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『ヴィジット』M・ナイト・シャマラン監督 単独インタビュー(2/2)

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■10歳で監督した自主映画は『13日の金曜日5』

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Q:監督も『ヴィジット』の主人公のように、子供の頃自主映画を撮っていたそうですね。どんな映画を撮っていたのですか?

最初に撮影したのは10歳のときかな。作品は『13日の金曜日5』。その後7本も8本も続編が作られたけど、当時はまさか続編が作られるとさえ思っていなかったから、これは面白い、最高のジョークだって思っていたんだ(笑)。映画は、僕が森の中を歩いていると、木の枝を折りながら殺人鬼がナイフを持って襲ってきて、家の中に逃げ込むっていう、あのシリーズの続編的内容だった。スーパー8カメラで撮影したんだ。今も実家のどこかに眠っているんじゃないかな。

Q:それはぜひ観てみたいです!

……待てよ、そうだ! いい考えを思いついた! 『ヴィジット』のブルーレイの特典映像にあの自主映画を入れよう! 実家の屋根裏のどこかにしまってあるはずなんだ。黒いカバンに入っている。よし帰国したら捜さなきゃ! 忘れないようにメモしておこう。

Q:楽しみにしています! 本作のプロデューサーはアメリカのホラーシーンを牽引するヒットメーカーのジェイソン・ブラムです。彼との仕事はどうでしたか?

彼はとても稀有なプロデューサーだね。今のハリウッドは『アベンジャーズ』のようなシリーズものが主流で、小規模ながら独創的な映画を撮っている監督もいるけど、ハリウッドのシステムにフィットしないから誰も見向きもしない。でもジェイソンはそういう映画を観て、気に入ると全力でサポートするんだ。例えば『パラノーマル・アクティビティ』。スタジオのシステムにマッチしないからどこも買わなかったけど、彼だけは映画の可能性を信じていた。そうやって何本もの映画を発見し成功させてきたんだ。他にも、僕の昨年のベストムービー『セッション』とかね。ジェイソンは素晴らしい映画を見極めて、スタジオを説得するんだ。『ヴィジット』も完成前の編集段階で彼に見せたら、大興奮していたよ。

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■エイリアンに2回誘拐されたことがある!?

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Q:『ヴィジット』は監督にとって初の本格的なホラー映画ですね。

ああ、そうだね! これまでの監督作は確かにどれもホラーではない。一貫しているのはミステリーという要素だね。『ヴィジット』の場合は、とても恐ろしい出来事が起こり、ホラー映画的な展開を迎え、さらにそれを超越した衝撃的な出来事が起こる。今回はサイコロジカルスリラーを目指したんだ。独創的なサイコロジカルスリラーをね。

Q:監督はこれまでにエイリアンや幽霊、超常現象についての映画を作ってきましたが、エイリアンや幽霊の存在を信じますか? 超常現象に遭遇したことはありますか?

エイリアンに2回誘拐されたことがあるよ(爆笑)! 冗談だけど(笑)。僕は誰も信じられないような素晴らしいことが目の前の世界で起こっているって考えるのが好きなんだ。全ては文字通り目に見えるままだって考えるのは好きじゃないんだよ。目に見えるものや手で触れられるものよりも、もっと壮大なものを信じるのが好きなんだ。

Q:第1話を監督し、製作総指揮を務めたテレビドラマシリーズ「ウェイワード・パインズ 出口のない街」に魅了された理由は?

『ヴィジット』に沿って話すとダークなユーモアだね。適切なタイミングで観客を笑わせて、さらに脅かすという。「ウェイワード・パインズ」の脚本にはダークなユーモアが詰まっていたんだ。クオリティーも高かったしね。脚本を読んだとき、ちょうど『ヴィジット』の脚本を書いていたんだけど、この二つの作品を同じ年に発表できるのも流れとしていいなって思ったんだ。

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取材後記

長身でエレガントでオシャレ。人好きするオープンなオーラを放つ、気さくでチャーミングで大らかな人柄で、少年のように無邪気に笑うシャマラン監督の姿が印象的だった。質問に対する受け答えや切り返しの速さにも舌を巻いたが、ただ質問に答えるだけではなく言葉のキャッチボールを好み、こちらにも積極的に質問を投げ掛けてくれる姿勢にも感銘を受けた。心が弾むような楽しくて刺激的な時間だった。

取材・文:小林真里 写真:金井尭子

映画『ヴィジット』は全国公開中 (C) Universal Pictures.

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