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一人だって大丈夫!孤独に負けない生き方のすすめ

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 しょせん人間は一人で生まれて、一人で死んでいくもの。一人旅、一人焼き肉、一人カラオケなど、お一人様で楽しむことが珍しくない昨今、「一人」=「孤独」という発想はもう古い! 「一人を楽しめてなんぼ」の世の中なのです。とはいえ、一人初心者はまだまださみしさを感じてしまうこともあるはず。そんな孤独に負けないためには何が必要なのかを、究極の孤独に打ち勝った主人公たちから学んでみましょう。(文・構成:編集部・香取亜希)

ウィルソ~ン!が命綱 『キャスト・アウェイ』

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ウィルソン……オレの友達ウィルソン。 Dreamworks / Photofest / ゲッティ イメージズ

 ロバート・ゼメキス監督とトム・ハンクスがタッグを組んだ本作は、墜落事故により南太平洋の無人島に流れ着いた男の物語。トムがアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたほか、役づくりのために20キロ以上減量したことでも話題になりました。

 トム演じるチャックは、運送会社フェデックスに勤めるサラリーマン。仕事柄常に時間の正確さを求め、「チクタク、チクタク」と従業員の作業を急かしまくる男です。そんな彼が飛行機事故に遭い、南太平洋のど真ん中に取り残されてしまいます。奇跡的に助かり無人島に漂着するのですが、死んだものと思われているので助けは来ません。そこから彼のサバイバルが始まります。ただのサラリーマンであるチャックにとって、無人島でのサバイバルは想定外。しかも、時間通りに迅速に行動することこそを美徳としていた彼は、時間の概念のない無人島での日々はさぞストレスだったことでしょう。そんな孤独で過酷な日常において、チャックが生き抜けた理由は……ウィルソンの存在です。

 ウィルソンとはチャック同様無人島に漂着した荷物の中にあったバレーボールで、それにチャックは顔を描いてウィルソンと名付けました。そして、ウィルソンに対し、「寒くないか?」と気にかけたり、「もうお前なんかしらねぇ!」とけんかしてみたり、親友のように心の内をさらけ出しながら日々を過ごしていました。そんな相手がいたからこそ、4年間もの間さみしさに負けることなく、無人島で生き延びることができたのでしょう。「自分の気持ちを素直に表現できる存在」が何か一つあれば、一人だって大丈夫だとチャックは教えてくれました。

映画『キャスト・アウェイ』 →作品情報

トラは本当にいたのか? 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』

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トラはさすがに飼えないわぁ。 20th Century Fox / Photofest / ゲッティ イメージズ

 船の難破により小舟で漂流することになった少年とトラの旅を、アン・リー監督ならではの叙事詩的な映像美と共に描いた感動作。第85回アカデミー賞では11部門にノミネートされ、監督賞をはじめとする最多4部門で受賞しました。

 スラージ・シャルマふんするパイ少年は、父親が経営する動物園の動物と一緒に太平洋を横断中、嵐に襲われ船が難破してしまいます。運よく一人救命ボートに乗って命拾いをしましたが、そのボートにはベンガルトラも一緒に乗っていたのです。家族を一瞬で失った絶望と、食料もほとんどないという危機的状況、その上ボートには肉食動物のトラまでいるとあっては、もはや生きる希望などまるでない状況です。

トラさえいなければもう少し状況は良かったのに……と思いますが、実はそのトラがいたことが良かった! 救命ボートにあったサバイバル本を頼りに、「絶対希望は失わない」を心に決めているパイですが、極限状態において前向きな精神はいとも簡単に打ち砕かれるもの。その前向きさを維持できたのは、トラのおかげです。パイはトラが空腹により自分を襲わないよう、トラに魚を取ってあげたり、水を与えたりと世話をします。さらに、トラに対して自分が上の存在であると認識させようと調教まで始めます。自分以外の何かを育てるという行為は、自分の存在意義を確認できるし、自分自身を肯定できる要素につながります。パイにとってトラは、孤独な漂流生活において自身の正気を保つためになくてはならない存在だったのです。現実社会においてトラを飼うのは難しいですが、ペットを飼ったり植物を育てたりすることなら簡単なのでおすすめです。

映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』 →作品情報

究極の孤独を体感 『ゼロ・グラビティ』

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あ~、もうテンパっちゃう! Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

 スペースシャトルでスペシャルミッションに参加していた女性医学博士が、事故により宇宙空間に一人放り出されてしまい、孤独と闘いながらも地球への帰還を目指す姿を描くSFサスペンス。第86回アカデミー賞で最多10部門にノミネートされ、監督賞をはじめとした最多7部門で受賞しました。

 サンドラ・ブロックふんするライアン博士は、いわゆるプロの宇宙飛行士ではなく、スペシャルミッション要員でスペースシャトルに乗った医学博士。もちろん宇宙訓練は受けていますが、たったの半年だけなので肉体的にも精神的にも一般人と大して変わりません。そんなライアンが、宇宙でひとりぼっちになってしまいます。宇宙服のみ着た状況で、文字通り身一つで宇宙空間を漂うという、重力も音もない究極の孤独に直面します。

 そんなライアンの一人宇宙に取り残されている状況は、一見すると非日常すぎて共感できないと思うかもしれませんが、現実社会においてオフィスや自分の部屋で一人取り残されたような孤独を感じている人と何ら変わりはありません。ライアン自身、地球で生活していたときはある出来事があったことから、まるで抜け殻のような孤独な生活をしていました。宇宙で死を覚悟したとき、初めてそんな自分自身と向き合うことができたライアン。そこで初めて「生きたい。生きて地球に帰りたい!」という思いが込み上げてきて、一人がむしゃらに生きる努力を始めます。「自分自身の弱さと向き合い、それを認識すること」こそが、一人でも強くいられる秘訣といえます。

映画『ゼロ・グラビティ』 →作品情報

とにかく自分を信じて 『オデッセイ』

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オレはやれるぜっ! (C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

 リドリー・スコット監督とマット・デイモンがベストセラー小説「火星の人」を映画化。火星に一人取り残された宇宙飛行士が、いかに火星で生き延び地球に帰ってくることができるのかを描くSFアドベンチャー。第88回アカデミー賞では、マットが主演男優賞候補となったほか7部門でノミネートされています。

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火星も住めば都? (C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

 マットふんするワトニーはメカニカル・エンジニアであり植物学者でもあります。水も酸素もなく、食料も31日分しかない状況下で、約4年後にしか来ない救助を待つことができるのか。そもそも火星は人間が生きていくことなどできない場所です。そこでワトニーは自分の持ちうるすべての知識を総動員させ、水、酸素、食べ物を自らの手で作り出します。肥料にある物を使って、みごとジャガイモの栽培に成功するあたりは驚きです。これぞ究極のエコロジーという方法で……。

 知識という有効な武器を持ち、火星にひとりぼっちなのにディスコソングをかけてノリノリになれる図太い精神力もある。たしかに並みの人間よりポテンシャルは高いですが、ワトニーが一人で過酷な状況を耐え抜けた最大の要因は、「自分を信じる心」にありました。地球に帰ることができると自分に言い聞かせ、そのために常に自分の行動をメモし、目的を明確にして一歩ずつ前に進んでいったのです。自分を最大の味方として信じたからこそ、孤独に負けることなくやり遂げることができたのです。一人だっていいんです。そんな自分の味方になってくれる、自分自身をしっかり持っていることが大切ってことですね。

映画『オデッセイ』は2月5日公開 →作品情報

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