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12月の5つ星映画5作品はこれだ!【第79回:今月の5つ星】

今月の5つ星

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 ついにやって来た2015年最後の月。皆さんの興味は新作『スター・ウォーズ』に集中しているかもしれませんが、『007 スペクター』をはじめ、邦画のお正月大作や、ハリウッドの伝説ジェームズ・ディーンの旅を描いたミニシアター系の良作もあり。これが12月の5つ星映画5作品だ!

007 スペクター
SPECTRE (C) 2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved
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芸術性とエンタメ性が融合したクレイグ版ボンド集大成

007 スペクター

 ダニエル・クレイグが4度目のジェームズ・ボンド役に挑んだ人気スパイアクションシリーズ最新作。前作『007 スカイフォール』を、オスカー監督の風格を感じさせる作品に仕上げたサム・メンデスが再びメガホンを取り、名実共に“007”となったボンドの活躍を描く。メキシコの祭典「死者の日」で繰り広げられるバトルを筆頭に、まさに『007』シリーズにしかできないであろう大規模アクションが展開。過去作でボンドの宿敵として登場した犯罪組織“スペクター”が相手ということで、前作からはるかにエンターテインメント性を増している。過去シリーズで描かれたクレイグ版ボンドの背景をまとめ上げた物語もお見事。次々と伏線が回収されていくさまが、えもいわれぬ快感をもたらしてくれる。本作で初めてシリーズに触れる観客は、過去3作のクレイグ版ボンドを観ることでさらに深みを楽しめるはず。キャラクターとして完成されていたボンド像をイチから見直し、改めてその成長を追ってきたクレイグ版ボンドの集大成であり、メンデス監督がシリーズにもたらした芸術性とエンターテインメト性が見事に融合した大満足の一本。ちなみに、メインのボンドガールを演じるレア・セドゥの美しさも必見だが、一番かわいいキャラは、ボンドからの無茶なお願いに「あなたのことが本当に嫌いだ!」と言いながら従うQ(ベン・ウィショー)だ。(編集部・入倉功一)

映画『007 スペクター』は12月4日より公開

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海難1890
(C) 2015 Ertugrul Film Partners
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内野聖陽と忽那汐里なしには語れない!

海難1890

 125年前、座礁したトルコ軍艦の船員をなりふり構わず懸命に救助した多くの日本人がいた。そして30年前、イラン・イラク戦争下の在イラン日本人にトルコ人が救いの手を差し伸べた……。深い友好の絆で結ばれている両国間の二つの史実を基にした本作で、主演の内野聖陽とヒロインの忽那汐里は共に圧巻の演技を見せている。内野は瀕死(ひんし)のトルコ人救助の先頭に立つ医師・田村にふんしているが、圧倒的な存在感で物語に引き込む力を大いに発揮。忽那は胸に消せぬ傷を抱える田村の助手・ハルと、テヘラン在留の日本人学校教師・春海の二役にチャレンジ。特にハルにふんしているときの忽那は、悲しみや苦しみを表情だけで見事に表現し、涙を誘う。言葉の通じない日本人とトルコ人の温かな交流や別れのエピソードも含めて、胸を打たれ、涙腺が崩壊。物語の背景にある事柄や時の流れを描写している美しい映像も見ものだ。(編集部・小松芙未)

映画『海難1890』は12月5日より公開

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母と暮せば
(C) 2015「母と暮せば」製作委員会

終戦70年に山田洋次が紡ぐ温かなファンタジー

母と暮せば

 作家・井上ひさしが遺した平和への願いを、日本映画界の巨匠・山田洋次が映画化。長崎で原爆に遭って死んだ息子(二宮和也)と残された母親(吉永小百合)の優しくも悲しい物語が描かれる。山田監督と吉永だからこそ、ここまで日本人の心に響く映画が出来たのだろう。実力派の俳優陣の一つ一つのセリフや表情が琴線にゆっくりと触れ、ふとしたシーンで何度も涙が流れる。山田監督には珍しく、ファンタジーの要素も交ざった映画だが、特有の優しい画づくりや美術セットは健在。50年以上、映画と向き合い続けてきた山田監督にしか成し得ない映画は、終戦から70年、大切なものを思い出させてくれる。(編集部・海江田宗)

映画『母と暮せば』は12月12日より公開

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スター・ウォーズ
(C) 2015 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.
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スター・ウォーズ魂ここにあり!

スター・ウォーズ/フォースの覚醒

 SF映画の金字塔、『スター・ウォーズ』シリーズ10年ぶりの最新作は、すでに公開されたエピソード1から6に続くエピソード7にあたる。本作はルーカスフィルムがディズニーに買収されてから初めての作品で、さらにシリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスが製作に全くかかわっていないため、どんな作品になるか世界中が期待と不安と共に公開を待ちわびていた。伝説を受け継いだのは、自身もシリーズの大ファンだというJ・J・エイブラムス監督。徹底した秘密主義で知られる監督だけに、最低限の情報しか明かされないまま公開された。この戦略は功を奏し、観客は「映画の驚きと喜び」を真の意味で味わうことができる。昔からのファンはキャラクターやセリフ、さらには緻密に練られた撮影アングルなど、随所にスター・ウォーズ魂が息づいているのを感じ、新しい世代の観客は「これがスター・ウォーズなのか」という衝撃と興奮を体感できる。マニアックなギミックはさすがエイブラムス監督といったところだが、それだけではなく、シリーズを通して描かれてきた「若者の成長物語」としてのメッセージが、ストーリーにきちんと受け継がれているため、新旧ファンを納得させる仕上がりといえる本作。新しいサーガは始まったばかりだ。(編集部・香取亜希)

映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は12月18日より公開

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ジェームズ・ディーン
Photo Credit:Caitlin Cronenberg, (C) See-Saw Films
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“ハリウッドの伝説”ジェームズ・ディーンの作品を見返したくなる

ディーン、君がいた瞬間(とき)

 たった3本の主演映画を残して24歳でこの世を去り、ハリウッドの伝説となったジェームズ・ディーン。“反逆のヒーロー”となった彼が、死の直前に天才写真家デニス・ストックと旅した日々を描いた本作。当時無名俳優だったジェームズと、彼をカメラに収めるデニスの友情がポイントとなっているが、どこか通じ合う部分のある二人の関係性が絶妙な距離感で捉えられている。その距離感に説得力を与えたのは、ジェームズを見事に体現したデイン・デハーンと、デニス役のロバート・パティンソンそれぞれの「瞳」で語る力。写真家の顔を持つアントン・コービン監督らしいこだわり抜かれた光の配置やため息ものの映像美も、孤独な男たちの感情の揺らめきを代弁するのに一役買っている。女性には、俳優としてのジレンマに悩みながら、故郷に帰ると少年のように無垢な笑みを浮かべるジェームズ、真摯(しんし)なまなざしをジェームズに向ける一方で息子への接し方がわからない不器用なデニスという異なるタイプのイケメンに母性本能をくすぐられる楽しみもあり。何よりも、ジェームズ・ディーンの作品を見返したくなる一本だ。(編集部・吉田唯)

映画『ディーン、君がいた瞬間(とき)』は12月19日より公開

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