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染谷将太&長澤まさみ
『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』
現場で頑張ったことがそのまま、迫力ある映像になった
『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』染谷将太&長澤まさみ 単独インタビュー

取材・文:高山亜紀 写真:中村嘉昭

ユニークなテーマで観客を魅了し続ける矢口史靖監督の最新作は、なんと青春林業エンターテインメント。都会育ちの少年がふと踏み込んだ林業の世界。そこはコンビニもない、携帯もつながらない、しかも周囲の男は粗野で野性的という、ワイルドな環境だった。ひ弱青年から次第に男らしく成長していく主人公・勇気を演じたのは染谷将太。彼が憧れる女性・直紀には長澤まさみ。濃いキャラクターがめじろ押しで終始爆笑の本編だが、現場も負けず劣らず笑いが絶えなかったらしい!? 本編裏話を二人が語った。

■「年下だけど頼りがいがある」と長澤も認める染谷の安定感

Q:お二人は意外にも本作が初共演ですね。

長澤まさみ(以下、長澤):染谷くんは最初にイメージしていた通り、大人な方でした。あんまりはしゃいだりせず、現場の空気をちゃんと読んでいる。年下なんだけど、頼りがいがありました。どっしりと構えているから、一緒の場面でも落ち着いて、楽しく演じることができました。

染谷将太(以下、染谷):僕も同じですね。現場にさらっといらっしゃるので、何の気負いもなく、そのままスッと芝居に入っていけました。何て言ったらいいのかな。簡単に言ってしまうと、やりやすかった。芝居しやすかったです。

長澤:普通、「ちゃらい役」をやっているような人が素直な男の子を演じると、無理があるじゃないですか。でも染谷くんはどっちもできるから、すごい。幅広いなって感心します。

染谷:いやいや、何が得意とかってないです(苦笑)。今回は必死に頑張る姿が滑稽で面白いかなと思ったので、ただただ必死にやらせていただきました。

■テレビで見た自分の素顔に、思わずツッコミ!

Q:矢口監督らしい、笑いあり涙ありの展開でした。現場の雰囲気も良かったのでは?

長澤:みんな本当に仲良くて明るくて、すごくアットホームな現場でした。わたしは撮影に抜けたり入ったりしていたので、もしかしたらずっと山で撮影していた人たちは大変だったのかもしれないけれど、みんながすごく穏やかな心持ちで撮影していたような気がします。

染谷:矢口監督って、結構撮影でムチャなことをやるんです。だけどみんながそれについて行ってしまう。なので、誰も文句を言わずに高い木にも登ったし、本当に御神木も作ったし(苦笑)。普通なら実写でやらないことをやっていたので、演じる側としてすごく面白かったですね。

Q:染谷さんは木に登ったり、チェーンソーを使ったり、大変なシーンの連続でしたね。

染谷:緊張しましたね。木は失敗したら何本もやり直せるものではないので、切っているときは完全に素でした。以前、朝の情報番組で「染谷、林業に挑戦!」というニュースで、自分が木を切っている映像が流れていたんです。見たら、口を開けてアホ面だったので「素じゃん!」って思いました(笑)。

Q:長澤さんはバイクに挑戦したんですよね?

長澤:あくまでも私有地のみでの運転でしたが、すごく楽しみで「大丈夫でしょ!」みたいな気持ちで挑んだら、こけちゃいました。ケガはなかったんですが、みんなにすごく心配をかけてしまって、反省しました。アクセルターンっていうのがかっこいいんですよ。いつかはそれができたらなと思っています。

■伊藤英明と光石研によるモノマネに大爆笑!

Q:三重でロケをしたそうですが、勇気のようなカルチャーショックはありましたか。

染谷:コンビニがなかったのと、現場に行くと電波がつながらないというのは映画のまんまでしたね。普段そこまでコンビニに頼っていないと思っていたんですが、ないならないで大変だし、携帯もつながらないと不便だなと思いました。

長澤:待ち時間は、ずっとみんなで話をしていましたね。(劇中に登場する)おばあちゃんたちがみんなに話しかけてくるような感じで。話がうまい方がたくさんいて、現場で起きることを面白おかしく話してくれるので、本当に楽しかったです。コミュニケーションがたくさん取れました。

