シネマトゥデイ

安田顕&吉瀬美智子
『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』
わが子のヒーローになれた!
『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』安田顕&吉瀬美智子 単独インタビュー

取材・文:斉藤由紀子 写真:高野広美

「クレヨンしんちゃん」の劇場版最新作『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』。誰もが楽しい夢を見られる“ユメミーワールド”で巻き起こる大事件に、しんのすけたちが果敢に立ち向かう! しんのすけの幼稚園に転園した謎の少女・サキの父親で、研究者である貫庭玉夢彦の声を担当したのは、劇団ユニットTEAM NACSの安田顕。その妻サユリの声は吉瀬美智子が務めた。共に親である二人が、子供たちに人気の「クレヨンしんちゃん」シリーズに参加できた喜びを、ユーモアたっぷりに語り合った。

■娘によろこばれてウレシー!

Q:大人も感動必至の劇場版『クレヨンしんちゃん』。ゲスト声優のお話はまさかの出来事でした?

吉瀬美智子(以下、吉瀬):すごく意外でした。どんな役なんだろう、もしかして自分の役? セクシー系? とか、いろいろ想像してドキドキしましたね(笑)。でも、ちゃんとしたお母さんのキャラクターだったので、ああ、声で選んでいただけたのだなと思いました。

安田顕(以下、安田):僕も予想していなかったので、本当にビックリしました。どなたかと間違えたんじゃないかと思ったりして(笑)。こんな重要な役どころで呼んでいただけて、うれしかったですし、家族に恩返しができたような気がしました。

Q:お二人にとって「クレヨンしんちゃん」は、身近な存在だったのでしょうか?

安田:僕が高校生くらいのときにアニメが始まったんですけど、ずいぶん攻めているアニメが出てきたなあと思いましたね。それまでの家族団らんをテーマにした正統派なアニメから、ちょっととんがっているモノが出てきたなと。それこそオシリとか、子供たちにとって普通に楽しいことを面白く描いたからこそ、幅広い世代に広がったような気がします。

吉瀬:あの頃って、しんちゃんのマネがはやったんですよね。「おい、みさえー」とか、フレーズをすごく覚えています。

安田:そう、しんちゃんくらいの年齢の子たちが、みんなしんちゃんの話し方をマネしていたんです。正直、「ちゃんとしゃべれよ!」って思うこともあったりしたんですけど、自分に子供ができるとガラッと変わるもんですね。「しんちゃんの映画に出られる? ウレシー!」って(笑)。こんなに子供に自慢できる仕事ってないですから。

吉瀬:本当にそう。わたしも娘のお友だちから言われます。「しんちゃんに出るの?」って。映画館で予告が流れて、わたしの声が一瞬だけ入っていたらしいんです。そしたらみんなが、「あ、みっちゃん(吉瀬)の声だ!」って言ってくれたみたいで。もう、ヒーロー気分になりましたよ。

Q:ステキなエピソードですね!

安田:僕もね、この間、家族で映画館の前を通ったら、ちょうどこの映画の予告がモニターで流れていまして、娘がうれしそうに指を差すんですよ。「出てる!」って。

吉瀬:わあ、安田さんもお嬢さんのヒーローですよ!

安田:まあ、僕らは映画館近くのお手洗いを借りて帰っただけなんですけどね(笑)。

■アフレコで粘り過ぎてスタッフ呆れ顔?

Q:声優というお仕事はいかがでしたか?

吉瀬:ゲームのアフレコが一度だけありますけど、アニメは今回が初めてなんです。声優って本当に難しいですよね。

安田:僕は何度かアニメの声優をやらせてもらっていますが、こんなにセリフの多い役は初めてだったので、戸惑いました。声を出すタイミングがつかめなくて、慣れるまで時間がかかりましたね。

Q:安田さんの夢彦は、「うおおう」とか「ぐぬぬぬ」など、擬音系のセリフも多かったですしね。

安田:そうなんです、「ぐ・ぬ・ぬ・ぬう~」。あと、「はっ!」って気付くときの吐息もちゃんと音にしないといけないんです。実際よりもオーバーにしないと、アニメでは伝わらないんですよ。吉瀬さんも、「近づかないでっ!」って大声で叫んでいましたね。

