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『溺れるナイフ』重岡大毅インタビュー

「好き」という気持ちを抑えて演じるのは大変!

『溺れるナイフ』

ジョージ朝倉の人気コミックを映画化した『溺れるナイフ』。東京から田舎町に越してきた美少女・夏芽(小松菜奈)と、個性的な少年・航一朗(菅田将暉)との運命的な出会いを中心に、ヒリヒリするような10代の恋と衝動を描くラブストーリーだ。そんな二人の危うい恋を見守りつつも、ヒロインの夏芽に思いを寄せるクラスメイトの大友を演じるのは、アイドルグループ、ジャニーズWESTのメンバーとしても知られる重岡大毅。新鋭監督・山戸結希のもと、どう役づくりに挑んだのか? 意気込みやその舞台裏を語った。

■言うのは簡単でも、演じるのは難役

『溺れるナイフ』

Q:10年も連載が続いたという少女マンガの映画化です。コアなファンも多い作品ですが、そんなキャラクターを演じる上でプレッシャーはありませんでしたか?

原作ファンの方には喜んでいただけるように頑張りたいと思いましたけど、僕にできるキャパシティーもあるので、あまり意識しないように。自分なりにできる大友を精一杯演じることが一番だと思いました。

Q:夏芽と航一朗(以下はコウ)の二人は、自分たちの衝動のまま突き進んでいくキャラクターですが、そんな二人に対して大友だけが地に足がついていて、傷ついた夏芽のことを優しく受け止めるキャラクター。演じるのがとても難しい役どころですね。

そうなんです。夏芽とコウはお互い好き同士でも、普通の恋愛ではないから、「ホンマ、この二人の関係はどういうことなの?」という感じで、脚本を読んでも簡単には理解できないものがありました。僕が演じる大友は、夏芽のことを純粋に好きで、彼女には笑っていてほしいという思いがある。とても真っすぐなキャラクターなんです。言うのは簡単だけど、演じるのは正直難しかったです。

『溺れるナイフ』

Q:実際に演じてみてどうでしたか?

大友は夏芽を励ましたいと思っているけれど、夏芽にはよく見られたい。彼女にとって特別な存在でいたい。好きになってほしい。振り向いてほしいという気持ちもある。男としても大友の気持ちはわかる。だけど、そこをぐっと抑えて、大友のセリフを言わなくてはならないので大変でした。

■映画でまさかのフルコーラス

『溺れるナイフ』
夏芽とコウ

Q:カラオケのシーンは、そんな大友の気持ちがはじけていますよね。吉幾三さんの「俺ら東京さ行ぐだ」を歌いながらの演技が、印象的でした。

あそこは「テレビも無エ、ラジオも無エ」と歌いながら、夏芽への思いのたけを叫ぶシーンなんです。実はあのシーンを試写会で、(ジャニーズWESTのメンバーの)藤井流星と一緒に観たんですよ。そしたら、隣で流星は身悶えしていました。ハハハハ(笑)! 撮っているときは、せいぜいサビを歌うぐらいと思っていたら、フルコーラスで歌いましたからね。テレビ番組でもフルコーラスはないですからね(笑)。

Q:笑っちゃうほどおかしいけれど、切なくてステキなシーンですよね。

そうですね。あんなこと、現実だったらとてもできない。好きな子へのいろいろな思いを押し殺して、カラオケで歌うなんて。あのシーンを演じられたことは、すごくいい経験になりました。

『溺れるナイフ』

Q:ちなみに、もともと知っている曲だったんですか?

歌詞は知っていました。実は錦戸(亮)くんが上手なんです。一緒にカラオケに行ったとき歌っていて。めっちゃうまくて、まんま吉幾三さんみたいでした(笑)。

Q:夏芽とのキスシーンもありましたよね。

大友の、夏芽への抑えていた気持ちが出てしまったシーンですね。大友にとってコウちゃんは大きな存在だったし、勝てないというところがあったと思う。けどあのときは「今だったら、俺もいけるかも」みたいなタイミングだったんじゃないですかね。

■仲間と同様、僕も芝居で経験を積む

『溺れるナイフ』

Q:ところで、長回しのシーンが多かったですね。

そうですね。それにシーンごとに監督からの指示も多かったです。たとえば、「ここで瞬きをして」とか。菅田くんには、「もっと上を向いて、首の筋が出るぐらい」と首の角度のことまで細かくおっしゃっていたり。セリフの変更もカットが変わる度にありましたね。

Q:撮影現場は緊張感がみなぎっていたんですね。

「いつOKになるんやろ」という感じでした。キスシーンは何回もテイクを重ねたし……。監督はスゴい熱量を持っていたんです。「これしかダメ」みたいな強い思い。でも、俺が現場でピリピリとした緊張感と、菜奈ちゃんと菅田くんが感じていたものは全然違うと思いますけど。

『溺れるナイフ』

Q:普段はアイドルとして活躍されていますが、菅田さんと小松さんという若手実力派俳優の二人と共演するにあたって、こう挑んだというところはありますか?

まあ、普段からポンと(ジャニーズWESTではないところに)放り込まれているから、慣れているとはいえ、飛び込んでやってみるという感じでした。しかも撮影期間は17日間なので、必死に頑張るしかなかった。もうそれだけですよ。

Q:役者の仕事をしてからメンバーに戻ると、何か得たものがありますか?

はい。メンバーがお芝居をして戻ってくると、みんな何か変わっている。一言でいうと、イキイキしているんですよ。この間、「世界一難しい恋」に出演した小瀧(望)は、「大野(智)くんと仲良しになれた!」と喜んでました(笑)。僕も芝居をやる度に何かつかんだ気がしています。今回も17日間という短い期間だったけれど、最大限得るものはありました。

Q:今回は学生役。映画『殿、利息でござる!』では時代劇に挑戦されましたが、今後やってみたい役はありますか?

何をやりたいというよりも、数多くやりたいです。だから何でもやってみたいですね。

■取材後記

好きになった女の子・夏芽が傷ついているのを放っておけず、そっと寄り添い、笑顔にしようとする。そんな心優しいキャラクター・大友を自然体で演じた重岡。わずか17日間というハードな撮影期間ながら乗り切った現場も楽しそうに話し、明るく屈託のない笑顔を見せる。ジャニーズWESTの一員として、歌に踊りにトーク……と八面六臂(ろっぴ)の活躍を見せ、俳優としての才能も進化させている今。得るものがあったと語る本作での彼の成長に注目してみたい。(取材・文:前田かおり)

映画『溺れるナイフ』は11月5日にTOHOシネマズ渋谷ほか全国公開

(c)ジョージ朝倉/講談社(c)2016「溺れるナイフ」製作委員会

『溺れるナイフ』オフィシャルサイトはこちら>

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