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移民問題、地雷撤去、ドローン…ニュースな映画:コンペティション部門世界の情勢を知る5作【第28回東京国際映画祭】

第28回東京国際映画祭

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11年ぶりの邦画3作品選出も話題になったコンペティション部門。観たい作品は数あれど限られた日程の中で、どの作品を観ればいいのかわからない。自分の好みの作品はどれなのか迷ってしまうという人のために、本部門のプログラミングディレクター・矢田部吉彦氏が全16作品の注目ポイントをズバリ解説!

地雷と少年兵
(c) Danish Film Institute

『地雷と少年兵』

製作国:デンマーク=ドイツ
監督:マーチン・ピータ・サンフリト
出演:ローラン・モラー、ミケル・ボエ・フォロソガー、ルイス・ホフマン

終戦直後、デンマークの海岸沿いに埋められた無数の地雷の撤去作業に、敗残ドイツ軍の少年兵が動員される。憎きナチ兵ではあるが、戦闘を知らない無垢な少年たちを前に、指揮官の心情は揺れる。憎しみの中、人間に良心は存在するか? 残酷なサスペンスの中で展開する感動のドラマ。

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【矢田部氏のここに注目!】

本当の憎しみは克服できるものなのだろうか? というテーマが心に突き刺さる誰もが共感できる作品。美しい青い海と地雷撤去のサスペンスという残酷な対比も見事で、ストーリーテリングのうまさが光ります。

上映スケジュールはコチラ

スリー・オブ・アス
(c) 2015 - ADAMA PICTURES - GAUMONT - M6 FILMS - CENTAURE

『スリー・オブ・アス』

製作国:フランス
監督:ケイロン
出演:ケイロン、レイラ・ベクティジェラール・ダルモン

反政府活動の末にイランで投獄された男は、やがて妻と共にパリへと渡ろうとする……。仏の人気コメディアンである監督は、自ら父親の役を演じ、その波乱に満ちた生涯を映画化した。深刻な内容をコミカルなタッチで描き、激動の社会を生きる家族の勇気と愛が感動を呼ぶ実話ドラマ。

【矢田部氏のここに注目!】

世界中で深刻な移民問題を移民の側から描いたタイムリーな作品ですけど、エンターテインメント色が強いので物語に入りやすい。とても楽しいし、勇気をもらえるので、幅広い層の方に観ていただきたいですね。

上映スケジュールはコチラ

フル・コンタクト
(c) Lemming Film 2015
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『フル・コンタクト』

製作国:オランダ=クロアチア
監督:デビッド・ヴァービーク
出演:グレゴワール・コランリジー・ブロシュレスリマヌ・ダジ

砂漠の中、兵士が小屋で画面に向かい、ドローンを操作して標的を爆撃する。遠隔殺戮のトラウマが蓄積した男がたどる精神の旅を、迫力の映像と想像力に満ちた展開で描く驚愕のドラマ。オランダの精鋭監督が仏のG・コランを主演に迎え、現代戦争における心と肉体の関係に迫る。

【矢田部氏のここに注目!】

心と肉体のバランスが崩れていく男のインナーワールド、あるいは彼にしか見えない世界を個性的かつインパクトのある映像で表現していて圧倒されるはずです。途中から戦争映画ではなくなる展開にもビックリしますよ。

上映スケジュールはコチラ

カランダールの雪
(c)Karafilm

『カランダールの雪』

製作国:トルコ=ハンガリー
監督:ムスタファ・カラ
出演:ハイダル・シシマン、ヌライ・イェシルアラズ、ハニフェ・カラ

険しい山の上で、わずかな家畜とともに電気も水道もない暮らしを送る家族。一獲千金を夢見る父を中心に、荒涼たる大自然の中で生きる一家の姿が大きなスケールの映像で綴られる。厳しい生活の描写の中にも温かさが交わり、ドキュメンタリー出身監督による奇跡的な長編デビュー作。

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【矢田部氏のここに注目!】

自然のスゴさが圧倒的ですが、そこで暮らす家族の会話はユーモラスで、そのギャップが楽しい。リアリズムとファンタジーがブレンドされていて、最後はとても感動します。驚きの新人監督です。

上映スケジュールはコチラ

ニーゼ
(c)TvZero

『ニーゼ』

製作国:ブラジル
監督:ホベルト・ベリネール
出演:グロリア・ピレス、ファブリシオ・ボリヴェイラ、アウグスト・マデイラ

ショック療法が正しいものとされ、暴れる患者を人間扱いしない精神病院に、女医のニーゼが着任する。芸術療法を含む画期的な改革案を導入するが、彼女の前に男性社会の壁が厚く立ちはだかる。ユングの理論を実践し、常識に挑む勇気を持った精神科医の苦闘をストレートに描く感動の実話。

【矢田部氏のここに注目!】

タフな人間を観ることができる喜びと実話の強さをまざまざと感じ、逆境に打ち勝つにはタフでならなければいけないというメッセージが、現代の我々の心にも深く突き刺さります。主演の女優さんも素晴らしいです。

上映スケジュールはコチラ

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