吉瀬:あのくらい強くしないと本当に伝わらないんです。予告編を撮ったとき、サユリというキャラクターが娘に向かって出した声としては、少しやさし過ぎるなと思ってしまって、本編のアフレコの前に家で何度も練習したんです。「近づかないでっ!」って。そしたら、うちの娘が震えて泣き出しちゃって(苦笑)。すぐに「あなたに言ったんじゃないのよ」って、抱き締めました。

安田:納得いくまでやりたくなるんですよね。今回、監督さん(高橋渉)が、「こちらでOKは出しますけど、ご自身が納得されるまで何回やっても構いませんよ」って言ってくださったので、それをうのみにしてしまいまして。あまりにもしつこくやらせていただいたもんだから、スタジオの方々が呆れてしまってるんじゃないかと心配で(笑)。

吉瀬:わたしも安田さんのやり方でいこうと思って、何度かやり直させてもらったら、監督さんから「最初のテイクが一番よかった」って言われちゃって。皆さんに無駄な時間を費やさせてしまいました(苦笑)。

■初共演で余計なところを見せちゃった

Q:息がピッタリ合っているお二人ですが、意外なことに今回が初共演なんですよね?

吉瀬:お会いするのはこれが二度目です。実は、アフレコでも絡むシーンがほぼなかったんですよね。夫婦役だけど(笑)。

安田:吉瀬さんのことは、テレビがブラウン管の時代から拝見しておりまして……って、それいつの時代だよ! って感じですが(笑)、本当におキレイで。しかも、こんなにおキレイなのに、とても気さくな方なんですよね。そのギャップがいいんですよ。だから皆さんに支持されていらっしゃるんじゃないでしょうか。

吉瀬:戦略です(笑)。

安田:ハハハハ! 最高!

吉瀬:もう、安田さんがお上手なんですよ。人をほぐすのがうまいから、ついつい引っ張られて、余計なところまで見せちゃう(笑)。

安田:いや、きっと吉瀬さんは面白いことも大好きな方なんですよ。

吉瀬:そうやってまた引っ張ろうとする。本当、TEAM NACSって感じですよね。

安田:おかげさまで、やっとTEAM NACS(チームナックス)という名前を皆さまに覚えていただけて。少し前まではチームナックとか、ナックファイブって呼ばれたりしてね。それ、ラジオですからって(笑)。

吉瀬:TEAM NACSは、メンバーの皆さんが個々に活躍されていらして、すごいですよね。安田さんはお芝居もそうなんですけど、声もステキなんです。本当にアフレコがお上手だから、自分も頑張らなきゃって、いいプレッシャーになりました。

■欲がない吉瀬VS.煩悩のかたまりの安田

Q:安田さんはドラマ「下町ロケット」や主演映画『俳優 亀岡拓次』など、話題作への出演が続いていますね。

安田:今が大事ですよね。でもすべては流れに任せて、細く長くやっていきたいです。

Q:本作は夢の世界が舞台ですが、お二人は役者としての夢をかなえたと実感しています?

安田:どうですかね……僕は欲のかたまりですから、際限がないですよ。煩悩は108個以上あるんじゃないかな。「空飛ぶ車に乗る」までは、夢がかなったとは思えないです。

吉瀬:その夢、いつかなうのかなあ(笑)。わたしはね、あんまり欲がないんですよ。多くのことは望まないです。漠然とした目標とかはありますけどね。

安田:まあ、そのほうがいいのかも。「果報は寝て待て」っていいますからね。寝ていれば夢もずっと見られるし(笑)。

ギャグやボケで場を和ませる安田と、そこに鋭くツッコミを入れながらやわらく話をまとめる吉瀬。まさに夫婦漫才さながらのトークを繰り広げたタレント性抜群の二人だが、「娘に誇れる仕事」と言い切った瞬間だけは、子を持つ親としての素顔がチラリ。その心底うれしそうな笑顔が、まぶしく輝いて見えた。「以前の『映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』のテーマが父性なら、今回は母性。メッセージ性が素晴らしい」と二人が語った『クレヨンしんちゃん』劇場版最新作。またしても観客の心を強く揺さぶってしまいそうだ。

(C) 臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2016

『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』は4月16日より全国東宝系にて公開

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