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“ボーンガール”は強くて知的でリアル!『ジェイソン・ボーン』アリシア&グリーングラス監督インタビュー

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アリシアふんする新キャラはCIAサイバー部門のトップ! - (C) Universal Pictures

 マット・デイモンを世界的アクション・スターにした人気シリーズが、シリーズ2作目と3作目を手がけたポール・グリーングラス監督の手によって9年ぶりに戻ってくる。そんな最新作『ジェイソン・ボーン』では、『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデルが、CIAエージェントとして初出演しているのも大きな話題だ。映画のクライマックスのカーチェイスを撮影したラスベガスで、アリシアとポールが、今作にかけた思いや撮影の裏話を語った。(取材・文:吉川優子)

ボーン復活!あれから世界は変わった

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マットと再タッグを組んだグリーングラス監督 - (C) Universal Pictures

Q:『ボーン』シリーズはもうやらないと以前おっしゃっていましたが、なぜ今作をやることにしたんですか?

ポール:僕が、このシリーズでできることはもうないと思っていたんだ。でも、1年半ほど前、マット(・デイモン)と、編集者で共同脚本家のクリストファー・ラウズが「あれから世界は変わった。やるべきだ」と言って来て、そこから始まったんだよ。僕は最初とても懐疑的だったけど、マットが「僕らはとても恵まれている。このキャラクターが、この映画が大好きだと言ってくれる観客がいるんだ。少なくともトライしてみる義務があると思う」と言っていた。とりあえずトライしてみることにしたんだけど、数週間のうちにアイデアを思いつくことが出来たのには驚いたよ。

Q:本作で扱われている「公共の安全VS個人のプライバシー」というのは今大きな話題になっていますよね。

ポール:みんなが公共の安全にも個人のプライバシーにもとても興味がある。それは、正しいとか間違っているとかいうことではなく、両方とも大事なことだ。そして、2つの間にテンションがある。すべての市民や社会、政府が2つの間にいいバランスを見つけようとしている。間違いなくとても重要な問題だ。でも、映画で答えを提供したりはしていない。それは観客自身が考えることだと思う。

2つ返事で"ボーンガール"に!

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大好きだった『ボーン』シリーズへの出演が叶ったアリシア - (C) Universal Pictures

Q:アリシアが新キャストとして加わりました。なぜ彼女を選んだのでしょう。

ポール:彼女が類い稀な優れた女優だからだよ。『ボーン』シリーズに出てくる女性は、(『007』シリーズの)ボンドガールのように、服を脱いだりビキニで歩き回ってストーリーを語ったりはしない。(これまでに登場した)フランカ・ポテンテ、ジュリア・スタイルズ、ジョーン・アレン、みんな強くて知的でリアルな女性たちだ。アリシアは、そういった資質をたくさん持っている。誠実で、役者として本当の勇気を持っている。ランチを一緒にしたんだけど、彼女は座ってすぐに「『ボーン』シリーズが大好きなの。ぜひやりたいわ」と言ったんだ。素晴らしかったよ。

Q:(アリシアに向かって)では、2つ返事で本作のオファーを引き受けたんですね。

アリシア:長編映画、ドラマ、ドキュメンタリーと、とても多様な作品を手がけてきた最高の映画監督とマットが手を組んで、私が大好きなシリーズの最新作を作るのよ。もちろんだわ。私は、10代の半ばから、『ボーン』シリーズを何度も何度も観てきたの。彼らと一緒に仕事が出来るなんてすごいことよ。友だちや父に電話して、「私は『ボーン』の新作に出るのよ」と言わずにはいられなかったわ(笑)。

Q:マットと初めて仕事をしてみていかがでしたか。

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劇中で2人はどのようなやりとりをするのか… - (C) Universal Pictures

アリシア:彼は多分、ハリウッドの有名な役者の中でもっともナイスな人だと思うわ。彼との仕事はとてもやりやすかった。彼は、本当に優れた役者で、とても地に足がついているの。これだけ長い間仕事をしているマットが、今もこの職業を愛していて、全力で取り組んでいるのを見れたのは、本当に素晴らしかったわ。

Q:CIAサイバー部門のトップ、ヘザー・リーを演じるにあたってどんな準備をしましたか?