染谷:僕も現場が楽しくて、ずっと笑っていましたね。山の足場が悪いところへ行くと、カメラを置く位置を決めるだけでも時間が掛かったりするんです。だから、その間は(勇気の研修先である)中村林業の面々と談笑していましたね。面白かったです。

Q:勇気の中村林業の先輩、ヨキ役の伊藤英明さんとは『悪の教典』でも共演していましたが、感覚は違いましたか。

染谷:以前、ご一緒したときは役柄のこともあって、ほとんどしゃべらなかったんです。伊藤さんの存在自体が「悪の教典」そのものでしたから。今回はたくさん話をしました。伊藤さんが、本番ギリギリまでモノマネしているんですよ。

長澤:そうそう、やっていたよね(笑)!

染谷:あと、光石(研)さんが「もしも林業家がオカマだったら」とかシチュエーションコントみたいなものをやったり(笑)。逆に緊迫したシーンになると光石さんがビビりだすので、それを見てまたみんなが笑うんです。例えば、木が倒れてくる場面では、光石さんは親方役だから、堂々としていなくちゃダメなのに、顔は芝居しているんですけど、体は腰が半分引けているんですよ(笑)。

Q:長澤さんは中村林業の男性陣に囲まれてどうでしたか。特に祭りの場面では男性全員、ふんどし姿でしたが?

長澤:男の人たちが頑張っている姿ですから、すごいなと思いつつ、ちょっと恥ずかしい気持ちにもなりました(笑)。ただ、特に伊藤さんは本当にたくましい身体をお持ちなので、ふんどしがとっても似合っていましたね。ふんどしを着こなしていました(笑)。

染谷:確かに、お尻がきれいだったね(笑)。

長澤:現場はスクリーンで観るよりさらにシュールな画でしたね。ふんどし姿なんですけど、みんな湯気を出すために機械を背負っているんです。あれ、おかしかったよね(笑)。

染谷:ああ、湯気マシーンね! すごく滑稽だった。ふんどし姿の男たちから熱気で湯気が出ているというかっこいいショットなんですけど、後ろから見ると湯気を出すために、みんな美顔器を背中に貼っているんです(笑)。

■神様が本当にいるんだろうなと信じられるほどの山の美しさ

Q:完成した作品を観て、改めていろいろな発見があったのではないでしょうか。

染谷:現場で頑張ったことが、そのままシンプルに迫力ある映像になったので、それはすごく良いなと思いました。それから、観た後にすごくすがすがしい気持ちになったので、そういう映画ってやっぱり良いなぁと。元気になれる作品でした。

長澤:本当に山がきれいで、映像がきれいで。癒やし系の映画だなと思いました。キャラクターも個性的でみんな生き生きとしていて、人柄が作品に出ていて、すごくすてきな映画だなと思います。

Q:林業に対する意識は変わりましたか。

染谷:全く林業のことを知らなかったので、作品の話を聞いたときもピンと来なかったんですけど、面白い仕事だと思いました。まず山が魅力的だなと思ったんですよ。その山を支える仕事というのは、さぞ良い仕事だろうなと思って。実際やっていても面白かったですし、林業家の方たちもかっこよかったですね。

長澤:山ってルールがたくさんあるから、初めて入ってきた人たちには異空間に感じられるんです。林業の山の中は普通の山とはちょっと違う。空気も違うし、神聖な場所って感じがしました。山の神様って本当にいるんだろうなって思えるほど。景色もとてもきれいだったので、参加できて本当に良かったです。この作品で、林業に興味を持つ人が増えたら良いなという気持ちもありますね。

本編は終始、笑いっぱなしの快作だが、実際には染谷はチェーンソーを扱ったり、高所で木登りしたり、長澤はバイクに挑戦するなど、大変なことも多かったはずだ。それでも二人が現場を思うとき、よみがえるのは辛つらかったことや苦しかったことではなく、思わず口元が緩んでしまうような、楽しい記憶。作品からもそんなステキな現場の空気がスクリーンを通じて、生き生きと伝わってくる。きっと誰もが気持ち良く劇場を後にするだろう。

染谷将太ヘアメイク:AMANO スタイリスト:小橋淳子
長澤まさみヘアメイク:スズキミナコ スタイリスト:兼子潤子

(C) 2014「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」製作委員会

映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』は5月10日より全国公開

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