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スパルタで有名、李監督ってどんな人? 映画『怒り』オールスターキャストが激白【第3回】

怒り
(C) 2016「怒り」製作委員会

 『悪人』の監督・李相日と原作者・吉田修一コンビが再びタッグを組んだ『怒り』。李監督といえば、妥協を許さないスパルタな演出で有名だが、キャスト陣の目にはどのように映ったのか? 渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮崎あおい、妻夫木聡の7人が語った。

渡辺謙

一緒に戦った「戦友」 渡辺謙

 洋平という役に寄り添って、納得がいくまで一緒に掘り続けてくれたので、そこには「嘘」がなく、絶対にいい結果が出ると信じていました。これから映画祭や宣伝活動が始まりますが、一緒に戦った「戦友」でもあるので、楽しい旅にしたい。今のところ、3年に1度のペースで作品に参加させていただいているので、また3年後、一緒にやれたらいいですね。

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森山未來

何かひとつを選んで定着させない 森山未來

 今回は、自分の心の中を監督にかき回してもらいました。できるだけ芝居というものを排除したい気持ちがある方なのだと感じましたね。言葉のやりとりを重ねていても、どれが正解なのか決めずに進んでいくんです。それまで作ってきたものを採用せず、体に定着もさせず、でも捨てない。その“何かひとつを選んで定着させない”ことって、人間の普遍的な部分にもつながると思いました。そんなステレオタイプに人は生きていないですから。

松山ケンイチ

男としてカッコイイ人 松山ケンイチ

 李監督は具体的な演出をされない方で、何が正解なのかわからないんです。だから迷いながらやっていました。次にご一緒する機会があるのなら、コメディーとかをやってみたいですね。監督は男としてカッコイイ人なんです。身だしなみもビシッとしているし、不思議なオーラがある。役者もやれそうですよね(笑)。もしやったらどんな芝居するんだろうって、すごく興味があります。

綾野剛

今では全てが愛おしい 綾野剛

 原作も脚本も、そもそも芝居が虚構であるにもかかわらず、役に対して「本当」を求められ、精神的にも、体力的にも苦しいときもありましたが、今ではそのプロセス全てが愛おしいです。今回は李組3回目の妻夫木さんがいてくれたので、いい環境の中でやらせていただきましたが、次はもっと追い込まれるはず。それに立ち向かえる強度を持って帰ってきたい。もう一度、李監督の現場に立てることを願っています。

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広瀬すず

徹底的にしごかれ、悔しい思いも 広瀬すず

 これまで出演した作品で、自分が心から納得できた演技は一つもなく、今回も共演者の皆さんの演技が圧倒的すぎて、まったくしっくりきませんでした。ただ、今わたしが持っている全ての感情は出し切ったと思っています。撮影中は徹底的にしごかれ、悔しい思いもしましたが、そこまでわたしを本気で指導してくださった監督には、感謝の気持ちの方が大きいです。優しく寄り添うだけでなく、良いことも悪いことも愛情を持ってどんどん言ってくれる。わたしにとって監督は一番「信じられる人」かもしれません。

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宮崎あおい

たまにくれる小さなアメ 宮崎あおい

 完成した作品を観て、愛子に対する監督の追い込み方や圧力は、ものすごく必要なことだったんだとあらためて実感しました。わたしを監督の作品に呼んでいただいてありがとうございます。厳しい反面、わたしが好きなお菓子を覚えていてくださったり、松山くんと電車のシーンを撮り終えたあと、「二人を選んでよかった」とポツリと言ってくださったり、まさにアメとムチでした。たまにくれる小さなアメがとても嬉しかったです。

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妻夫木聡

これが「遺作」になってもいい 妻夫木聡

 現場で厳しいことを言われても、苦しいことを強いられても、全ては作品のため。生粋の映画監督である李さんには感謝の言葉しかありません。できる限り映画を撮ってほしいし、できる限りその作品に出演したいと思っています。李さんに何か構想しているものがあって、もし僕を必要としているなら、いくらでも、どこへでも、ついていく覚悟です。毎回、これが「遺作」になってもいい、そのぐらいの気持ちで役に挑みます。

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≫「怒り」とは何か 映画『怒り』オールスターキャストが激白【第1回】

≫人を信じるとは?映画『怒り』オールスターキャストが激白【第2回】

取材・文:坂田正樹、斉藤由紀子

映画『怒り』は9月17日より全国公開

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