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「ムーミン」手描き映画、モノクロの予定だった!原作者のめいが明かす秘話【フィンランド取材記:最終回】
ムーミン
入口にムーミン発見!

 ムーミンの母国フィンランドで初めて製作された長編手描きアニメーション映画『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』でアソシエイトプロデューサーを務めるのは、原作者トーベ・ヤンソンのめい、ソフィア・ヤンソン。ヘルシンキにあるムーミン・キャラクターズのオフィスでトーベさんや映画について語った。

Q:ハンナ・ヘミラ監督によると、映画化のきっかけとなったのはソフィアさんの言葉だったとのこと。どのような経緯で製作が決まったのですか?

ムーミン
ソフィア・ヤンソン

 「ムーミン」を原作にしたアニメーション映画を作りたいという提案はたくさんあったのですが、その中に一つもトーベの手描きコミックを使った提案がなかったんです。あればいいのにと思っていたときにハンナに会いました。

ムーミン

 最初は、白黒コミックをコマ送りでアニメーションのように動かした短い作品をたくさん作るという程度に考えていたのですが、話がだんだん大きくなり、色を付けたらどうだろうと。ハンナの友人で経験豊かな人がフランスにいると言って、二人でテスト版を作ってくれました。それが良かったので、本格的にこのプロジェクトがスタートしたんです。

Q:製作中にソフィアさんがアドバイスや指示をすることはあったのですか?

ムーミン

 わたしは映画の製作自体に携わっていたわけではないですが、ずっと一緒に手を取り合ってやってきました。特に脚本のチェックには気を配りました。あとはそれぞれのキャラクターの姿ですね。やっぱりムーミンにはきちっとした形があるので、その形が大丈夫かという確認などで協力しました。

Q:トーベさんが絵を描くときに気を付けていたことなどはありますか?

ムーミン

 トーベは物心ついたときから挿絵画家のお母さんの腕の中で、お母さんの仕事を見ながら、いつも絵を描いていたんです。ストーリーテラーの才能もあったので、小さな頃からおとぎ話に出てくるような架空のキャラクターを好んで描いていたそうです。ムーミンに限らず、いろいろなものをずっと描いていました。

ムーミン

 やがて成人して、画家を目指しながら生計を立てるために挿絵やイラストを描く仕事をしていました。それによってラインが洗練されていって、ある意味、無意識で線が引けるくらいの域までいきました。一本の線をトーベはだんだん確信的に描くようになったんです。また、どちらかというと簡単な線を使うことで成立するコミックを描くことで、さらに一つの線が洗練されていったのだと思います。

Q:魅力的なキャラクターを描くトーベさんはどんな方でしたか?

ムーミン

 わたしにとって本当に面白い人でした。強い想像力と、ものすごく柔軟な創造力を持っている人だったとよくいわれています。あと、観察眼がとても鋭かった。いろいろな人たちの性格や本性を見極める力の優れた人でしたね。自分にも厳しく、物のクオリティーに対する厳しい目もあったので、仕事には非常に真摯(しんし)に向き合っていました。トーベは子供のわたしを子供扱いせず、みんな平等に扱ってくれた。遊び心のある人なので、子供のわたしと一緒に泳ぎに行ったり、たこ揚げやピクニックをしたり。本当に特別な人でした。

Q:トーベさんが好きな作家や画家はいましたか?

ムーミン

 好きな作家や画家の名前を出して話をすることはありませんでした。トーベは美しい物や風景、音楽が大好きだったので、「ほら、見てごらん。きれいでしょ?」と気付かせ、一緒に楽しもうと誘うような言い方をすることはありましたね。

『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』は2月13日より全国公開

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『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』オフィシャルサイト
『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』作品情報

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(編集部・小松芙未)

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