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提供:20世紀FOX

世界が絶賛!余命209日の少女と映画オタクの青春ドラマ

『ぼくとアールと彼女のさよなら』

 鬼音楽教師による狂気のドラムレッスンを活写し、日本でも大ヒットとなった映画『セッション』(2014)を覚えていますか? 『セッション』がお披露目されたのは『リトル・ミス・サンシャイン』『レザボア・ドッグス』など数々の傑作を送り出してきた名高きインデペンデンス映画の祭典=サンダンス映画祭で、同作はそこでグランプリと観客賞のW受賞を果たしました。

 続く2015年、同映画祭で同じW受賞の栄誉に輝いたのが、余命209日の少女と映画オタクの少年の最後の日々をハートウォーミングにつづった青春ドラマ『ぼくとアールと彼女のさよなら』です。批評家からも映画ファンからも愛された話題作が8月3日、ついに日本でDVDリリースされます。(編集部・市川遥)

【ここがスゴい!】余命ものなのにポジティブ!だけど泣ける!

『ぼくとアールと彼女のさよなら』
高校のカフェテリアは戦場だ…! - 映画オタクのグレッグと白血病を患うレイチェル

 『ぼくとアールと彼女のさよなら』のメインキャラクターは、「ぼく」=映画オタクの高校生グレッグ、「アール」=グレッグのパロディー映画づくりの仲間、「彼女」=疎遠だったグレッグの幼なじみレイチェルの3人。レイチェルが白血病で余命わずかと診断されたことを知ったグレッグの母親が、息子にレイチェルを励ますように命じたことをきっかけに、二人の間に奇妙な友情が芽生えていきます。

 本作の大きな魅力は、余命いくばくもない少女を描いているのにもかかわらず、観客を泣かせに走ったりはせず、絶妙なバランスで可笑しくも切なく、ポジティブかつ繊細に若者たちの心の機微を映し出している点にあるでしょう。主人公のグレッグも、病気の女の子を守るいわゆる“かっこいいヒーロー”ではなく、ビーバーみたいな顔を気にしていて「僕みたいな男子は高校では生き残れればラッキーなんだ」と同級生たちとは上辺だけで無難に付き合い、ヒエラルキーのある高校生活を乗り切ってきたちょっとサエない男の子。

 レイチェルも悲劇のヒロインではなく、ズバッと物を言い、時には不機嫌になり、ふざけて死んだふりをしてみせたりもする普通の女の子。そんな二人が他愛のない会話を重ね、そんな素振りは見せないけれどもお互いを支えにしながら成長し、日々や自分と向き合っていくさまには、ポジティブで爽やかなテイストなのにどうしようもなく心を揺さぶられてしまいます。

【ここがスゴい!】少年少女の絶妙な関係がリアル&キュート!

『ぼくとアールと彼女のさよなら』
グレッグが居座るのも納得の、居心地が良さそうなレイチェルの部屋

 レイチェルの病気が進行してからは、グレッグは学校から帰るやレイチェルの家に向かい、部屋から出られなくなった彼女と一緒に過ごすように。そんなに毎日一緒に居たらラブに発展しそうなものですが、そう一筋縄ではいかないのが本作のリアルなところです。

 彼女が話すときは話を聞き、黙ってしまうときは自分が話したりアールと二人でつくったパロディー映画を一緒に見たり、それに彼女が笑うときもそうでないときも……。何を求めることもなくひたすらレイチェルに寄り添うグレッグはとびきりキュートで、友情なのか、恋愛なのか、二人の絶妙な関係はまさに青春! 一方、他人のことをそこまで思いやれるのに、そんな自分の良さは全然わかっていないグレッグの目をレイチェルがガツンと開かせたりと、少年少女が築いたピュアな絆がまぶしすぎます。

【ここがスゴい!】パロディー映画の数々…映画愛がいっぱい!

『ぼくとアールと彼女のさよなら』
クラシックな外国映画好きなアールとグレッグ

 また、映画オタクの少年を主人公にしているだけに、全編に映画愛があふれているところも本作の魅力の一つ。グレッグとアールは全く違う家庭環境に育ったもののクラシックな外国映画が好きという共通点があり、幼い頃から好きな映画の題名をバカっぽく変えて、その題名に合う映画を作り続けてきました。

 例えば、『ベニスに死す』なら『テニスに死す』、『勝手にしやがれ』なら『勝手に走りやがれ』、『真夜中のカーボーイ』なら『午後2時48分のカーボーイ』、『羅生門』なら『ラ・性病』……と彼らが作り上げたパロディー映画は実に全42作! クラシック映画を華麗にパロったDVDジャケットもたくさん登場するので、どの映画が基になったか注意して観てみるのも一興です。

 また、映画をきっかけに仲良くなり、映画づくりを通して唯一無二の友達になったはずのグレッグとアールですが、グレッグはアールのことを頑なに「友達」ではなく「仕事仲間」と呼びます。それはアールいわく、グレッグの父親には猫しか友達がおらず、母親からはイケメンじゃないのに「イケメン」と言われ続けたことで彼は人を信じられず、自分が友達だと思った人に拒否されることを恐れるようになったから……。そんなグレッグが学校の女子にそそのかされ、気乗りしないままレイチェルのための映画づくりを始めたことをきっかけに、アールとも真正面から向き合うことになります。映画がつないだ男同士の友情にも胸を熱くさせられることは必至です。

『ぼくとアールと彼女のさよなら』
家族も個性的! - 猫しか友達のいない父親と「イケメン」だと言い続けた母親

 サンダンス映画祭でのグランプリ&観客賞W受賞作であることに加え、『(500)日のサマー』『グランド・ブダペスト・ホテル』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』といった良作で知られるフォックス・サーチライト・ピクチャーズが手掛けているだけにその品質は保証済み。また、こんな良作なのに日本では劇場公開されておらず、DVDでしか本作を観ることはできません。今年一番の掘り出し物と言っても過言ではない『ぼくとアールと彼女のさよなら』を見逃す手はありません!

映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』DVDは8月3日発売(先行デジタル配信中) 販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 同日レンタル開始

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