アリシア:興味深いことに、役者をしていると、普通は絶対に行けない場所に行けるし、決して会うことはないような人々に会って、いろんなことを学ぶことができるの。私は、今作に登場する私のキャラクターと同じような才能を持った人々に会ったわ。リーは、世界における新しい世代のパワーを代表している。彼らが今の世界を動かしているのよ。ハッカーたちは、すべて政府や会社に雇われているわ。私が会った人々は、Googleとかでコンピューターを学んだことがあり、それもほとんどの人が30歳以下なのよ。

夢のようなオスカー受賞…2日後には『ボーン』のセットに!

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アリシア、超売れっ子に! - (C) Universal Pictures

Q:『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞を受賞しましたが、その後何か変化はありましたか。

アリシア:本当に夢のようで、非現実的だったわ。今でも、誰かがそのことについて話すたびに信じられないの。そして授賞式の2日後、私は本作の撮影のために、ロンドンのセットに戻った。それからすぐにヴィム・ヴェンダースの映画の撮影に行き、それを終えたところ。だからそれ以来、ずっと働き続けているの。賞というのは、仕事に対して、映画づくりへの愛に対して与えられるものだと思う。だから、セットに戻れるのはとてもうれしいわ。

Q:あなたの演技に対する情熱はよく知られていますが、それはいつから、どのようにして生まれたんですか。

アリシア:一番情熱を感じるものというのは、その人の中にあるものだと思うわ。人格の一部なの。それを育てていくことはできると思うけど。私の母は女優だから、子供の頃、舞台に触れる機会があった。でも、母が私をこの道におしたことは一度もないの。その反対で、『本当にこれをやりたいの? これはすごくタフな仕事なのよ』と言っていたわ(笑)。私は、子供の頃から、映画が大好きだったの。アート映画からブロックバスターまで、あらゆる映画を観たわ。いつも、映画の世界に引き込まれるのが大好きだったし、演技するのが大好きだった。でも、私のそういう部分がどこからやって来たのか分からないわ(笑)。

Q:スウェーデン出身だということを意識したり、大事にしたりしていることはありますか?

アリシア:興味深いことに、最近よく考えるの。ブレグジット(イギリスのEU離脱)のような保守的な動きが、スウェーデンでも見られるわ。だからすべてが素晴らしいわけじゃない。でも、多様性があること、女性であることなどに関して、スウェーデンは、他の国よりももっと平等だと思う。私の男友だちのほとんどが、在宅パパなの。男女が家で子供と一緒にいる時間を分かち合うことが出来るし、男女の賃金が平等だわ。私はスウェーデンから引っ越したけど、帰国するのは大好きよ。この4、5年はロンドンがホームで、ロンドンに住むことに恋してしまったの。でも今は、ロンドンに戻って来たら、私はEUではないところに住んでいるヨーロッパ人になってしまった。とても悲しいわ。

マットはギャンブラー!?

Q:今作撮影中の楽しい思い出はありますか。

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真剣!撮影中のグリーングラス監督とマット - (C) Universal Pictures

アリシア:マットはラスベガスで4本映画を撮影したことがあるの。彼と、親友のベン(・アフレック)は、2人ともいいギャンブラーとして知られている。それで、クラップやブラックジャックをどうプレーするか教えてもらったわ。とても楽しかった。2晩勝って、2晩負けたのよ(笑)。

Q:ラスベガスでの凄まじいカーチェイスを、CGではなく、実際に撮影するのは、どれくらい重要だったんですか?

ポール:それは、とても重要だった。もちろんプロップカーだけど、ああいう大きなチェイスをやるなら、車を破壊するのは避けられない。一番大切なのは安全にやることだ。また、常にボーンVSヴァンサン・カッセルのキャラクターという、ストーリーの中の人間を描くことが大事なんだ。観客がそこに引き込まれないといけない。『ボーン』シリーズには、これまで素晴らしいカーチェイスがあった。パリ、モスクワ、ニューヨークとね。でも、今回それらを超えたかった。最高のカーチェイスにしたかったんだよ。

 今、世界で起きている時事問題を扱いながら、リアルで壮絶なアクション映像を堪能できる今作。監督として円熟の域に達してきたポールが、渋みを増したマットと新鮮なアリシアを組み合わせ、究極のエンターテインメント『ボーン』シリーズをさらに進化させた。続きが見たくならない観客はいないだろう。

映画『ジェイソン・ボーン』は10月7日より全国公開

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