川優子、細谷佳史)

今、最もHOTな映画はコレ!

『ノア 約束の舟』

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映画『ノア 約束の舟』より - © MMXIII Paramount Pictures Corporation and Regency Entertainment (USA) Inc. All Rights Reserved.

『ブラック・スワン』『レスラー』など秀作を次々と発表するダーレン・アロノフスキー監督が、旧約聖書の中に出てくるノアの方舟の物語を映画化した大作『ノア 約束の舟』が大ヒット中だ。全米ではオープニングの週末に約4,400万ドル(約44億円)を売り上げナンバーワンを記録(数字はBox Office Mojo調べ、1ドル100円換算)。全世界での売り上げはすでに3億2,000万ドル(約320億円)を超えている(4月30日現在)。

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映画『ノア 約束の舟』で養女リア役を演じたエマ・ワトソン - © Gary Gershoff / WireImage / ゲッティ イメージズ

ノア役にラッセル・クロウ、その妻にジェニファー・コネリーが扮(ふん)し、二人の息子をローガン・ラーマンダグラス・ブース、養女をエマ・ワトソンが演じているほか、アンソニー・ホプキンスがノアの祖父役で登場する。VFXを駆使した壮大なスケールの映像と、アカデミー賞俳優たちと若手スターたちの共演が大きな見どころだ。ノアは眠りの中で、神が堕落し悪がはびこった人類を地上から消し去るために大洪水を起こすという、神からのお告げを聞く。そして自分の家族と罪のない動物たちを洪水から救うために、巨大な方舟を造り始めるという物語だ。

また「ノア」以外にも、アメリカでは、『ソン・オブ・ゴッド(原題)/ Son of God』『ゴッズ・ノット・デッド(原題) / God's Not Dead』といった聖書にインスパイアされた作品が4月20日の復活祭を前に続々と公開され、ハリウッドスターが出ていない低予算映画にもかかわらず、どちらも5,000万ドル(約50億円)を超える大ヒットを記録中(4月30日現在)。宗教を題材にした映画の人気が根強いことを証明している。

次にブレイクする映画はコレ!

『GODZILLA』

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映画『GODZILLA』全米公開版ポスター - © 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. & LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS LLC

2年前のサンディエゴのコミコンでティーザー・トレイラーをサプライズ上映して以来、多くの映画オタクの期待を盛り上げてきた『GODZILLA』が、ついに来月16日から全米公開される。キャストは、『キック・アス』アーロン・テイラー=ジョンソン、アメリカで社会現象にまでなった人気テレビシリーズ「ブレイキング・バッド」ブライアン・クランストン『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン(原題) / Avengers: Age of Ultron』にも出演する注目の若手女優エリザベス・オルセン、大ベテランのジュリエット・ビノシュ渡辺謙サリー・ホーキンスら、怪獣映画とは思えない演技派の俳優たちが勢ぞろい。

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映画『GODZILLA』に出演する渡辺謙 - © Elisabetta A. Villa / WireImage / ゲッティ イメージズ

監督は、低予算のSF映画『モンスターズ/地球外生命体』で注目された新人のギャレス・エドワーズ。『モンスターズ/地球外生命体』の製作費は50万ドル(約5,000万円)程度だったが、今回の『GODZILLA』の製作費は約1億5,000万ドル(約150億円)。ギャレスは2作目の監督作で、最も製作費が跳ね上がった監督の一人といわれているが、スケール感だけでなく、リアルで緊張感みなぎる映像、ゴジラを見せずに恐怖をあおる演出など、ハリウッド超大作に大抜てきされるだけの非凡な才能が感じられる。ストーリーについては謎だが、オリジナルに忠実なゴジラのデザインや雄たけびなど、1998年のハリウッド版『GODZILLA』と違い、ファンを裏切らないゴジラ愛にあふれたハリウッドエンターテインメントが期待できそうだ。

ライターイチオシ映画はコレ!

『グランド・ブダペスト・ホテル』

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映画『グランド・ブダペスト・ホテル』より - © 2013 Twentieth Century Fox

ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員賞)を受賞したウェス・アンダーソン監督の新作で、大ヒット中。舞台は、ヨーロッパの山奥にある一流ホテル。伝説的コンシェルジュのグスタヴ・H(レイフ・ファインズ)を目当てに多くの客が押し寄せるが、常連客の一人マダムD(ティルダ・スウィントン)が殺され、グスタヴに名画を残す。殺人容疑を掛けられたグスタヴは、部下のベルボーイ、ゼロ・ムスタファと共に真犯人を捜し出そうとする。作家が、ゼロから昔話を聞いたときのことを回想するという構成で、1932年、1968年、現代と三つの時代が登場。

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映画『グランド・ブダペスト・ホテル』でゼロのフィアンセを演じたシアーシャ・ローナン - © Michael N. Todaro / FilmMagic / ゲッティ イメージズ

ゼロ役の新人トニー・レヴォロリと、彼のフィアンセ役のシアーシャ・ローナンのコンビが素晴らしく、ジュード・ロウエドワード・ノートンハーヴェイ・カイテルウィレム・デフォーのほか、カメオ出演でビル・マーレーオーウェン・ウィルソンなどウェス映画の常連がズラリと登場して豪華そのもの。

しかし何といっても、ウェスが脚本を当て書きしただけあり、レイフの絶妙な演技が最大の見どころだ。独特の色使いの美術や衣装、ミニチュアを使って撮影したというホテルの外観やスキーシーンなど、飛び切り楽しい映像にあふれている。ストーリーの核に、グスタヴとゼロの友情があるところが心に強く響く感動作。2度観たくなるオススメ映画だ。

【今月のHOTライター】

■吉川優子
俳優や監督の取材、ドキュメンタリー番組や長編映画の製作など、幅広く映画に関する仕事を手掛ける。最近の作品は「ハリウッド白熱教室」など。

■細谷佳史(フィルムメーカー)
プロデュース作にジョー・ダンテらと組んだ『デス・ルーム』など。『悪の教典 -序章-』『宇宙兄弟』ではUS(アメリカ側)プロデューサーを務める。

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