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芦田愛菜&行定勲監督
『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』
人と違っていることはかっこいい!
『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』芦田愛菜&行定勲監督 単独インタビュー

取材・文:石塚圭子 写真:高野広美

無邪気で愛らしい笑顔と子供とは思えない卓越した演技力。国民的人気を誇る大スター、芦田愛菜が『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲監督と初タッグを組み、『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』で、ついに映画初主演を果たした。原作は「きいろいゾウ」の人気作家・西加奈子の小説。バリバリの大阪弁で毒づく、ユニークなダークヒロインという今までにない役どころを、元気いっぱいに演じた芦田と、本作で彼女の新たな魅力を見事に引き出した行定監督が、にぎやかで波瀾(はらん)万丈の撮影現場を振り返った。

■孤独を愛する小学生こっこの魅力

Q:小学3年生の主人公、琴子=通称「こっこ」は、どんな女の子だと思いますか?

芦田愛菜(以下、芦田):台本を最初に読んだときは、すごく変わっている子だな~って思いました。こっこは何にでも興味を持っている。自分の思ったことを素直に、正直に言えるところも、かっこいいですよね。

行定勲監督(以下、監督):僕ね、こっこのことがすごくよくわかるんですよ。こっこは子供だけど、今の自分とあんまり変わらないなと思うので(笑)。人と違うことがかっこいいって、僕もよく言うんですが、周りの人にはちょっと引かれるんですよね。でも僕は、こっこの物事を見る独特のセンスがすごく好き。愛菜ちゃん、現場で「こっこだったら、こうしますよね」って、いつも言っていたよね。

芦田:面白いですよね。わたしは孤独を愛しているこっことは逆に、みんなが輪になってお話していると「わたしも仲間に入れて~」って、入っていく方なんですけど。

Q:こっこを取り巻く登場人物も皆、魅力的です。こっこ以外で好きな人は誰ですか?

芦田:こっこの親友のぽっさんです。こっこのことを思って泣いてくれるぽっさんは、すごく優しくって、そういう友達がいるこっこを、うらやましいと思いました。

監督:ぽっさんみたいなキャラクターって、大人ではなかなか描けないですよ。一緒に泣いてあげるっていうのは無理でしょ、子供じゃないと。かっこいいよね、ぽっさん。

■家族で円卓を囲むシーンはアドリブ満載!

Q:愛菜ちゃんにとって「家族」とは、どんな存在ですか?

芦田:大切で、一緒にいるとホッとする。家でもご飯を食べるときに、こっこの家族みたいに、みんなでおしゃべりします。テレビはつけないですね。テレビを観ていると、お箸が進まなくなっちゃうから。

監督:いい家族だねぇ。僕はむしろ一家団欒(だんらん)に憧れていました。円卓を囲んで、みんなでワイワイ食べて。こっこに「おまえは恵まれているんだぞ!」と言ってやりたい(笑)。

Q:円卓のシーンは本当に楽しそうでした。

芦田:皆さんアドリブが多くて大変でした。すごかったですよね(笑)。

監督:ずーっとしゃべっているしね。八嶋(智人)さんはカットがかかっても、しゃべり続けていたもんね。あれが関西のノリですね(笑)。

芦田:しーん……となること、なかったですもんね。

監督:ちょっとでも隙間があったら、しゃべるでしょ。愛菜ちゃん、うまくやっていたじゃない。「あたし、どこでセリフ言おうかな~、今だ!」みたいな感じで。困ったな~、この人たち~と思いながらも、対応できるのがすごい(笑)。

■監督と愛菜ちゃんを困らせたウサギたち

Q:記録的な猛暑となった2013年夏の関西での撮影でしたが、何か印象に残っている出来事はありますか?

監督:いろいろあったけど、とにかくウサギの撮影が大変だったねぇ。

芦田:キャハハハ……ウサギ、バテちゃうんですよね。

監督:そうそうバテちゃうんですよ、すぐに(笑)! ウサギって、結構いい顔してるし、いい芝居もするんだけど、暑くなると、グダーッとして動かなくなっちゃう。だから、「すいませーん、ウサギちょっと休ませます~」と、中断することが多々ありました。

芦田:20分も続けて撮影できなかったですよね。20分撮影したら、1時間くらいお休みが必要で。あと、すぐ日陰に逃げようとする。

監督:こっこのスカートの中に潜り込もうとするし(笑)。

Q:どのように撮影されたのでしょう……?

監督:土の下に保冷剤を敷き詰めたんですよ。保冷剤をたくさん土の中に埋めて、撮影の直前まで冷やす。で、そこにウサギを放つ。そうするとね、冷たくて気持ちいいのか、じっとしているんですよ。優雅な顔して。その努力たるや……(笑)。

芦田:あのウサギ、すごく大きくて持ち上げるのは重かったけど、暑過ぎて動く気力がないから、おとなしくてかわいかったです(笑)。

■監督の夏の思い出に愛菜ちゃんもビックリ!

Q:いよいよ夏本番。愛菜ちゃんの今年の夏の予定を教えてください。

芦田:今年こそ、クロールの息継ぎができるようになりたいです!

監督:できないの? 俺、すげえ得意だよ。

芦田:そうなんですか!?

監督:子供のとき、水泳部だったの。九州大会で2位だったんだよ。

芦田:すごーい!

監督:と言っても、個人じゃなくて、チームで参加したメドレーリレーで。しかも俺が泳いだときは、6位だったんだけど、最後のやつらが速かったおかげで2位になった。実は足を引っ張っていたんだよね……。

芦田:でも2位だったから、いいじゃないですか! わたしは今、10メートルまでは泳げるんですけど、それ以上長く泳ぐのが難しくて……。どの泳ぎ方でもいいんですけど、やっぱりクロールが一番基本かなって。

監督:水は怖くないの?

芦田:怖くないです。泳ぐのは好きなんです。

監督:じゃあ、きっと泳げるな。

芦田:がんばります!

大人びた少女という勝手なイメージを抱いていたのだが、インタビューに現れた芦田愛菜は、シャイな雰囲気に子供らしい純朴さがにじみ出る、かわいらしい小学生。コロコロ笑いながら、行定勲監督と映画の思い出話に盛り上がる彼女が、スクリーンの中では風変わりなヒロイン、こっこを完璧に作り上げているという事実に改めて驚かされる。タイトルでもある円卓での食事風景は、まさに映画を象徴するシーン。大家族で食事をとることが少なくなってきた現代だからこそ、多くの人に家族で囲む食事の素晴らしさ、温かさを体感してほしい。

(C) 2014『円卓』製作委員会

映画『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』は6月21日より全国公開

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